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「課題」分析のための4つの視点

本noteは、所謂、行動面接=STAR面接における「状況と課題の違い」「『課題』分析のための4つの視点」について述べたものである。

対象は、学生・社会人・見極める側の面接官と、あらゆる方向けである。


STAR面接手法とは、多くの有名企業が取り入れている面接手法である。

ここで言うSTARとは以下の通り。

S(Situation):過去の状況について
T(Task):その時の課題は何か
A(Action):どういう行動を取ったか
R(Result):その結果は

と記されているので、「状況」と「課題」については明確に違いがあることが分かる。


…という簡単な話のはずなのに、

これが「ガクチカ」に反映された時に、なぜかこうなってしまう。

「万年、二部だったサッカー部ですが、副キャプテンとして一部昇格を目指したいと考えました。練習参加率が80%と悪かったので、参加したくなるように参加メンバーから仲のよい不参加メンバーに対して声を掛け練習参加をしてもらいました。結果、練習参加率が95%に上がり、練習が密になったため、一部昇格が叶いました」

はたまた、「職務経歴書の成功事例」にて、こうなってしまう。

「過去誰も取引が出来ていない顧客を、粘り強く訪問し関係構築を行った結果、初めて受注に至り、現在では大口の顧客になっている」

「要約だったらいいじゃない」と思われるかもしれないが、要約だったとしても不十分。というのも、この二つの事例は「状況→行動→結果」であり、課題がどこにあるのか分からないからである。

最初のサッカー部の例で言えば、①そもそも、万年二位だった理由=課題の分析がなされているようでなされていない(その理由が練習参加率が悪かったことだったとしても、本当にそれだけなのか?という感覚に陥る) ②参加率が悪いことが万年二位の理由だったとして、なぜ参加率が悪かったのか?という理由が明確化されていない。だからこそ、「行動(打ち手)としての仲の良いメンバーからの声がけ」が、効果的な打ち手だったのかどうかが分からない。つまり、課題の分析が足りないのである。

二つ目の営業の例でも同様だ。過去受注に至っていなかった理由=課題が、この例だと暗に「関係構築がなされていなかった」ということを示しているように感じるが、「本当にそれだけなのか?」という疑問が生じる。また、関係構築を行うために粘り強く訪問するとあるが、なぜそれが有効なのか?がこの内容だけだと不明である。

ではどうするか。まずは、二つの事例を改善した具体例から見ていこう。

サッカー部の例だと、こうすれば改善される。

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