なぜ極寒の地モントリオールにスタジオを作ったの?その②
こんにちは 宮崎です。
今回は弊社がなぜ海外にスタジオを作ろうと思ったのか、そしてなぜモントリオールになったのかお話しします。
2014年ごろに採用強化を進めていました。
採用の強化といっても同じやり方では採用数を大幅にあげることができません。
そこで福岡本社に勤務している外国籍スタッフに「あなたの国で日本のゲームやアニメが好きで、自分もそんなゲーム作りたいって思っている人いないの?」と聞きました。
なぜ聞いたかというと弊社外国籍スタッフも、とても優秀なので同レベルの人がいるなら採用したいと思ったのです。
こんな会話から、「じゃあ海外にスタジオ作って日本と連携した開発ができたらいいのでは?」となりました。
そんな中、松山がカナダ、モントリオールで行われたゲーム開発者向けイベントにスピーカーとして招待されました。
その時にモントリオールという街がゲーム開発会社の誘致を広く行っている。
大手パブリッシャーの開発チームで1000人を超えるスタジオがいくつかあり
ゲームクリエイターがたくさんいる。ということを知りました。
そこで、TAXクレジット(税制優遇)など条件を調査し、ヨーロッパ・アジアなども含め他に良い条件の街はないか調査しました。
TAXクレジットだけだと色々な国の街がデジタル産業に助成金をつけて企業誘致を行っていました。
しかし、私たちはモントリオールを選びました。
その理由は二つあります。
①ゲームクリエイターが世界一集まっている。=クリエイターを輩出する優秀な学校がいくつもある
②モントリオールはフランス語が公用語となっているが、英語もほぼ通じる=フランス語圏からも英語圏からも採用できる
(弊社開発タイトルは英語圏・フランス語圏でとても売れているのである程度の知名度がある)
要するに、
優秀なスタッフを採用するのにもっとも可能性が高い街
だからというのが結論です。
そして、お陰様で今年モントリオールスタジオ設立6年を迎えます。
これまで『ドラゴンボールZ KAKAROT』『鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚』を共に開発してきました。
もちろん、課題もまだまだ多くあります。
①時差によるコミュニケーションの問題
②言語の違いによるコミュニケーションの問題
時差によるコミュニケーションはチャットツールと週に一回程度のオンラインミーティングを実施。
言語は、モントリオール、福岡本社にトランスレーターを置き対応。
これで、表面上はうまく行くのですが、実際は細かなニュアンスの違いや本当に伝えたいことがうまく伝わっていないなどの問題があります。
そこで、コロナの影響も少なくってきたのでスタッフの行き来を増やしながら課題に向き合っています。
モントリオールスタジオを開設してわかったことがあります。
それは、想定外に「日本語出来なくても良いなら日本で働きたい」という意見が出てきたのです。
「えっ?そうなの?」それなら、採用項目から日本語力を外そう!
『クリエイティブが優れていて日本語を学ぶ気があるなら採用する』に切り替えました。
現在は福岡本社でも外国籍のクリエイターを積極採用中です。
(トランスレーターチームを作り、ビザ・住居・生活サポート・資料翻訳などのサポートと日本語レッスン100時間を提供)
これからも世界中のゲームファンに素晴らしいゲームを届けられるように
福岡・東京・モントリオール全員一丸となって開発していきます!