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ミライのキャリア#12日本の7割!中小企業

中小企業のデータ


【えりな】
 今日は中小企業の話です。
【Caol】
 日本の中小企業は、企業に占める割合で99.7%、大企業って企業数の中ではたったの0.6%。従業員数で68.8%。約7割の会社員は中小企業で働いています。ホリデーさんが働いていた会社は日本の中ではだいぶ例外的な会社だったのですね。
【ホリデー】
 そう、数字で言われると、確かに。貴重な経験をたくさんさせてもらいました。ありがたやあ、です。
【えりな】
 大企業の方が少ないとは思っていたものの、こんなに差があるとは…

中小企業の従業員=ダンパー数


【Caol】
 で、この中小企業。法律で定義が決まっていて、業種によっても差があるのですが。もっとも大きい製造業でも従業員が300人以下。サービス業や卸売業などだいたい従業員が100人規模。これはダンパー数に収まる人数ですね。
【ホリデー】
 ダンパー数って、なんでしたっけ?w
【Caol】
 ダンパー数とは、一人の人が覚えていられる人数、これは顔と名前が一致して、どんな人か分かっていて、自分から話しかけられる人ってだいたい100〜250人になる。この人数だと特別何かしなくても集団としてまとまる、という人数ですね。
 中小企業はこのダンパー数に収まる集団=集団に属するメンバー全員がメンバーを知っている組織。こういう集団だとたぶんこうなるだろうなあ、ということは、コミュニケーションがとりやすいこと。これから派生することは、意思決定が早い、とか、提案しやすい、ということになると思います。が、実際はどうだったでしょう。
 自分のことだと、有限会社で従業員50名以下の学校にフルタイムで勤務したことがあって、確かにコミュニケーションはとりやすかったですね。提案、アイディアの出しやすさというのもあって、新しい学科の新設、なんてことはすんなり通った記憶があります。
【ホリデー】
 え、もしかして、新しい学科って映像科のことですか?あれってかおる先生が立ち上げたの??今の今まで知らんかった!
 あ、説明しますと、僕はかおる先生の勤務されてた学校の生徒でもあり、その後学生アルバイトでもあったんですよね。
【Caol】
 言い出したのは私じゃなくて私の上司に当たる人ですが、実働は私。
 この学校には、まず生徒として、のちに学生アルバイトとして働いたホリデーさん、今振り返るとどんな学校でした?
【ホリデー】
どうと言われても、他よりはマシな時給のアルバイトだなあ、とwいつも仕事帰りにCaol先生や他の先生達と飲みに行ったりできて、楽しかったなあ。
【えりな】
 先生たちと交流できるなんて羨ましい〜。学生のホリデーさんすら先生たちとコミュニケーションとれるなんて、小規模の風通しはすごいな。

裁量と仕事量の差


【Caol】
 で、のちに大きな学校法人や、専門学校の講師として働くようになり、比較できるようになって思うのは、まず、裁量と仕事量の差ですね。中小企業のほうがたしかに裁量が大きい。
【ホリデー】
 なるほど〜。まあ、そうなりますよね。
【Caol】
 メンバーが少ないので一人一人の裁量は大きいが、同時に、仕事量もおおくなる。大企業、大集団だと、まとめて専門家に任せられる仕事、学校だと教科書の発注や集金など、学校法人だと専門の人、セクションにまかせられるが、中小企業だと自分でやらないと、ということになる。
【ホリデー】
 あ、それでいうと、実は元々僕は大手広告代理店出身ですけどね、勤務してたのが関西支社だったんですよ。本社と比べると組織が小さいんですよ。まあそれでもやっぱり大きな組織なんですけどね。
【えりな】
 関西支社って何人くらいなんですっけ?
【ホリデー】
 大体800人くらいはいたのかなあ。だから支社だけで大企業w
【えりな】
 いや想像の何倍も多いな!!大企業の定義が300人なのに…!
【ホリデー】
 それでも本社スタッフと比べると結構なんでもやらなくちゃいけなかったんですよ。例えば、本社のクリエイティブの人って、見積り自分で作らないんですよ。それをやる専門の人がいるんです。でも、関西支社の僕は自分で見積もりも作ってたし、契約書とかも作ったり、なんでもやってました!それが実は今の力にもなってるので、よかったなあ、とは思いますけどね。
 あ、すみません、中小企業の話でしたねw

中小企業のコミュニケーション


【Caol】
 コミュニケーションについては中小企業のメリットはある。有限会社である学校では毎日ボスとコミュニケーションを取る、取らなければならなかったのですが、大きな学校法人だと理事長と話すのは年に1回もない。ホリデーさんがつとめていた広告代理店では、社長や支社長とどのくらい話をしていました?
【ホリデー】
 え。社長、社長かあ。なんか一回「社長が若手と話す会」みたいなあんまり意味のないイベントがあって、その時に一言二言くらい。支社長はもう少し身近でしたけど、それでも僕は数回くらいしか話したことなかったなあw
【えりな】
 あんまり意味のないイベントwww社長とちゃんと話した回数はゼロに近いってことですね。それは大企業の典型だったのかもしれないですね。
【Caol】
 あと、大企業と中小企業、差があることは福利厚生、給与、企業の安定性の3点。残念ながらこの3つについては、中小企業は低く、大企業は高い。
【ホリデー】
 まあ、そりゃそうですよね。今や零細企業の社長をやってますけど、いつ仕事がなくなるか、ってヒヤヒヤしてますもん。
【えりな】
 従業員の数は関係なく、社長さんは大変だ…
【Caol】
 働きがい、働きやすさというのは、給与や福利厚生だけでは、はかれない。自分のことだと、官僚は給与や福利厚生は良かったが、二度と働きたいとは思えない。【ホリデー】
 そうなんやw

【Caol】
 で、中小企業だと、コミュニケーションの取りやすさから来る人間関係の良さと、裁量の大きさから来る仕事内容の良さがあると思う。事実、リクルート社やマイナビなど、転職後のアンケートで中小企業に転職して良かったこと、としてあげられるのはこの2つ。
【ホリデー】
 コミュニケーションの取りやすさと、裁量の大きさ。うんうん。
【えりな】
とてもそうだと思いますね。仕事が多少多くても、人間関係にストレスがなければ働けますよね。

小規模企業と創造性


【Caol】
 集団のスケールが働き方を決めるところがある。キャリアアンカーで言えば、小集団には、プレイヤーであり、マネージャーである全般管理能力を満たす部分、純粋な挑戦を満たしてくれる部分、業種によっては起業家的創造性を満たしてくれる部分がある。こういうところは、製造業:20名以下、商業・サービス業:5名以下と定義される小規模企業が顕著かもしれない、と思っているのですが、どうでしょう、小規模企業社長のホリデーさん。
【ホリデー】
 成功も失敗も、全てが自分の責任、っていうヒリヒリ感がやっぱり全然違うよね。自分の頑張りがダイレクトに結果として返ってくるから、その面白さはあると思う。しんどいけどw
【えりな】
 大企業にお勤めだったときのホリデーさんの話を聞くと、そのヒリヒリ感はホリデーさん、楽しんじゃいそうw
【ホリデー】
 そう言われると、確かになんか新しいこととか楽しいことをやってたい欲は前から強かった気がする。なるべくしてなったのかもしれん。

小規模企業=バンド?


【Caol】
 こういう話を聞くと、小規模企業というのはプロスポーツチームとか、音楽グループみたいなものですね。コミュニケーションのあり方や、メンバーの仕事と専門性、なによりリーダーの責任が似ている気がします。
【ホリデー】
 あ〜、確かに。逆にその分、「音楽性の違い」で脱退、とか、そういうのも起きやすいってのもありそうすねw
【Caol】
 集団のあり方と言うのがリーダーで決まる、ということもありそう。始皇帝みたいなリーダーだと上意下達、専制君主で全部決めるとか。
【ホリデー】
 あ、これ零細企業の社長として思うんですけどね、結局会社は社長のものなんだなあ、って実感、めっちゃありますよ!
【Caol】
 という社長と社員の関係が、監督と選手、というプロスポーツチームと似ているところがありますよね。
【ホリデー】
 実際は、監督兼選手、ってのがほとんどだとは思うんですけどね。社長だけがめちゃ戦闘力高い、ゆえにチームへの意識が低いって会社もいっぱいありますよ〜。【えりな】
 中小企業が多いということは、みなさんの想像より遥か多くの、色々なタイプのチームやグループのリーダーがいるってことですね。そう考えると働いていても社長や上司や会社の見え方が変わりそうですね。

第2第4月曜日Podcast配信中
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