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「私について」

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「私」についての忘備録になります。 在籍した会社が倒産するまでの記憶です。 報われない話です。 それでも良ければどうぞ。
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「私について」の補足

勢いで「私について」をあげていきましたが、読み返してみると私の回想を含めて、代表の行動がわかりずらいかと思いました。(文章が稚拙なのは勘弁ください。) 下記に私が考察した代表の行動をまとめてみました。 (合わせて「私について」一部修正しましたので、読みやすくなっていれば幸いです。) 1 架空商材の契約 約10年前から架空商材の契約(以下契約)で現金を集めていた (「私について4/10」から片鱗は見せていた) (「私について9/10」の”名簿一覧のお客様”が契約していた

私について(10/10)

末路 ここから詳細は省きますが、お金を返して欲しいという電話が身近な方から言われるとやはり辛いものがありました。 何よりも響いたのが 「信じていたのに」 そうして、少しづつ会社からなくなっていきました。 そして、3ヶ月が経つ頃には事業不能となっていました。 その頃には私と数名の引継スタッフが片付けに出勤しました。 家族からこの頃の私はというと 曰く 寝てない 食べない 食べても戻す 手が震えてる 全ての指先の皮が剥ける 謝罪しながら意識が飛ぶ 常に誰かに見られ

私について(9/10)

終わりの始まり② そうして何日か過ぎた頃 私にA社社員から声をかけられます。 「このPCに契約のデータが入っていたと思われるが、あなたがみて何かわからないだろうか?」 「代表は知らないふりをしている」 「あなたまでわからないふりはしないで欲しい」 無心で調べます。 代表はPCについて詳しくはないのですが、活用方法がわかると習得が早い人でした。 「多分何かあったと思いますが、綺麗すぎるのでUSBか何かに移したと思います…」 全て協力して早く終わらせよう。 それが当時

私について(8/10)

終わりの始まり① そして、忘れもしません。 商材の会社(以降A社)の担当が来店しました。 「代表はいらっしゃいますか?戻られるまで待たせてもらってもいいですか?」 フランクな関係でしたので「良ければ対応しますよ?」といっても「ちょっとご本人でないと…」との事で待って頂きました。 代表が戻ると担当と一緒に外出し、戻ってきませんでした。 次の日、A社の担当と上司の方が来店されました。 代表は出勤しませんでした。 「昨日の件で色々確認したい。代表はいるか?」 「なにが

私について(7/10)

最後の前振り ※もう一つ大きな前振りを思い出したので書いてみました。 全容は次回からとなります。 元々連絡が繋がらない代表でしたが、私が役員になってからはまず会社にいないし、携帯はなかなか繋がらない… 倒産するまでの数年間は、代表でなければ出来ない業務以外全て私やスタッフで回してました。 業務の中で一番大変だったのが、集金業務でした。 当時、法人のお客様で集金を希望された場合、月末に集金して預かったお金を処理していました。 (本当に察して下さい) この金額がなかな

私について(6/10)

変な電話 勤めて10年位経った頃 代表から「役員にならないか?」と声をかけられました。 正直、魅力を感じる所が私には無く、やんわりと断り続けてましたが、徐々に圧力が強くなってきた為、取締役に就任しました。 「給料も上がるしいいか」 もともと残業もついてないし同じような感じだろう。 かなり舐めてました。もう甘々の甘です。 仕事内容は普段と変わらず、代表の追いつかない処理や会合は全て投げられ、こなせない仕事をスタッフにどうお願いしていくか常に考えてました。 給与も報酬

私について(5/10)

「借用書の練習」 って何ですか?と代表の発言にツッコミを入たのを覚えてます。 これまた法人のお客様の話です。 どうも代表の前職からの付き合いで取引があり、今は社長の息子さんとのやりとりが多い印象でした。 休日、当たり前の様に残務をこなしに出社すると、その会社のご家族総出で来店しており、代表と話し込んでおりました。 (総出は珍しかったので記憶に残ってました。) 自分の仕事が落ち着いた頃、気がつけば誰もいなくなり、机には一枚「借用書」と書かれた用紙があがっています。 代

私について(4/10)

最初の問題 とある法人のお客様がおりました。 確か…私が応対するようになってから10年は取引していました。 集金業務でそこそこ距離があった為、代表の代わりに訪問する機会が多くなっていきました。 その社長さんは代表と懇意だった為、私からアプローチやフォローは必要ないかと考えておりました。 (今となれば最低限の情報収集はすべきだったなあと思います) 私の携帯にその社長さんから連絡がきます。 「お宅の代表に不義理があった。代わりとしてあなたに至急来て欲しい。」 慌てて代

私について(3/10)

遺影を抱えて 会社から霊柩車を見送る中、20代の私は正直不安でした。 死ぬまで会社の事を考えなければいけないのか? 会社に支店がありました。 代表が会社立ち上げの時に知り合った方が意気投合し、一緒に仕事を始めて支店長として頑張っていました。 何度か商談に同席し、お客様第一の考えと誠実な応対に感銘を受けた記憶があります。 また、とてもご家族を大切にされている方でした。 これから会社を大きくしていくぞ!と話していた矢先、体調を崩し入院されました。 話は伏せられ、私には「

私について(2/10)

初出勤、誰もいない会社 この机かなと近寄ると会社の社長(以下代表と呼びます。重要人物です。)からのメモが一枚。 「全員外出しているので留守番をお願いします。全て折り返しますで対処して下さい」 よくわからないまま鳴り止まない電話 代表はいるか?→不在です。 約束しているがまだ来ない。→折り返します。 急いでるんだよ。→すいません。 このループが夕方まで続き、もう帰っていいかなーと思っていると、他のスタッフの方が戻って来て「後終わってー」と言って頂き帰宅。 初日で当時

私について(1/10)

いわゆる氷河期世代の人間です。 そして、子供の頃、ゲームばかりしてました。 ハイスコアガールという漫画をご存知でしょうか? やってるゲームや時代背景がまんまあれです。 初めて読んだ時、懐かしさから泣きそうになりました。 この流れから機械が好きなのかなと思い、何となく地元の工業高校へ進学しますが、実習で絶望的に手先が不器用だと分かり、 「趣味と仕事は別にした方が向いてる」 と直感し、3年生の頃には求人数が激減していたこともあり、進学を検討し始めました。 また、入部し