ソージロウ

自動車メーカーでエンジン開発に携わって○十年。現役時代は「評論家になるな」との先輩の教…

ソージロウ

自動車メーカーでエンジン開発に携わって○十年。現役時代は「評論家になるな」との先輩の教えを胸に車の評論は我慢していましたが、今は晴れて自由の身となり、新旧の車を内にいた人目線で試乗インプレッションを書いていこうと思います。

最近の記事

2021年式 BMW330e

BMW330e つい最近マイナーチェンジが有ったが、今回短時間だがBMW330eに乗る機会があった。BMWのネーミングも段々ややこしくなってきて、昔は330ならば、3シリーズの3.000ccエンジンだったが、現在はアタマの3シリーズは変わらないものの、30は3000ccではなく、3000cc"並み"と言う事らしい。そして末尾の"e"は昔の530eを引きずっているとは思うが、今ではイメージで"エコ"では無く"electric"なんだろうか? と言う訳で、今回はBMW330eなの

    • MAZDA3 スカイアクティブX

       今回は現行車、MAZDA3。それもスカイアクティブX搭載車なので、期待40%、意地悪技術者の興味60%で試乗に臨んだ。しかも今回は、ちょっと遠出する予定と重なったので、いつもよりじっくりと乗る機会を得た。  車の色はイメージカラーのソウルレッド。中々深みがあって、映り込みも綺麗でいい色だと思う。それにしても、マツダ車のボデーパネルの品質向上は眼を見張るものがある。プレスも綺麗だし、チリや段差は、ここに異常なまでに拘ったDr.ピエヒが率いたアウディ並みにスッキリ出来ている。

      • VW POLO TSI

        VW POLO TSIに乗る機会があったので、インプレッションをレポートしよう。 今回試乗する車は五代目となる2010年式だ。 エンジンは、1.2LSOHC直噴4気筒シングルターボで、ターボのインターセプトは1900rpmくらいか。出力は175Nm/4100rpm、 77.2kw(105Ps)と最高出力は抑え気味だが、トルクは十分以上だ。 このエンジン、VWの通例通りアクセルレスポンスはとろい味付けだが、普通に加速する分にはトルクで加速するので十分早い一方、深く踏み込ん

        • トヨタ カローラ アクシオ

          出会いは突然に。 久々の遠出の途中で、我が家の愛車は、よもやよもやのワーニングメッセージとエンジンチェックランプの点灯、積車上のクルマとなってしまった。 そして、中央道中津川インターチェンジ前のパーキングでご対面となった、突然の代車が岐阜ナンバーを付けた2年物のトヨタカローラ・アクシオだった。 カローラと言えば最近モデルチェンジした、TNGA 新プラットフォーム採用のカローラスポーツをベースにしたモデルをよく見かける様になってきたが、このアクシオは先々代の肥大化を反省し

        2021年式 BMW330e

          2007年式 シトロエンC5

          今回は、ちょっと古い車のインプレッション。車種は、H19登録のシトロエンC5。最終型とどう違うのかを振り返って見たい。 まず、エンジン仕様は最終型は1.6L 直噴T/Cに対して、2.0LのNAエンジン(燃料供給は通常のポート噴射)。トランスミッションは同じく6ATだが、レシオは調べていないので分からないが基本仕様は変わらない? さて、乗って見るとインテリアで一番大きな違いである「フツーのホーンパッド」が目に入る。最終型ではいかにもシトロエンらしい固定パッド(即ちパッド自体

          2007年式 シトロエンC5

          マツダ デミオXD

          今回は、現行マツダ2を名乗る前のマツダ デミオXD。スカイアクティブディーゼル搭載のモデルだ。 まず乗り始めて感じるのは静かなこと。確かにディーゼルの燃焼音はするが遠くに感じ全く不快感は無い。またロードノイズもこのクラスとしては例外的に良く抑えられている。 車内の静かさは、路面の不正を乗り越えた時にフロアから伝わるゴトゴト音が無ければDセグメント並みと言うと褒めすぎか。また、エアコンの吹き出し音もダクトの流路設計が良いのか、風量を上げても音が静かなのは、連日35℃越えと言

          マツダ デミオXD

          MINI ONE

          今回は現行初期型のMINI ONE 。最初BMWに買収されて新生MINIが出た時には全然ミニちゃうやんと思ったものですが、その後も順調に成長して今や3ナンバーのBセグメント標準サイズです。 値段も車格も上がったMINIは、外板パネルのブリキ感も全く無く、塗装もしっとり厚い感じ。ドアのハンドルもしっかりした手触りでドアの開閉感もドッシリ重いって、コレ、ドイツ車やん。と思いつつも、そう言えば現代の英国車には長い事乗っていなかった事を思い出した。 さてタンブラー式の洒落たスター

          日産 デイズ ハイウェイスター

          近年の軽自動車は、AセグメントやサブBセグメント車より良かったりする。ではこの日産デイズはどうだろう。 先代のデイズが三菱自動車が開発したEKワゴンのOEM車だったのに対して、この車では日産が開発企画とエンジニアリングを担当しており、販売台数でもホンダN-BOXに次いで2位と好調な売れ行きを示している。 長年軽自動車を造ってきた三菱から、軽自動車は初開発となる日産が担当した事でどのような仕上がりになっているのか興味のあるところだ。 今回乗ったのはハイウェイスターで上級グ

          日産 デイズ ハイウェイスター

          マツダ CX-8 SKYACTIV-D

          マツダのトップ・オブ・レンジ、CX-8の新車を試乗することが出来た。 今回の仕様は一度じっくり乗ってみたかったSKYACTIV-D 2.2Lディーゼルターボエンジン搭載車、トランスミッションは6ATである。 さて、早速エンジンを掛けてみると今時のディーゼルエンジンの中でも特にディーゼルノックは小さく、窓を閉めてキャビンで聞く分にはガソリン車との区別がつかないどころか、そもそものNVレベルが相当低く、日頃ノイジーな車に慣れている私の耳にはホボ無音のレベルだ。 ディーゼルノ

          マツダ CX-8 SKYACTIV-D

          トヨタ マークX 250G

          国産車のアッパーミドル級のクルマに乗る機会は少ないので期、今時の国産高級セダンってどんな感じか期待半分でインプレッション。 ご存知トヨタハイソカー マークⅡの直系であるマークX250G。 街乗りでは静かで外気温38℃でもクーラーは効くし、パッケージングもドラポジもちゃんと出来ている。いまどきのトヨタ車だからまぁ悪い車では無いのは当然か。 早速山道へ持ち込むが、先日の豪雨の影響でいつもの船坂峠は閉鎖されていおり、やむ無く六甲方面へ向かうが、やはり車が多く思うように走らせて

          トヨタ マークX 250G

          2010年式 シトロエンC4

          今回のインプレッションは、ちょっと古いシトロエンC4だ。 この車は、実は以前から気になっていたクルマだ。ちょっとコガネムシっぽい愛嬌のある外形デザインで、ダッシュボード中央の透過式液晶メーターや固定式のステアリングセンターパッドなど、いかにもシトロエンらしい所に惹かれていたわけだ。 今回の車は2010年式なので、マイナーチェンジ後のモデルの為、残念ながらダッシュ中央のメーターは透過式では無い普通の液晶メーターに変わっていた。アイデアは良かったけど、当時のモノクロ液晶では、や

          2010年式 シトロエンC4

          シトロエンDS3(走行660kmの新車)

           今回はDS3(走行660kmの新車)に乗る機会があったので、早速裏山のワインディングへと試乗に出掛けることにした。  走り出すその前にフードを開け、パワートレーンをチェック。日本ではプジョー208で先にデビューしている、1.2L 3気筒エンジンだが、DS3ではシリンダヘッドをガソリン直噴化して、ハネウェル製のターボと空冷式インタークーラーを追加している。ベースのEB1型(1.0L)エンジンと同じく、吸排気連続バルブタイミング可変機構や、油中タイミングベルトなどはキャリオー

          シトロエンDS3(走行660kmの新車)

          2009年型 三菱コルト

          今回は、ダイムラー傘下で、「まじめ・まじめ」がキャッチフレーズだった、2009年型(走行6万km)の三菱コルトをインプレッション。 このクルマの特徴は何と言っても、ワンモーションと言われる思いっきり前に出たAピラーのデザインだ。この当時、デザイナーの皆さんはこのフォルムを主張される事が多かったが、本当に商品化したのはこのクルマと同じ三菱自動車のミーブ位ではなかったか? このレイアウトを実現する為には、カウルポイント(要はフロントガラス前端)が前に出るので、ストラットの締

          2009年型 三菱コルト

          2004年式 ホンダモビリオ

          たまたま代車で借りたホンダモビリオで、ひとっ風呂浴びに近所の有馬温泉へ船坂峠を越えて走ってみた。自分はミニバン系には元来興味が無いし、Bセグメント上位の車なので、仕事上も縁は無く走らせたのは初めて。 この車は2004年登録だが、メーターも巻き戻されているのか、5万キロの走行の割には、発進時にジャダーが出るが、走り始めると ホンダのCVTらしく、リニアな加速感が有って良い。 履いていたタイヤは中国製のえらくグリップの低いエコタイヤだったので、まったくハンドリングには期待して

          2004年式 ホンダモビリオ