【旅のあれこれ・屋久島編3】縄文杉トレッキングツアー、見どころは?どこが大変? その1
(「【旅のあれこれ・屋久島編2】屋久島ぐるっと一周バスツアーに参加」の続きです。)
屋久島が世界遺産になる前、30数年前に私が縄文杉に行った時は、今のような観光地ではなく、展望台はありませんでした。当時は縄文杉には直接触れることができました。ルートもさほど整備されておらず、森の中の山道をひたすら歩いたように記憶しています。
50代になり、普段はほとんど運動をしていない状態で、今度も縄文杉まで辿り着き、ちゃんど戻ってこれるのか…。不安を感じつつも、30代の友人と励まし合い、ガイドさんのサポートを受けながら、なんとか行くことができました。正直なところ、キツい部分もありました。今回はそのあたりも正直に記しますので、体力や運動能力に自信が無い方、ご高齢の方の参考になればと思います。
縄文杉へのトレッキングルートの概要
縄文杉への往復ルートですが、標高差700m、距離22kmの片道4時間の山登り。休憩を含めると9~10時間かかります。途中トイレは3か所、水飲み場は5カ所以上。
片道11キロのうち、約8キロはトロッコ道で、杉の運搬用の軌道(線路)に板が被せてある所を2時間以上歩きます。大変なのはこの次の山道、大株歩道入口~縄文杉間、距離は約3キロの行程。930mから1300mまで、一気に370mを登ることになります。木の根や岩場が続き、途中木製の急な階段が延々と続く箇所もあります。
いよいよ出発!
まだ真っ暗の4時30分頃に、宿の近くのバス乗り場よりツアーの送迎貸切バスに乗り組み、荒川登山口へと出発。バスの中で自分のグループの担当のガイドさんを紹介され、私のグループは5名で、全員女性であることがわかりました。
担当のNさんは冬山も案内する、経験豊富な超ベテラン山岳ガイド。トレッキング中、屋久島らしい植物等があると足をとめて説明、記念撮影スポットでは撮影役、参加者の状況に合わせてペースを調整、休憩、叱咤激励…、大変お世話になりました。Nさんは野鳥に詳しく、「この鳴き声は○○、この時間に鳴くのは珍しい」等聴覚でも楽しませてくれました。
最初の難関とガイドさんの対応
大学生の時も楽に登れたとは思えませんが、大変だった記憶は残っていません。50代の今回は…、山道の行程の何箇所かがキツかったです…。友人(30代半ば)と帰ってきてから、トロッコ道も帰りは結構キツかったよね、なんでだろうね、と話題になりました。noteのライターさんでも同様のことを書いている方がいました。
最初の難関は山道に入ってからまもなくの、延々と続く木の階段でした。箇所によっては踏板が少し傾斜しているところがあり、荷物を背負っているせいか、身体のバランスが少し後ろに引っ張られているような感覚もあり、怖いと思った所は軍手をして手をついて登りました。だんだん足が上がりにくくなり、日頃の運動不足を深く後悔…。
この後、ガイドさんより昼食時に、リックを置いて縄文杉まで行くことを提案されました。私の状態を見て、少しでも楽にも登れるように配慮してくれたのだと思います。5名のうち私を含めた4名がリックを置き、途中から身軽になって縄文杉を目指しました。これは大変助かりました!ガイドさんに聞いたところ、今日は(荷物を置いておいても)大丈夫そうだったから置くことにしたそうで、いつでもこの対応ができるわけではない、とのことです。
またもや屋久島の自然に圧倒される
縄文杉の次に太く、どーんとした存在感が記憶に残っていた翁杉は2010年に倒れたそうで、辺りには日差しが差し込んでいました。翁杉の上に新しい杉が育ち、命の更新がされていくのか…、感慨深いものがありました。
山道ではヤクザル、ヤクシカに遭遇しました。人間がかなり近づいても食べるのに夢中なヤクシカを見て、ガイドさんは「この子はメタボだな~」(笑)。
縄文杉と再会
縄文杉が見えてくると、杉から距離をおいて取り囲むように設置された展望台の全容も見えてきました。展望台には世界中から観光客が訪れ、ここが離島の奥地、1300mの山間部とは思えない賑わい。ガイドさんに正面で記念撮影をしてもらった後は、展望台のあちらこちらから縄文杉を観察しました。
2017年に設置されたという北側展望台からは、以前は見ることができなかった南側に張り出した太い枝が見えます。縄文杉の迫力ある枝ぶりを見て、圧倒されました。急な階段を上ることになりますが、ここまで来たならぜひご覧ください!
なんとか辿り着けた縄文杉。名残惜しいけど、これまでの距離11キロを歩き、夕方までに荒川登山口まで戻らねばなりません。無事帰れるか…?!
次回(「【旅のあれこれ・屋久島編4】縄文杉トレッキングツアー、見どころは?その2」)に続く。
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