見出し画像

女性の社会進出が進まないのも男性の家庭進出が進まないのも、もしかして◯◯のせい?!

いや、女性でもお仕事で活躍している人はいるし、男性でも家庭内で大車輪の活躍を見せている人もいる…

しかし、社会全体で見たらやはり女性の社会での活躍はまだ不十分で、男性の家庭での活躍は不十分、との論調で語られることが多い。

先日記事にしたのだが、所属の組織で子どもがいる女性では職位がまあまあ高いってだけで女性活躍の代表?として組織内で何かを語るというミッションを受けてしまった。何を語ったら良いかまるで思い浮かばなくて困っている。

これから子を持つ女性へのエールか、そのような女性と働く男性への理解を求めるのか、働く妻のいる男性への叱咤激励なのか…

活躍中の女性役(実際は全然してない)として誰に何をどう伝えるのか…

そもそも、私が職場の人たちに伝えたいことがあるとしたら、女性も男性も、「一緒に、できれば、長い時間を共有して、いい仕事しようよ」ということだけである。

冒頭に示した通り別に男女関係なく、各人が活躍したい場所でしたらいいだけなのに…

とそこまで考えてふと思う。

そもそも、仕事(男社会)で活躍したい女性は相対的に少なめで、あるいは、仕事で活躍したいのに家庭でのより高いコミットメントを求められて結果的に仕事からフェードアウトせざるを得ない現象はなぜ起こるのだろうか。

社会に出るまでは男女関係なく、誰でもやりたいことに向けて頑張っているのに…

もちろん、さまざまな要因がある。
職場の文化や職種、地域の差もありそうだし、夫婦間の力関係やバランスもある。

ただ、私はぼんやり思っている。
子どもの頃から女の子は「選ばれよう」とし、男の子は敵を倒そうとするのではないかと。

少女漫画は多くの場合、主人公に都合よく引き立て役や王子様が現れて、本人は流されているだけで物語が進んでいく。

真面目だったり、平凡でいい子な主人公。

初めはいまいちな様子でもなぜか特殊な才能があったり、眼鏡を外したら美人だったり痩せたら極上の見た目になったり、何処ぞの御曹司に気に入られていたり、超絶かっこいい男子と幼馴染だったり兄弟がキラキラ男子と親友だったり…

知らぬ間に周囲が勝手に都合の良い設定に仕立ててくれる。

冴えない女の子が誰かに「選ばれる」ことで主人公になっていく。

この少女漫画の刷り込みって案外馬鹿にできないのではないだろうか?

仕事で権限を持ち目立つ活躍をするなら「上の人の懐に入る」、つまり選ばれるスキルが大事なのはそうなんだろうけど、それは「真面目に仕事をしてみそめられる」みたいなことではない。

どちらかと言うと、自分のやりたいことを選んで、できる状況を自ら選んでいくような作業になる気がしている。

何かを捨てて、選び取らないといけない。主張しないといけない。それは誰かを劣後させないといけないときもある。人為的な、人事という営みの中で。

少年漫画には詳しくないけど、冴えない男子に都合よくあれこれ設定が加わって、本人はそんなつもりがないのに大活躍する話はあまり聞かないように思う。

特殊能力や魔法をゲットしたり、奇跡のパートナーが現れて高められたりすることはあるのだけど、本人が元々やりたいことをやる上でそうしたスパイスが加わって冒険が続く印象がある。

そもそも少年漫画には、「勝ち負け」や「冒険」を経て主人公が成長していく物語が多い気がする。ヒーローものは敵を倒さないと物語が終わらない。敵は選べない。自分が動いてなんとかして、たまに都合の良い設定の力を借りて突破していく。

逆に言えば、「敵を倒して前に進む」ことを選んでいる主人公が多い気がする。そして、仲間を引き連れたり仲間と共に成長する物語も多い気がする。

これはまるで古くから存在するサラリーマン社会のよう。志のある男同士が仲間となって敵を倒しながら冒険していく。

少女漫画の勝手に王子様が幸せにしてくれる流れは逆にサラリー社会にマッチしない。(強引に目立たない女の子を上へと引き摺り出す、そんな人事があったらやばい)

配偶者を始め誰かに負担を持ってもらって自分のやりたいことを優先するなんて、少女漫画では意地悪な敵役のすることだし。

少女漫画と少年漫画の例えを雑にあげたけど、アニメも似たようなところがあるように思う。

ドラえもん、サザエさん、クレヨンしんちゃん、ちびまる子ちゃん…昭和のアニメは男が働き女は家を守っている。

子育てや家事に奮闘するパパなんて出てこない。家事や育児を外注するご家庭はお金持ち役の人だけ。

令和のアニメはまた違うのだろうか?疎いから分からないけど、子どもたちが育つ上で見ているコンテンツの刷り込みは馬鹿にならないと思う。

女性活躍の妨げとしてロールモデルがないことがよく説かれる。現実世界にもロールモデルが乏しいとして(いるところにはちゃんといるけど)、アニメや漫画の世界でもそうなのかも、と思ったりする。主夫、時短勤務のパパは見かけない。

では女の子が敵を倒して冒険して仲間と成長する物語があればいいのかと言っても、誰かが都合よく幸せにしてくれる少女漫画のほうがよく売れるのだろうとは想像がつく。

実は現実世界の方が、女のヒーローはたくさんいるのかもしれない。

家族のために休みを取り、子どもの看病をする男も漫画にはいなくても現実世界にはいる。

漫画の流行りも変わっていくのだろうか?
子どもに読ませたい漫画や見せたいアニメについて考えさせられてしまった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?