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hazi-sarashi【エッセイ】

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このエッセイ集は、僕がこの世界に確かに存在していたことを証明する。
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#村上春樹

[徒然]村上春樹のせいでJAZZを聴くようになった

[徒然]村上春樹のせいでJAZZを聴くようになった

煙草を吸ったことはない。でもきっと煙草の気持ちよさとは、こういうものなのだろう。

上質なジャズを聞いたとき、不思議な恍惚感に見舞われる。丁寧に呼吸をし、天井を見上げると、とても気持ちよくなるのだ。僕の口角は優しくあがったまま、しばらく降りてこない。そして頭はぽわっとなる。まるで美容室でヘッドスパをやってもらったときみたいに。

もともとは、ジャズなんて興味なかった。カフェで流れていて、なんとなく

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[徒然]比喩表現は、「跳躍力」が命だ。IPPONグランプリも同様に。

[徒然]比喩表現は、「跳躍力」が命だ。IPPONグランプリも同様に。

本を読んでいて、「おもろいな〜」と思うときは、大抵ストーリーに対する感動か、あるいは文章の端々に散りばめられた不可思議な比喩表現に出会ったときである。

「彼は博識だ」
というときに、
「彼は歩く辞書だ」
と表現する。

これは一般的な暗喩の具体例だが、こうした比喩表現を「事象間の飛躍」と捉えることができる。

「博識」という概念から「辞書」という具象への飛躍である。

そしてこの飛躍の幅が大きけ

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