ゴミの日に詠む短歌

金曜日はゴミの日。特に今日は月に一回の『缶の日』だ。自粛中に飲んだビールやチューハイの缶がベランダのゴミ箱に溢れんばかりに入っている。両手いっぱいに空き缶を持ち、エレベーターを待つ間いろんな思いが錯綜した。

『一ヶ月でどれだけ飲んでるんだ』
『この姿は他人に見られたくないな』
『自分のStay Homeを可視化するとこうなるのか』

そして思った。そうだこの気持ちを短歌にしよう。

なぜそうなるんだと、お思いかもしれないが、先日人生初の短歌を詠む機会があったのだ。それがなかなか面白く、ここ数日なんとなく短歌の頭になっていた。

さて人生で二句目の短歌である。朝の出勤の電車で指折り考えたのがこちらの短歌である。

カンカンと虚ろな音を鳴らすのは
両手いっぱいの後ろめたさか

興が乗ってきたので、パターン違いでもう一句いってみた。

ステイホームで増えゆくはおぼろげな
世界と嗜む酒の量

どうだろうか。どうなんだろうか。

まぁどうだろうが、こんなものは自由だからなんでも良いのだろう。せいぜい少し未来の僕が見返して頬を赤らめるだけである。

あと込めた意味とか説明するのは無粋なんだろうか。趣がないのだろうか(読んだまんまだけど)。ちょっとダブルミーミング的な感じになっているのとか言いたいけど、どうなんですかその辺。

短歌のように制限の中で、自分の中に発生した違和感のようなものを言葉に変換するのは面白いかも知れない。30年目にして初めての感覚である。特に言いたいことなんて無いと思っていたが、声を大にして主張することだけが『言いたいこと』ではないのだろう。

今日の一曲



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