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05 就活に大敗した話


躁鬱と連れ添って早1年。社会復帰したい。

今までコンビニ、飲食店のキッチン、歯医者、ガールズバー、ケータイショップのイベントスタッフとかどれも大して続けてもないから職歴にも書けないようなものばっかりでコレと言ったキャリアもクソもない私は未経験でもできる仕事で高級取りになろうとしていた。

さっそく就活サイトで求人見ていたら不動産営業の仕事があった。
超個人的な意見だけど、私は働くなら自分の生活で多少でも恩恵を受けられる仕事がしたいと思っている。

今までも
コンビニはレジ前の揚げ物作る時に当たり前につまみ食いをしたり廃棄もらって帰っていたし(今はダメらしいけど)
飲食店は秒でやめたから大した恩恵も受けれてないけど
歯医者も歯は高いからそれなりの知識得られたし歯ブラシとかマスクとか日用品安く買ってた
ガールズバーはお客さんにただ飯食わせてもらってたし、会計のお釣り全部もらって一時期それだけで生き延びてた。
ケータイショップも自分のケータイ料金最安で契約する術を習得した。
何かと働く上ではそれなりの恩恵を受けないとやってられないと思っている。

不動産系なら絶対衣食住の住で恩恵受けられると考えた私。

コレだわ。と思って数日悩んで応募した。
年収は未経験でかなりいい方だし、ボーナスがデカい。
頑張った分だけ年収に直結するからモチベ保てる。
家借りるときに1番いい物件に1番に応募できるの最高。

とか細かく求人も見ずにイメージで決めた。
何より応募した決め手が企業の口コミに『面接して余程のことがない限りまず落ちることはない』とかいてあったから。

勝ち確定の就活なんて楽勝すぎると余裕ぶっこいた私は面接練習の1つもせずに
ブックオフで買った2000円もしないくらいの中古のスーツを着て面接に向かった。

どうせ受かると思っていても流石に面接会場の前では緊張する
(だって家族以外の他人と話すなんて滅多にないから)

採用担当の人と挨拶して初手から吃る私。
(他人と話す練習してくればよかった)と日頃の自分を悔やむ。

そして予想もしていなかった常識問題を解かされる。
ビジネス用語とかマナーとか一般常識、計算問題、漢字…など
学歴もない私はプリントに書き込む感覚すら久しぶりで既に背中から尻にかけて汗びっしょり。

一通り解き終わったら回収されて採点もその場ではしてくれない鬼畜スタイル。
自分の実力すら確かめられないから不安しかない。

自分の実力も分からないまま面接に。
超久しぶりに書いた履歴書を見てもらいながらここで自分の今の病気をカミングアウト。採用担当の人フリーズしてた。

後から知ったけど一般企業に入社するときはかなりの人が精神疾患を隠して就職するらしい。何も知らなかった&勢いで応募した私は馬鹿正直に話しちしまった。

その後の給料とか待遇とかの話されたけど、落とされた今ほぼ何も覚えていないに等しい。

1時間みっちり個人面接して解放された私のスーツは洗濯したくらい湿っていてもちろんいい匂いなんてしない。

でも応募の決め手となった『面接して余程のことがない限りまず落ちることはない』があったから何故か自信満々に採用の電話を待っていたけど来なかった。

精神疾患がある=余程のこと

思い知った。私は就活に大敗した。働いている人羨ましい。すごい。
スーツを着て、電車に乗って、仕事して、金曜日には居酒屋で飲んでから帰る絵に描いたようなサラリーマンが羨ましくて仕方ない。

今の私に出来ないことを簡単にこなしている人たちがたくさんいると思うと尊敬しかない。
私にはまだまだ就活なんて早かった。

この前障害者手帳の申請をした。私は晴れて障害者雇用デビューをするんだ。
これなら自分の病気を受け入れてもらいながら社会復帰できる。

自分の足で立って歩けるようになるまであとどれくらいかかるんだろう。

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