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外資系ワーママ「ファミリーハラスメント」とは?時代は進んでると驚いた件

ワーママ、ワーパパはいわゆる働き盛りの世代の人も多いけど、育児と仕事がかちあうとどこにも居場所がないように感じることはないだろうか?

新卒入社時にはお子様がいる女性の管理職は、1人とか2人とか、全社くまなく探してやっと見つけられる程度だった。それでも、1人はもう子育てが終わりかけていたりした。女性の管理職は、いても中途採用の独身の方がやっとだった。

私は部長に「おねえちゃん」と呼ばれて、飲み会ではお酌をして、フロア中の電話を取って、営業部のおじさんから渡されたお土産を配っていた。自分の仕事の得意を見つけるまでは辛かった。

その会社は、今でも連絡を取り合う仲の人が何人かいるけど若い働くママもいれば育休を取るパパで溢れかえっている。

時代は変わった。

新卒入社時の会社の後に勤めた会社は2社でいずれも外資系で全社員向けのハラスメント研修がある。

改めて振り返ると新卒時の会社の部長は、完全にセクハラだったし、過小な労働のアサインや多すぎる雑務もパワハラにも該当すると今は思う。(本人には自覚なし)

前職と今の会社には、セクハラパワハラの類を24時間365日通報できるホットラインがある。

新卒時の会社にはそんなものはなく、女性の先輩は口を揃えて「これでもましになったよ、もっとセクハラパワハラ酷い人いたよ」と言っていた。

ところで、男性社員が子どもの熱で保育園に迎えに帰ると申し出た時「なぜきみが子どもの迎えに行くのか?奥さんは専業主婦だったろう?なぜ奥さんに行かせない?」と上司が言うのは何ハラスメントがご存知だろうか?

(きみの夫は専業主夫だろう?なぜ、きみがお迎えに行くのか?と女性社員に言うのも同じ)

まさか、「何の問題もないじゃないか?」なんて思っていないだろうか?

前の会社でも今の会社でも、ハラスメント研修でこの事例が出ていた。あるある事例なんだろう。

これは「ファミリーハラスメント」とか「パタニティハラスメント、マタニティハラスメント」と言われるもので、親としての義務を果たそうとする社員が働きづらくすることをハラスメントと定義している。つまり、真っ黒なハラスメントだ。

子育てだけでなく「介護なんて、他に任せられる人はいないのか?」みたいなものも当然にファミリーハラスメントだ。

女性に対して「妊婦はお荷物だ」とか「まだ結婚しないのか」とか、従来のセクハラの延長で「子育て社員はパートで働けばいい」なんてハラスメントがあった時代もあるだろうが、これはセクハラでなく今は「ファミリーハラスメント」で、男性社員に対するものでも「残業できないやつは出世できないぞ」「妻に子育てを任せられないとは情けない男だな」などの発言が例に上がる。全て一発即退場のアウト事例だ。

この、ファミリーハラスメントは、もともとそう言う文化がない会社ではなかなかに強烈ではないだろうか?研修をしたら眉をひそめる社員がたくさんいるかもしれない。

外資系企業では、そもそも、多様性のある社員(国籍、文化、宗教、性別、あらゆる勤務形態、フレックスな勤務時間など)が所属しているのでこうしたハラスメントを産みづらい雰囲気は進んでいたのでは?と思う。更に、規制の厳しい産業はあらゆる法令コンプライアンスに気をつけているのでホワイト気味かな?と思う。

ファミリーハラスメントがデフォルトで全社員向け研修に入っているのは、世の中良い方向にいきそうな希望を感じる。

いつからファミリーハラスメントはできたのか、全く気づいていなかったけど時代は進んでるんだなあと驚いた。(会社によるのかなぁ?)

パパママという性別でなく「親業」で社員を見てくれて、家族の看病や介護で後悔をしたくない人を支えてくれて、病気をしても戻る場所がある、そんな職場が増えたらいいと思う。

そもそも、「育児家事は母親の仕事だろ?」という父親の背中を見て育つ男の子の未来はちょっと心配だし、「女の子は勉強なんて出来なくていい」なんて言われて育つ女の子も心配になる。

性別云々の前に、誰のためにどう人生を生きようが、時間を使おうが、その人の自由だ!その代わり、どう生きたいかを個人がしっかり考えないとだめだよね、と、根本はシンプルな話だと思う。

私も、家の中では時代が変わっても変わらない普遍的なものや、子どもたちの内面を、変な世の中フィルターで歪ませてしまわないように気をつけたい、と思った。

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