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講師・コーチ必携の心理学

「発達心理学ですよね?大学で習いましたよ,発達段階とか」

人を教えたり,ケアする人,難しく言うと「対人援助サービス」のお仕事の人に限って,どっきりするくらい,ニンゲンの心と体の発達を知らない。

お仕事でなくても,自分の心と体のしくみや成長プロセスを知らないなんて,ダメだ。

ダメゼッタイだ(昭和だな)。

発達心理学という,学問すら,一般の人には知られていないのだから,この言葉を知っているだけでも,すごい。

発達心理学は,心理学と言う大きな枠組みで見れば,ごくごく新しい分野で40年くらいしか歴史はない。

それまでは,「児童心理学」と言われたり,「青年心理学」と言われたり,人の一生(ライフスパン)をスパンスパン(おやじギャグじゃないわ)と時期で区切っていたのを「産まれてから死ぬまでの一生涯」の心理学としたのだ。

時期で区切って研究するけども,人の一生は,ライフステージ(発達段階)で繋がっている。

だから,横断歩道を横に観たように白いラインで横にぶった切っていろんな人を比べたり(横断的研究),1人の人の成長記録を積み木の様に縦につらつら繋げる(縦断的研究)2種類で,研究する。

要は,いろんな研究法があって,イロイロ研究されているということだ。

心理学は,「心を科学する学問」で「意識のサイエンス」だ。

学問だから,たくさんの科学的データ(エビデンスという)が蓄積されているのだから,利用しない手はない。

なのに,恐ろしいくらいに,心理学は知られていない。

敷居が高いと思われたり,間違って伝わっていたり,ごくごく入り口だけで判断されていたり。

知識として「知って」いても,生活や行動に応用されていない。

ココにも書いたけれど,夫は子どもたちに諦めている。

彼曰く,「何度言っても聞かない」

おいっ!

それはね,違う言い方をしてみればよかったり,そもそも,言葉が情報として耳に入りにくい時期(幼児期は視覚情報が優勢である)だから,未熟なだけかもしれないんだよ。

わたしは,そう伝えるのだけど,夫は全く,解せない風情だ。

「おいおい,家庭科や生物の授業で,ヒトの発達を習っただろう。寝てたのか」

そんなことを言えば,火に油を注いで逆上するから言わない。

だけど,たぶん,ヒトの発達に興味がないから,習っても覚えていないのだろう。

「それくらいのこと教科書にだって載っているのになぁ」と妻は思う。

「心理教育」「キャリア教育」って,もう息を吸うぐらい当たり前に授業で習うことって,日本ではないのだから,仕方ないのだけど。

スクールカウンセラー時代,担任の先生と心理教育をクラスでやろうと盛り上がった時があったが,教頭先生から待ったがかかった。

「授業数がもう年度頭で決まっているのだから,予定外のことはしないで欲しい」

暗に,勝手なことをするなということだ。

そのくせ,校長室に呼ばれて,学校が扱いにくいと思っている子どもさんの親御さんに「子どもをよその学校に行かせるよう勧めて欲しい」なんて,いきなり言われる。

なんで週1回しか学校にいないよそ者のスクールカウンセラーが,保護者を前にして,「学校を出ていけ」なんて言わなくてはいけないのだろうか。

保護者もわたしも理不尽な思いだけが残り,何とも気まずい空気だけが校長室に漂ったことを今でも覚えている。

イキナリ団子で,そんなことを言われたら,相手はどう思うのかなんて,相手の受容を慮る配慮は全くなかった。

今だったら,うまい方法を考えるが,その時は,カウンセラーのためのカウンセラーのスーパーバイザーの先生に相談して,愚痴を聞いてもらった覚えがある。

心理学の知識があれば,物事が変わって見えるのに,教育心理学で習ったことなんて,歳を重ねたベテランになるほど,遥か彼方に忘れてしまったのだろうか。

かといって,若い先生だって,ちょっと前まで大学生だったのに,「心理学ですかぁ。授業であったなぁ」くらいにしか覚えていないこともある。

先生だけでない。

カウンセラーは,業務独占ではなくて,資格がなければ「臨床心理士」「公認心理師」とは名乗ってはいけない(名称独占)のだけど,◎◎カウンセラー,セラピスト,コーチ,医療職だって,心理学の知識が驚くほど浅い場合も多々みかける。

知識なんていらない,実践力があればいい。

確かにそうかもしれないけれど,理論的な背景がないと,相手がどんな心理状態になるかを予測したり,成長するゴールを見通せないだろう。

なんと恐ろしい。

実は,心理学は広くて深い学問だ。

ロール10年

ロールシャッハテストという,インクの染みみたいな図版を見て,どう反応するかというテストがあるのだけど(ロールシャッハというイケメン医師が開発した),

ロールシャッハテストをきちんと実施できて,見立て(診断みたいなもの)ができて,所見(検査報告書)がかけるようになるまでに「ロール10年」と,大学の教授はいつも言っていた。

10年もロールしなきゃならないのか・・・。

わたしは途方に暮れたけれど,臨床心理士の試験に出るから,勉強して,研修会に1年通して通い,学んだ。

病院でもm「ロールシャッハ取れるんだよね」と,ドクターからのオーダーは基本断れないので,テストを取った。

そうして,力量のなさを言い訳にできないので,必死にくらいついた。

3年くらい経てば,ちょっとは苦手さは薄れたけれど,今でも好きではない。

仕事だからやる。

でも,心理学の知識は仕事以外でも,とても役に立っている。

心理学の知識は,知っていると必ず,人生の役に立つ実学だと思っている。

だから,わたしはライフスキルとして心理学の知識を薦めたい。

プログレスウーマンメソッドは,心豊かに折れない心を作るメンタル筋トレ講座です。

お席は残りわずかになりました。次回の募集は,未定です。

これからの時代は,自分の心のしなやかな強さ(レジリエンス)が必要になります。今のうちに手に入れて,メンタル筋トレしておきましょう。

論文や所見書き、心理面接にまみれているカシ丸の言葉の力で、読んだ人をほっとエンパワメントできたら嬉しく思います。