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2023年4月2日 ⑫離婚事由 コロナで変わる意識と捉え方

昨年の私の手帳を見ていて
気になったページを見つける。

2022年9月
新型コロナウイルスの
感染者数が落ち着いてきたとは言え
油断出来ない秋が来ていた。

手帳にDVがあったとの書き込み。
その日、私は「主人の出勤時刻に
合わせて起こされる。」とある。
その後の細かい文字はきっと
私の悲しい記録にちがいない。

離婚を切り出してから
不眠が続いている上に今の
精神状態は生きてきた中でも
相当酷いはずだった。
ひとつひとつ記憶を辿り
 「何があったか?」 を思い出す。

その日、私はまだ眼を覚ます
時刻では無かった。主人が出す
異常な足音の響き方で起きざる
おえなかったのであった。
ドスドスと主人が自室を行ったり
来たりする音が聞こえる。

「探し物でもしてるのだろうか?」

出勤前に慌てふためいて周りを
気にせず物を探すという行為を
主人は普段からしていた。

しかも面倒な事に個人の無くし物
にも関わらず私と息子に
「知らないか?」と
疑いをかけるのであった。
その「探し物騒ぎ」を主人が
始める時に側にいようものなら
手伝わないと不機嫌になるので
不機嫌さの餌食にされぬよう、
そういう動きを主人が取り
始めたと認識出来た時点で顔色
を伺いながら私も息子も自然と
手伝うようになっていたと思う。

長期に渡り、モラハラをする
人間が家にいて生活していると
「まず自分より相手に合わせる」
そういう習慣が身につ悲しいかな
身体と心が自然にそう行動する方が
「害が少なくて済むよ」と
訴えかけてくるのだった。
もちろん一瞬は自分の気持ちもある。
単純に手伝うのが嫌だな、面倒だな
という気持ちにはなる。
だが、ここでモラハラをする人間に
対して手を貸さない、手伝わないという
選択肢を取る事で更に面倒な事が
飛び火してくる事は実体験において
幾度となく経験しているはずなのだ。

「主人のモラハラに対しての
   自然な対処法」
こんな部分で自分の脳の一部の記憶を
使って欲しくないと感じる。
美しく綺麗な思い出ばかりとは
言わない、悔しく苦しい思い出で
あっても経験と言う知識にして
しまえば人はそれを糧にして生きていける。
モラハラの対処法もいつかは役に立つのかな…
ぼんやりそう思い、胸が苦しくなる。
少しずつ過去の記憶が蘇る。

そうだ、私はこの時も主人の
足音の響き方で恐怖を感じていた。
身をすくめたまま、布団の中から
起き出さないまま心の中で願いを込める。

「どうかドアを開けたりせず、
 すんなり会社へ向かって
 くれますように」
主人の何かしらのトラブルに
朝から巻き込まれやしないか
自然と緊張していたのだった。

大きな音でドアを叩く音がした。
私の小さな願いはほんの数秒で
打ち消されてしまう…

主人は私の返事を待たずに
部屋のドアを勢いよく開けた。
開いたドアと反対に
身体を半身向けて寝ていた。
主人は寝ていた私の肩を
掴んで必ず起きるであろう
強さで身体全体を揺さぶる。

「ねえねえ起きてる?」
いや、寝ていると理解して欲しい…
掴んだ肩を再度前後に強く揺さぶる。
「ん…うーん、どうしたの…?」
体勢を仰向けにし、寝起き特有の
乾いた声で主人に聞き返す。

「朝、起きたらさ、熱があるんだよ」

ん?
瞬時に身体を起こす。
熱がある?
すぐ側にいた主人から身体を離す。
瞬時に布団の端まで後ずさり距離を取る。
そしてもう一度主人の顔を見る。
マスクはしている、少しだけホッとする。

私の仕事は派遣社員になってから
需要のあるコロナ関連の仕事だった。
それゆえ常日頃、人一倍いや
二倍、三倍?、特に感染予防には
気を遣うようになっていた。
職場内においても人員配置の人数が
限られていた為、理由はあれども
突発的な休みをしないよう普段から
気を付けておく必要があった。
しかもコロナは休まなくては
ならない期間が当事者になっても
濃厚接触者としても決められていた。

この時期、「発熱」はコロナ感染疑いの
項目において大切な目安であった為、
発熱を感じたらまずは会社や学校へ
出勤せず欠勤して様子を見るという
流れが基本であった。

主人に「発熱」があるという事は
「感染疑い」なのだ。

びっくりしている私と裏腹に
空気の読めない主人は私に
更に近付いてきた。
「ねぇ、検査キットって
 君、用意してたよね?あれを
 使いたいんだけど、どこにあるの?」

そう聞いてきた主人に対して私は
「とにかく自室にいてくれない?
 私が探して部屋の前に置くから。
 感染している可能性があるなら
 アルコール消毒や飛沫感染しない
 ように家族との接触を避けて。」
そう話しながら枕元にあったマスクを
素早く付ける。この時期は感染予防の
為と喉の痛みが出た時の為にとマスク
数枚が枕元に常備してあった。

「わかった」
主人は会社へ行く作業着のまま
自室へ戻っていった。
私は急いで部屋の窓を開けて
主人が触ったであろう部屋の
ドアノブなどを消毒する。

この時期になると職場、学校、家族経由で
一度は身近な人間、もしくは本人が
コロナ陽性になり患者として過ごす
経験をした人が多かった。
世間の風潮はやマスク着用が義務
付けられていたとは言え、一時期
よりコロナに感染するという事を
軽視する傾向もあった。

人よりはるかに優れたウイルスは
形を変え、名前を変え、新しい症状を
生みだしては定期的に感染拡大を
繰り返していた。接種されるワクチンも
それに合わせて変化していた。

仕事をしていた中で見聞きした
情報の中には
「たかがコロナと侮るなかれ」
と感じるものが多かった。

一度感染したのちに全身に身体の
痛みを訴えかける高齢者女性。
感染した際に肺にダメージがあった
若い男性は今でも走ると喘息発作の
ような症状が抜けずいくつかの
病院で検査を受けたがコロナとの
因果関係を立証出来ないとの事で
自費で治療を続けている。
感染当初、症状は軽く発熱も微熱
程度、咳なども出ないに等しかったが
その後、何を食べても味がしないとの
味覚障害を経験して今もそれが続いて
いると話すリモートで大学の講義を
受けながら生活している若い女性。
自分の子供への感染が心配で早々に
ワクチン接種をしたが接種した部位が
強く痛み、その部分が固いしこりになり、
いまだに肩より上に腕が上がらないと
話す子育て真っ只中の30代新米ママ。
ブレインフォグと呼ばれるコロナ
感染後、頭に「もや」がかかったような
スッキリしない症状を発症する人もいる。
テレビやスマホを見ていると急に
気持ちが悪くなったり、視野が狭まり
文字を目で追う事が以前のように
出来なくなったり、文章を読む事が困難に
なってしまうのだ。その他にも人にあまり
理解して貰いにくい症状でもある
記憶力の低下、集中力の低下などがある。
何だかずっとボーッとしてしまうと仕事を
転職せざる終えなくなった働き盛りの男性。
ざっと思い出しただけでもこれだけ
たくさんの後遺症に悩む人がいるのだ。

自分が必ずしも感染した後にコロナの
後遺症の症状に該当する訳では無い。
だけど避けられる事態であるのならば
避けるの越した事は無いだろう。
感染予防は感染拡大を防ぐだけでなく
立派な自衛手段でもあるのだ。

結果から言えば、
主人は発熱初日は検査キットにて
「陰性」
翌日に病院の正式な検査で
「陽性」
と診断される。

そしてこの日、感染疑いのある主人が
私と子供に感染させない為の配慮が
一切無い為にお願いや説明をするのだが
「そこまでするのは面倒、大袈裟」
という個人的な主観で「何もしない」
と宣言される。

その身勝手な態度にさすがに
限界を感じ意見した私に対して
主人は逆ギレをしてきたのであった。

この言い合いで私は人生で
一番酷いDVを受ける事となる。

【離婚事由⑬につづく☟

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