見出し画像

多様性の中で成長するということ。

子供の成長には目を見張るものがあって、何事もまだまだ先の事だと鷹をくくっていたら、痛い目にあうと言うか、心の準備ができてなくてうろたえる。

うちの長女も来年春にはもう中学生。

いったいいつの間にこんなに大きくなったんだい......?

長女は幼稚園から、下2人に関しては生まれも育ちもシンガポール。なので、日本に一時帰国する際は、「戻る」でなく「行く」感覚。

インター、ローカル、日系と、幼稚園や学校はたくさんの選択肢があるけれど、日本語をしっかり使える大人になって貰いたいという母の思いで、外国とはいえ3人とも幼稚園からバリバリの日本人学校に通っている。

そんな3人、言語のバランスもなかなか絶妙で、学校ではもちろん日本語、だが学校を離れると、仲良い友達は3人とも多国籍軍なので、有難い事に英語も流暢なままです(読み書きは別ですが...)

ちなみに3人で話す時は英語が多く、理由を聞くと「簡単で伝わりやすい」らしい。

ほ~、簡単ね、羨ましいもんだ。

そして、面白い事に子供達は相手を見て言葉を切り替える。同じ事を説明するのもこっちには英語、この人には日本語という具合だ。

余談だが、シンガポールで育つ子供達はバイリンガルが当たり前、中華系はマンダリンと英語、マレー系はマレー語と英語、インド系はタミール語と英語という具合に、共用語は英語だが、それぞれのルーツを持つ言語を大事にしている。

ちなみに英語で話していたかと思ったら、突然言語が変わって「内の話」になる事もしばしば(だいたい文句言ってるんだろうな〜って時が多い。)

バイリンガルが当たり前の中、ご家庭によってはイタリア語、タイ語、ポルトガル語なども入って、3カ国語、下手すれば4カ国語なんてところもある。頭の中は一体どうなってるんだろうととても不思議。

そんな教育環境下、冒頭でもつぶやいたが長女も来年春からもう中学生。

以前の記事にも書いたが、シンガポール日本人中学校にはグローバルクラスと呼ばれるクラスが4年前に1クラス枠のみ開講して、この存在を長女に話すと興味を持ち、今回初めてその1クラスに入るための「受験」というものを体験しました。

全くアカデミックでない私は、出願からアタフタし、受験数日前には緊張し始め、何より家族全員の体調管理に初めて気をもんだわけで。

なぜならここシンガポールはコロナの規制がまだまだ厳しく、家族の一人でも発熱したり咳が出始めて病院に行くような事があったらMC(ドクターからのレター)が出され、MCが出されたその期間に当たってしまうと、長女は受験出来なくなってしまうから。( 2020年12月現在)

特に次男次女には「とにかく保健室に行くな」と毎日言ってました。笑

その甲斐があったかどうかは分からないが、受験日当日まで家族全員元気でいてくれて、この度長女は無事に受験を受けられました。

普段は感じない家族の健康に心より感謝。

みんな当日までよく頑張ってくれた。ありがとう。

合否はまだ出ていないので今だにドキドキの毎日を過ごしている。子供の試験の合否がこんなにもドキドキするもんだったなんて知りもしなかった。

グローバルな環境のなか、是非ともグローバル教育を受けてもらいたいもんだと母は切に思う。

どちらにしても、あともう少しはシンガポールにいるはずの我が家。この多様性が当たり前に慣れてしまった私達が、日本に戻った時に感じる違いやズレは、どれほどのものなんだろう?と娘の今回の受験を期に考えるようになった。

今現在住んでいる私達のシンガポール生活では、マジョリティとかマイノリティとかなく、国籍、人種、宗教、習慣、ルーツ、がマーブルチョコのように混ざり合っていて、子供達にしてみれば、産まれながらにして違いを知り、受け止めて、受け入れながら育っている。最高の環境の中で子供達は育っていると思う。

クリスマスを祝わない友達もいれば、ヒジャブを被っている友達もいる、牛肉を食べない友達もいれば、食べる前に必ずお祈りする友達もいる。

そういった物事の「違和感」を感じる前に「みんな違って、みんな良い」で育っているのだ。

なので逆にこれが「みんな同じでないといけない」というルールの中に入るとかなり窮屈な思いをすることになると思う。

日本人とアメリカ人の両親を持ちシンガポールで生まれ育ち、その生まれ育った一番馴染みのある国ではいつまでも外国人、両親の出身国のどちらに戻っても、「見てくれ」でまず違いがあり、永住権を持つ国民だとしても、全く馴染みのない習慣のなかで外国に住んでいるような生活を過ごす事になる。

一見華やかに見えるかもしれないが、それぞれにそれぞれの悩みを抱えることになるんだろうと思う。多くの帰国子女がアイデンティティロスになるのも無理はない。

子供の成長と共に生活も変わっていく。そして気を抜いていたらあっという間にその時期が来てしまう。

先の事を心配して不安になっていてもしょうがない、と言うのは頭では分かっているが、時々ふっと不安になってしまう母の呟きでした。

シンガポールにも児童館のような場所を作りたい!という思いから育児支援コミュニティKidsPriorityCafeを発足し日本に帰国後も主催運営しています。頂きましたサポートは有り難く運営費に使わせて頂きます🙏また、コラボ希望も随時受け付け中!お気軽にご連絡ください😃