クリスマス。この世にAmazonがなかったらピンチな直前のリクエスト!
息子にほしいものなど特になさそうなことをほのめかされドキっとしたクリスマス。
しかし、夫がそれらしくストーリーを組み立ててプレゼントが整った。
今年は12月24日が日曜日。
クリスマスイブにサンタさんがくると、プレゼントの開封が月曜日になってしまう。
我が家は月曜日に小学校と保育園があるので、23日土曜日にサンタさんが来た方が都合がよいのだった。
とすると、23日土曜日夜までにもろもろ準備を終えておくことに…
(もちろん、クリスマスらしい食事も23日に…)
日付が変わって夜中だがもう土曜日。
昼間、つまり、金曜日にとんでもないことを思い出した。
前日、つまり、木曜日に、息子が「サンタさんから折り紙がほしいんだよね!両面の色が違うやつ」と唐突に言い放ったことをうすらぼんやり思い出したのだ。
まさかの😂
緊急リクエスト!
両面で色が違う折り紙は少し前まで我が家にあった。
忘れもしない、ある、冬の日…
出不精の息子を引っ張り出して、なんとか家族で散歩をした日に、折り紙作品を展示する小さなお店で夫が見つけたものだった。
息子は、散歩も嫌だった上に、そのお店へ入店することも拒否。
今思えば、初めての場所がいやだったり、突発的な予定変更がいやだったり、笑っちゃうくらい分かりやすすぎる発達障害の特性あるあるだ。
散歩の最終到着地は美術館。コンテンツとしては楽しくおわったが、何となく家族の調子が揃わないその日は、家族中の雰囲気も悪かった。
夫が単独で購入した珍しい折り紙たちが気まずく我が家に鎮座した。
それらの折り紙は希少で高価だった。
両面の色違いのもの、ホログラムのもの、虹色のものなど。
ふだん息子は100均の大量に入った折り紙をバシャバシャと湯水のように使う。
折ったり、何かを描いたり、切ったり貼ったり。
いつの間にか、あの、珍しい折り紙たちも贅沢に消費されていなくなっていた。
そんな一連の流れを思い出した。
両面の折り紙が思いがけず息子の心に残っていたとは。
私は、息子のリクエストをすぐさま聞き入れてサンタさんのプレゼントに挿入しようとしたが、何故かその時に限りバタバタして忘れていた。
そして一日経って金曜、床に落ちていた一片の折り紙を片付けようとしてハッと両面折り紙のことを思い出して、どうにかこうにかAmazonで見つけて購入。土曜に届くので、23日夜のお渡しに間に合う。
Amazonがなかったらかなりピンチだった。
またあのお店にチャリを飛ばして行かなければならないところだった。
しかしなぜここに来て…
息子はあの気まずい家族散歩の日に、夫の誘いを頑なに断り折り紙のお店へ入らなかった。
だけど、夫の買った希少な折り紙には、彼の心に響くものがあったようだ。
例えば、最近したおでかけでは、レゴランドは楽しかった。
息子の懐いている先生がレゴが好きだと言うのでレゴに興味を持ち、すぐに夫がレゴランドへ誘った。レゴショップでなく、レゴランドへ。アトラクションや作品展示やレゴ作品を作るワークショップですっかりレゴの世界にハマって家でもレゴに勤しむ。
きっと、またレゴをねだられる日も来るだろう。
それに反して、希少な折り紙は、別に望まれたわけでもなく我が家にやって来た。そして、特に注目も期待もされずに我が家で役割を全うしたようだった。
それなのにも関わらず、ここぞというサンタさんへのお願いごとが、両面折り紙だったのだ。
また買うのがめんどうだからいくつか買おうと思ったものの、あまりに高くてビビって一つにしてしまった。
いや、またほしくなったら、またあのお店まで行こう。
気まずい家族散歩の思い出をなぞって、いつかまた行きたいな、と思う。
私にとって家族の大事な思い出はキラキラした楽しいものばかりでないと気づく。
喧嘩したり、気まずかったり、誰かが泣いてしまったり。
そんな思い出にこそ、その家族らしさが詰まっている。
今年のサンタさんのおかげでまたあの日のことを思い出せて私はとても嬉しかった。
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