![マガジンのカバー画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/80758349/49d5a7989c0d4099123ca33de38c5c78.jpg?width=800)
ショートショート、掌編小説です。主に男性目線(たまに女性目線)で恋バナを書いています。3分程度で読めるので、ちょっとしたスキマ時間にお楽しみ下さい。アドバイス、批評を頂けると喜び…
- 運営しているクリエイター
#恋愛
アクセサリーケースの中の第二ボタン ss
高校生の時から使っているお気に入りの四角いアクセサリーケースを開くと、今日買ってきた小さなイヤーカフを真ん中に置いた。二十一歳の誕生日に自分で買った誕生日プレゼントだ。大小二つで一組のそれは、大きな方がゴールド、小さい方がシルバーで、まるで太陽と月のように思えた。
ケースの中には、ネックレスが一本、誕生石の小さいルビーがついた指輪が一つあるだけだった。
大学生になると、誕生日のプレゼントは
3分間の恋バナ あの人といつもする話 ss
毎日、一日中話している。
話し相手は決まって男女二人だ。
そのうち一人が問題だ。
二年ほど前にわたしの前に現れて、ほどなく毎日話すようになった。
ひどい時には、朝から晩までだ。
「パスタを茹でるときは、1%の塩水で茹でると美味しい。」
「この本好きじゃない?」
いつも、たわいも無いことを思いつくまま話す。
稀に、昔話をすることもある。
高校時代の友達の話や、大学に入って初めて一人暮らしをした時
3分間の男女(1)ss
■健人視点ーーーーーーーーーー
「ちょっとお時間いいですか?」
不意に声をかけられて、作業中の画面から顔を上げ声の主に目を向けた。
塚本遥が自分のノートPCとマウスを持って寄ってきていた。
「いいよ」
わたしの意識は既にそっちに向いていたが、いかにも仕事に集中していた風を装って軽く答えた。
「明日の資料で相談したいことがあるんで見てもらっていいですか。」
彼女は目を合わせてそう言うと、