見出し画像

#07【設計事務所】経理ってどうしてる?

独立するときに、最初から会計事務所に外注するか、それとも自分でやったほうがいいのか悩む人がいるかもしれない。そう思ってこの記事を書いてみた。後半には、独立を考えている人に伝えたい「独立前にやっておいた方がいいこと」についてもまとめたので是非。

先に結論から言うと、独立当初からある程度仕事の流れができている、もしくは運転資金が豊富にある場合は最初から外注して会計事務所にやってもらう方がいいと思う。もし、仕事の入りも不安定で毎月会計事務所に支払うコストを抑えたいという人は、仕事が軌道に乗るまでは自力でやってみるのがいいと思う。その理由や、自分がどのようにやっているかについてお伝えしていこうと思う。

独立初年度〜2年目は自力で

私の場合、個人事業主として独立した当初は経理的な作業や確定申告は自分でやっていた。理由としては、ある程度経理の中身について知っておくべきだと思っていたのと、もう一つは会計事務所に依頼できるほど稼ぐことができていなかったからだ(切実・・・)。

幸いにも設計事務所の仕事は他の事業形態に比べて取引の回数が少ない。今も自分から請求書を出すのは月に数枚(だいたい3〜5枚ぐらい)だし、外注への支払いも少ない。あるのは経費の打ち込みぐらいなのでさほど負担にはならない。

しかし、それが確定申告を提出するとなると訳が違う。確定申告書の数字を見て「これでいいのか?」と考え始めると正解がわからない。せいぜいWebで調べて「何となくこれで良さそうな気がする」程度までしかならない。初年度分の確定申告は何とかそれで提出。2年目も、初年度があれで大丈夫だったから多分大丈夫だろうっていう感じで提出した。ただし、指摘がないから正しいとは限らない。

3年目からは会計事務所に依頼

だんだん仕事が軌道に乗ってきた3年目。さすがに業務多忙で経理に時間を割くことが難しくなり会計事務所を探すことにした。
会計事務所で働く友人がいるのだが(最初はその友人に色々と相談していた)、会計事務所にも得手不得手があるし、事業規模とのマッチングがどうかという話もある。相談したところ、その友人が働く事務所はそれなりの規模なので、月額費用もそれなりにかかるのでおすすめしないと言われたので別を当たることにした。

会計ソフトはFreeeを使用しているのだが、どうやら市内にFreee認定アドバイザーというのがあるらしい。ということで、そこから調べると良さそうな事務所があったのでそこに依頼した。

https://advisors-freee.jp

なんと3月初旬に依頼して、締切である4/15の確定申告に間に合った(本当は3/15が締切だが、令和3年分の提出期限は1ヶ月伸びた)。資料がある程度まとまっていたことと、質疑には即返答していたこともあるが、その会計事務所の社長はどうやら半端なく頭が切れる人のようだ。打ち合わせをしていても非常に話が早かった。

会計事務所に依頼するメリット

今は会計事務所に依頼していて、月々に支払っているのは15,000円(税別)。そのほか確定申告の時にかかるのが60,000円(税別)。ともに事業規模(年間売上)にもよって変動する。

やはり会計事務所に依頼して良かったと思うのは本業とは直接関係しない事務作業に時間を取られなくなったことだ。独立当初から仕事の受注の流れができているのであれば本業に力を入れるべきなので、経済的に苦じゃなければ最初から会計事務所に依頼することをオススメする。

また、もう一つの大きなメリット。それは経済的なことを相談できる心強い味方ができるということ。いくら信頼できる友人がいたとしても、やはり自社の売上がどうだとか、資金繰りがやばいとか、内部事情までは大っぴらにして相談することは難しい。

会計事務所の人はお金のプロ。たくさんの経営者や経営状況を見て知っているのだから、経理や確定申告のことだけではなくいろんな相談に乗ってくれるようだ。最近の面談では、社会保険はこうすればもっと安くなりますよっていうような話があったので、年内に具体的な話をするためにまた相談に行く予定だ。

基本的に連絡のやり取りはChatworkで行なっている。定期的に助成金や補助金のお知らせが流れてきたりするので、業態によっては有難い情報も流れてくるだろう。

独立前にやっておいた方がいいこと

経理的な面で、独立前に準備しておくべきことがいくつかある。それについて触れたいと思う。

  • 独立前から事業に関わるものにかかった支払いの領収書などをまとめておく

  • 仕事用の銀行口座/クレジットカードを作る

独立の前でも、PCや機材などを購入した場合は「開業費」という扱いになり経費として計上することができる(もちろん業務で使うものに限られる)。独立を考えた時から「経費」という概念を意識しておいた方がいいだろう。何かを支払う時に「これも経費になるのか?」というクセをつけておこう

もう一つは銀行口座とクレジットカードを仕事用に作成しておくこと(私はこれを怠って失敗した)。プライベート用と仕事用が混在すると本当に収拾がつかなくなる。開業届を出す前から取引は発生しているのだから、思い立った時にすぐ作るぐらいでもいいと思う。

また、プライベートと仕事が混在してしまうと、会計事務所にプライベートな財務状況までオープンにせざるを得なくなる。真っ裸にされたような気持ちになるのは私で最後にしたいので、これから独立を考えている人には耳にタコができるぐらい伝えておきたい。

余談だが、私は仕事用の銀行には住信SBIネット銀行を使い、プライベートでは三菱UFJ銀行を使っている。住信SBIは振り込み手数料が安いし、同じ銀行同士であれば手数料がかからないためオススメだ。開業当初は地銀の口座を使っていたが、振込手数料に数百円もかかるのがストレスだった。現金を下ろすのに便利というメリットはあるが、今は完全に使わなくなった。今思うと、Webページやアプリの使い勝手にも大きな差があるので、切り替えて良かったと思う。

まとめ
独立当初のそれぞれの状況によって会計事務所に依頼すべきか、自力でやるかを判断することになる。私のように、まだ軌道に乗っているとは言えず、経済的に不安定な状況であれば自力でやるしかない。やってみればなんとかなるものだが、「これで本当にいいのだろうか?」と思いながら何年もやっていくには心苦しい。収入もそれなりになってきた頃には会計事務所に依頼するのがいいだろう。

おわり


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?