キャリアヘルス研究所 代表 谷口真紀

(一社)キャリアヘルス研究所 代表 キャリアコンサルタント・研修講師 保育業界を中心に…

キャリアヘルス研究所 代表 谷口真紀

(一社)キャリアヘルス研究所 代表 キャリアコンサルタント・研修講師 保育業界を中心に、医療福祉業界全般の組織開発・人材支援・研修をしています。 http://www.careerhealth.or.jp

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保育士による”虐待”は防げる!?

保育士による「不適切保育」、ニュースになるようなものは、もう「虐待」です。 許されることではありません。 このようなニュースを見るたびに、子どもと保護者のことを思い、悔しく、胸が締め付けられます。 保護者は、自分を責め続けてしまうでしょう。 人格の基礎を築く時期の子どもには、手厚いケアが必要です。 最初に私が声を大にして伝えたいのは、ほとんどの保育園では、保育士は、子どものために、子どもの最善の利益を一番に考えて、保育をしているということです。 でも、こういうことが実際に

    • 2024/10/19(土)@東大 お気軽に♪

      10月19日の東大ホームカミングデイで開催されるさつき会(東大女子ネットワーク・コミュニティ)の「さつきフェス」に出展します。 「さつきフェス」は、会員の活動を紹介するとともに、参加者と会員、そして会員同士が交流することを目的としています。 弊社の活動を紹介しながら、キャリコン仲間と一緒に、15分キャリコン体験などを予定しています。 会場は東大本郷キャンパスの正門を入ってすぐの、HASEKO-KUMA HALL。 素敵なデザインの空間です。 他にもたくさんの方が出展

      • 心理検査ってどうなの?

        はじめに4月から一念発起して、50歳を過ぎて大学院で保育を学び始めました。 入ってまだ3ヶ月ほどですが、膨大な研究と本の海に溺れそうになりながらもなんとか学生を続けています。 勉強と、研究と、仕事・・・。大丈夫かな?? それにしても、大学の先生方の授業は本当に面白い。 膨大な研究があるのに、現場の保育者には届いていないものがまだまだたくさんあると感じます。 研究者の言葉を、保育現場の言葉に翻訳して伝える役割が必要だと痛感しています。 授業で感じたことを記録を残しておかない

        • 『「保育の質」を超えて』(ミネルヴァ書房)

          「保育の質」の概念を批判的に対象化することから、これからの保育のあり方を議論する新たな視点を提示する、”幼児教育・保育学の古典”と言われる本。 大学院の授業で、今読み進めています。 保育学というより、哲学の本です。 読み進めるのは、先生と一緒じゃないと難しいです。 この本を読んだことで、これまでのモヤモヤした霧が晴れたことがいくつかありました。 キャリアカウンセリングも保育も、対人援助という枠組みの中に入ります。 その源流となるモダニズム、そしてポストモダンの流れ。

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        • 心理的安全性を高める保育マネジメント
          3本
        • 不適切保育をなくそう
          0本

        記事

          仕事における「質の高い人間関係」

          (一社)キャリアヘルス研究所 キャリアコンサルタント・公認心理師・保育士の谷口真紀です。 園内研修やキャリアアップ研修でマネジメント研修をする時によく話題になる「人間関係」。組織の成功循環モデルでも、まずはこの人間関係の質を高めることが成功のカギとあります。 では、仕事における質の高い人間関係とはどんな関係でしょうか? 職場の人間関係で大切なこと保育の仕事において「人間関係が良い」とはどのような状態でしょうか? 一緒にいて楽しい 新人であっても園長と気軽に話せる 雑

          仕事における「質の高い人間関係」

          保育現場のグッド・サイクル

          (一社)キャリアヘルス研究所 キャリアコンサルタント・公認心理師・保育士の谷口です。 園内研修やキャリアアップ研修で、園の組織運営について話をしていますが、内容は保育ではなく、マネジメントです。保育現場でよくある事例を、マネジメントの原則にのっとって解説をしています。 研修の一部を、数回に分けてnoteに書いていくシリーズです。 組織のグッド・サイクルマサチューセッツ工科大学の教授ダニエル・キムの「組織の成功循環モデル」を保育現場に当てはめるとどうなるのでしょうか? 前回

          保育現場のバッド・サイクル

          (一社)キャリアヘルス研究所 キャリアコンサルタント・公認心理師・保育士の谷口です。 園内研修やキャリアアップ研修で、園の組織運営について話をしていますが、内容は保育ではなく、マネジメントです。 保育現場でよくある事例を、マネジメントの原則にのっとって解説をしています。 研修の一部を、数回に分けてnoteに書いていきたいと思います。 組織の成功循環モデルマサチューセッツ工科大学の教授ダニエル・キムの「組織の成功循環モデル」。人が集まって協働して動くときのマネジメントの本

          子育て支援の限界と可能性について

          重要な変化は、社会の中で集団がつながりあい、協力しあって始めて起こる「3000万語の格差」のダナ・サスキンド博士の続編「ペアレント・ネイション」からの一文です。 保育者専門キャリアコンサルタントとして、各園で研修や面談をしていますが、同時に20年以上子育て支援活動もしてきました。 地域の子育て支援では、自分自身が支援される側であった時に出会った仲間を中心として始まり、子育てをしている人が参加し支援する側・される側の垣根のない活動になっています。 ここが、とても大切だと思

          子育て支援の限界と可能性について

          壁ぺったん、背中ぺったん 

          最近、保育の中で「壁ぺったん」「背中ぺったん」をやめましたという話をTwitterなどで目にする。 最初見た時、なんで?と思った。 ラーメン屋で並んで待つ時、壁に沿って並んでくださいというのと何がちがうんだ? 【壁ぺったんは、人権侵害です】という意見があった。 無理やり壁に押し付けたら確かに人権侵害だけど。 クラスの活動の流れ中で、それまで自由に遊んでいた流れを変える目的で、絵本読む。 その時に「壁ぺったんして」と保育士が子ども達にいう。 子ども達は、絵本だ!と理解して

          外遊びと自己肯定感・自己効力感

          4月後半からゴールデンウィーク前半はとても天気の良い日が続きました。 ゴールデンウィーク合間の平日、天気の良い日。 朝9時半ごろ、家から最寄り駅まで歩いていました。 途中に何か所か保育園があります。 駅が近くなるほど、園庭はなくなり、ビルの二階であったりと人工物に囲まれた保育園が多くなります。 外遊びをしていない保育園その保育園は都会の駅近くで、園庭はありますが、草木はなく、砂地です。 それでも良い天気の日は、外に出ているかな?と思ったのですが、やはり今日も子ども達は、園庭

          外遊びと自己肯定感・自己効力感

          不適切保育をしない保育園の見分け方

          あくまで、私の個人的な見解です。 日本全国すべての園を見たわけではありません。 不適切保育が起こっていない、数十園の見学・体験実績のみで語っています。 ただこれらの園をみてきて、当たり前に保育園を運営したら、不適切保育は起こりようがないと断言できます。そのような園がほとんどです。 一人の非人道的な人間が保育士として紛れ込んだとしても、 虐待に発展する前にストップがかかる仕組みになっています。 ただ、残念ながらこの「当たり前の保育園の運営」ができていない園があるのも事実。 保護

          ¥300

          不適切保育をしない保育園の見分け方

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          生きる力を教えてくれた人

          大恩人の病気の知らせを聞き、お見舞いに行ってきました。 何度かの大手術、まだ続く闘病生活。 お話を聞くだけでも大変そう。 でも、でも。とても元気なんです。 仕方ない、なんとかなる。次の治療はこれ。さあ行こう。 入院中暇だから、今のうちから韓流ドラマのDVD集めて。 どこまでも前向き。自分に言い聞かせているところもあるんだろうけど、それでも、彼女と話しているとほっとする。 私は人生のどん底の時に、彼女に出会った。 何か特別な言葉をかけられたわけでもない。 ただ出会って、そ

          保育士は教員ですか?ベビーシッターですか?

          コロナ前の話です。 スウェーデンの野外教育の先生と話をしていました。 日本の幼児教育について説明をしていたら、タイトルの質問を受けました。 あなたが話しているのは、Teacherですか?Babysitterですか? 英語でいうBabysitterは、高校生や大学生もできるアルバイトのようなイメージ。 一方でTeacherは、免許を持った教員です。 保育士はTeacherに近いと私は思うのです。 Teacherであって欲しいという願望かもしれません。 このような疑問が出て

          保育士は教員ですか?ベビーシッターですか?

          出現する未来への期待

          U理論、聞いたことありますか?U理論とは、「過去や偏見にとらわれず、本当に必要な「変化」を生み出す技術」とされています。 小さな組織から国レベルまで、変革が起きる時に、Uの谷を降りて、静寂が訪れる。そして新しい価値が未来から出現する。そんな変革の理論です。 良く分からないですよね。はい。私もあまり理解してません。 こども未来ワークショップ地域の住人で子どもの未来を考えるワークショップに、ファシリテーターとして参加しました。 人口減少は確実にやってくる未来であり、行政機能を維

          ゲームと子育て

          私はあまりゲームはしませんが、子ども達はもちろん、大好きです。 ゲームとの付き合い方は、親の大きな悩みの種ですね。 なぜ私がゲームをしないようにしているか。それは、のめりこみすぎるからです。 多分、大好きになってしまう前に、近づかないようにしているんです。 ウン十年前、大学に入ってしばらくした頃、友人から「スーパーファミコン」なるものを借りました。 カセットをカチっと入れて、テレビにつないで遊ぶやつです。 ソフトは「ドラクエ」。人生初のRPGです。 その日の夜、さてさてど

          規律を守ることは命を守ること

          静岡県で起きた園バスの事故が、悲しすぎます。 亡くなった3歳のお子さん、暑かったでしょう。苦しかったでしょう。 もう二度と起こさないために、大人たちはこの胸が張り裂けそうな出来事から目を背けず、向き合います。 あなたの命を決して無駄にしません。 何が起こったのか、目を見開いて、関連記事を隅々まで全部読んでいます。 安全は最優先事項 規律を守るのは、社会人として”当たり前”のことです。 この当たり前を、勝手なマイルールで変更してしまう保育者がいる。 私は前職は製造業でしたが、

          規律を守ることは命を守ること