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日本が恋しくなる瞬間・・・

それは日本の小説を手に取ったとき

日本にいた4年間は、
日本の小説を読みませんでした。

ビジネス書や啓蒙書、スタンフォード大学云々系の
ライフハック本ばかり毎日読んでいました。
そういう最新書が大量に出版されていて、
そういう本にアクセスしやすい仕事に就いており、
そういうインパクト本には「人生上向きになるTipsが書かれている」と信じていたからです。

最近の日本の小説は、J-POPと似ているなと感じます。
とても複雑な導入部や驚きの展開があり、
言葉遊びをしながら転調繰り返す。
歌詞もメロディーもキャッチーです。
当然奇をてらっているのも否めないのですが、
双方、実験的で新しい世界を生み出そうとしているところに
惹かれます。
どんなエンタメ系でも表現者の苦悩が垣間見れて魅力的です。

現代の日本文学にはカタルシスが無い?


むしろ、今の空疎な私には無いほうがありがたいです。
堀辰雄『風立ちぬ』並みの小説を読んだら粉々になっちゃいますから。

日本から持ってきた、大切な和書、小説を
今夜1冊おろしました。
デジタルではなくて、製本です。

カバーをしげしげと眺め、その装丁画に関心をし、
部屋の灯りを通す紙の色や透け具合、そして書体に心が揺れます。
帯は最後に読むので外しておきましょう。

大切に大切に、読み進めます。
絶対に斜め読みはしません。
「続きが気になるから、一晩で読んだ」なんて
勿体ない事はご法度です。

そして同じ本は2回は読みません。
だって、ストーリーを知ってしまっていて
つまらないからです。
同じ旅路を
同じ人となぞりたくありません。あまり。

ボスニア・ヘルツェゴヴィナ(BiH)の首都、
サラエボ市から、おやすみなさい。Laku noc⭐🌜

チトー通り


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