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認知症の母 放置できず訪問サービス開始

 2019年に認知症だとわかった母、いまだに「食事も掃除も入浴も自分でできる」と言いますが、2020年頃から実際はできておらず、激ヤセする等問題が生じてました。食事や掃除の訪問サービスを受けることを提案しても、母は拒絶、私は困り果てていました。
 そんな中、地域包括支援センターからすすめられ、介護サービスへとつなげられず困っている人のサポートをする、認知症初期支援チームのお世話になることにしました。2020年2月から介護のベテランであるチームリーダーのWさんが実家を頻繁に訪れ、母をデイサービスに誘ったり、訪問サービスの利用をすすめたりしましたが、サービスを受けるところまではつながらず苦戦していました。

 断固として「何でも一人で出来る」と、他人の手を借りようとしない母。そのような中で、2021年8月に物置部屋で蛾を大発生させましたが、母はその部屋に何度も入っているに気付くことができず放置、私が蛾が何匹も飛び回る状態を見せても、ピンときておらず、大変!なんとかしないと!とも感じていないようでした。

 蛾の大発生の件で、月2~3回の私の実家訪問では、実家で異変が起きた時に発見が遅れることを痛感しました。
 実家に行く度に、冷蔵庫には賞味期限切れの食品が必ずあり、母は「捨てるな」言いますが「食べたらお腹を壊すよ」と私が廃棄していました。掃除も目立つところだけは綺麗になってましたが、あちこちに埃がたまっており、それを指摘すると「私は掃除している」と逆ギレ。実際に埃がたまっているのを見せても、掃除していると言い張ります。みかねて私が掃除をすると、「いつもはしないのに、なんでするの?」と訊いてきます。
 このまま母の意思を尊重して何もせずにいると、いずれ母の健康を害することになります。寒くなり暖房をかければ、溜まった埃は舞い上がり、喘息の発作を起こす可能性もありました(母は数年前に、喘息の発作を起こしたことがあること主治医から聞いてました。)。母が嫌がっても、訪問サービスで定期的に掃除してもらう!冷蔵庫を確認してもらう!何がなんでも、母に受け入れさせる!

 認知症初期支援チームのリーダーWさん、ケアマネージャーSさんと共に、母に介護サービスを受け入れさせるために説得です。
 母には「介護サービス」とは絶対に言わず、「掃除のお手伝い」にきてもらうと説明していただきました。母は介護が必要無いと言っているので、「介護」は禁句でした。Wさん、Sさんは高齢で大変だから手伝ってもらいましょう、今までお一人で頑張ってこられたんですよね、これからは楽しましょう等々、母の反応を見つつ、母が理解でき、心地好い言葉を選びながら説得し続けてもらいました。
 私は「蛾の大発生の件があり、私のかわりに清掃ついでに家の中で異常が生じていないか、定期的に確認してもらう必要があるので、訪問サービスを受けるのは決定。高齢なので異常に気づきにくいのは仕方ない。スタッフに助けてもらう。」というスタンスで話をしました。
 「自分でできる」「他人を家に入れたくない」と言いましたが、時間をかけて説明し、母はなんとか渋々了承、翌週には契約し、すぐに訪問サービスを開始しました。

 2021年9月、訪問サービスの初日は母が勝手にドタキャンしそうなので、私が一緒に立ち会いました。経験が浅そうな、正直なところ、この人で大丈夫かしら…という感じのスタッフが事務所の責任者と一緒にやってきて、やりながら手順を確認。母はすぐに「それはしなくていい」云々、騒ぎます。責任者は「来週も私が同行します。」と言い、ちょっと安心しました。
 しばらくは、スタッフが家に入れただけでヨシ、という状況でした。スタッフが到着する10分前くらいに、「スタッフに掃除してもらってください。私がスタッフにお願いしていることなので、ちゃんとやってもらってください。」と電話したこともありました。
 訪問サービスには掃除、冷蔵庫の中の確認、トレイ掃除、風呂掃除をお願いしていました。母は「自分でやる」、「なんでやるんだ」、「やらなくていい」等々スタッフに言い、困らせることが何度もあったので、訪問サービスにお願いしている内容と行う理由を簡潔に箇条書きにし、カレンダーの下に貼りました。 
 母が何か言い始めたら、スタッフが母と一緒に作業内容を確認し、スタッフが作業に戻れるようにするためです。この掲示で以前より作業がしやすくなったと、契約業者さんからケアマネにお礼の報告がありました。効果があってヨカッタ!

 母は「訪問サービスのスタッフは何もしない、掃除は自分がしている」とずっと言い続けてますが、実際にやってるのはクイックルワイパーでざっと床をなでるだけの仕上げのみ。
 スタッフはきちんと掃除してくださっているのに、…残念です。

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