見出し画像

資本主義の闇/ENFJ視点

前回の資本主義と共産主義の記事が、資本主義側の具体例が少し弱かったように感じたので、公平を期すべく具体例を足して、この話題のまとめとすることにする。

ロシアがウクライナに侵攻を始めた時、ロシア国内で西側諸国に対する意識操作がメディアによってなされていたことが報じられ、不快を覚えた方も多いのではないかと思います。

ついうっかり忘れてしまいそうになりますが、私たちはアメリカの傘下にあり、私たちの意識も西側寄りの情報に偏りやすいことを念頭に置いておくべきだと思います。

最も大切なのは、二つの観点が存在するならばその両方の観点を公平に理解することです。
常にメディアや文化、習慣による情報操作の可能性を考慮し、どの情報をどう取り入れるべきか、それは自身の脳によって冷静に判断を下されるべきでしょう。

私たちは、新たな解決策に向けて成長するのに集中するべきであり、このどちらに傾いても破滅するシーソーゲームを眺めながら、どちらの派閥が勝つのかぼんやり結果を待っているのは無意味です。
そもそもの原因は全て、人間が利己的であるということなのですから。
いったん立ち止まって、全世界協力して禅を広めるAIプログラムでも作ったらいいと思うのですが、まあ冗談はさておいて。


行き過ぎた資本主義が危ないという話を少ししましょう。
まず、資本主義は競争を育てますが、人間は競争しすぎても壊れることは皆さんご存じのとおりです。
競争しすぎて壊れかけている国のよい例としてはお隣、韓国がよいでしょう。

韓国は、農業主体の国から資本主義の主要国の市場に仲間入りするため、政府と国民が一丸となって血のにじむような努力で上り詰めてきました。

まず、外国の製品に対抗できる製品を生み出すため、韓国政府は5つの指定した財閥を徹底的に支援し、大きく成長させました。
それは確かに韓国製品を世界に知らしめる結果となりましたが、5大財閥以外は競争から蹴落とされました。

また、国民も一丸となって外国に対抗するため、5歳から始まる狂気的な教育熱を始めとする学歴優先社会の文化が生まれました。
子供たちは遊ぶ暇もなく昼も夜も受験勉強に明け暮れ、良い大学を目指します。

やっと良い大学に入って卒業して、就職活動に明け暮れますが、就職の市場は5大財閥に入るか、入らないかしか残されておらず、人生をかけて一流大学に入り、それに文字通り人生の全ての時間を使ってきたのにも関わらず、ニートになるしかない若者で溢れかえっています。

良い大学に入り、良い企業に入ることだけが人生で学んできたことだったので、それ以外の人生は受け入れがたく、また韓国の社会を一色に染める学歴、企業名の差別も彼らの肩身を余計に狭くさせます。
他の理由も多々あるでしょうが、韓国の自殺率がなぜ世界で一番なのか、理由を探すのに苦労はしないでしょう。

仮に運よく大企業に入れたとしても、大企業の目標はひたすら世界の資本主義に食い込むことだけであり、社員のことなんて考えている余裕全くありません。
そんなわけで、このラッキーな新入社員に待っているのは毎日12時間労働です。仕事に明け暮れるしかないため、子育てなんて夢のまた夢です。
そもそも5歳から莫大な教育費を注ぎ込まないと競争社会のスタートラインにすら立てないため、自ずと敷居も高くなります。
韓国の出生率は悲惨なほどに落ち、逆ピラミッドの人口問題は世界でも最悪の部類に入ります。もう既に他国の支援なしには立てないほどのレベルでしょう。


二つ目の資本主義の闇として挙げたいのは、経済格差がどんどん広がるということです。もちろん、日本でも見られますし、資本主義のボス、アメリカの貧困層の問題には胸が痛くなりますが、視覚的に最もわかりやすい例を挙げるとするならばアフリカの国々が適しているでしょう。
なんといっても同じ国の中にここまでの目を疑うような経済格差が存在する地域もそうないでしょうから。

資本主義というのは利益を上げたもの勝ちですから、分け与えようとする発想が浮かびにくいのは確かです。
しかし、ここまで一ミリも分け与えたくない!を貫かれると開いた口が塞がらない。ああ。どうしよう。
外からいくら支援しようが、汚職にまみれた一部富裕層に吸収されるだけで、なかなか必要な場所まで届くことはありません。

確かに資本主義の思想が、という問題ではないかもしれません。動画の中で語られているように奴隷制度から生じた軋轢、民族紛争、資源の呪いの問題など複雑に絡み合っているのでしょう。

しかし、ノルウェーのように資源を国が徹底的に管理し、その利益を福祉に還元して分け与えるという共産主義的な思想を少し入れただけでとてもバランスの取れた福祉国家が生まれた例もあります。

もちろん、これらはとても極端な例たちで、多くの企業のトップが善良な心で助け合おうと努力しているのは知っています。
資本主義でも分け合える、そんな世界が早く来てくれるといいのですが。
地球が壊れてしまう前に。


結論は二つの記事同じです。
ウクライナを挟んで戦っている二つの思想は、どっちに傾いても非常にまずいシーソーゲームです。
そんな無益な戦いに善良な魂がいくつもいくつも毎日消えていくのが無念でたまらない。
とりあえず、戦争はやめてくれ。
もう頼むから傷つけないでくれ。
そして願うならば、人類が欲から目を覚ましてくれますように。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?