見出し画像

【詩】迷子

ちっちゃな頃、迷子になったとき、悲しくて恐くてがむしゃらにママを探し回った。
探して探してあちこちうろうろしても、ママは見つからない。
ママもまた探し回って、二人はすれ違ってしまうからだ。

おっきくなって、迷子になったとき、最初は悲しくて恐かったけど、やがて悲しむ必要も怖がる必要もないことに気付いた。
辺りには人々。景色。空。
それらをただ受け入れ、その状況を楽しんでいたら、ママを探し回る必要性もなくなった。

のんびり過ごしていたら、ママが向こうからやってきた。
「見つけた!」
「待ってたよ。見つけてくれてありがとう」


↓詩はこのマガジンにまとめています。


この記事が参加している募集

習慣にしていること

私の作品紹介

あなたの気持ちが、巡り巡ってやがてあなたの元へと還りますように。