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Elles chantent/歌う女優たち

マリリン・モンローとオードリー・ヘプバーン。ハリウッド黄金期を代表する、不世出のトップスター。
同時代に生きたというほか、接点の無さそうな二人の女優に共通するのは “今でも世界中で愛され伝説化されているにも関わらず、実は出演作がほとんど観られていないこと” だそうです。

映画狂の私が二人の全作品を鑑賞済みなのは例外として、周囲を見ると、なかなかにうなずける話ではあります。新たに伝記映画が公開され、ファッションやメイクの特集は後を絶たず、あちらこちらに二人の名前やイマージュがあふれている。オードリーのスタイルにも憧れる…けれど映画はタイトルしか知らない、という人に私も何人か出会いました。
写真やイラストも素敵ですが、二人がもっと素敵で、最も輝いているのはやはり映画の世界の中でなので、そこに触れないのは少しもったいないな、と感じてしまいます。

もうひとつ、両女優に共通すると思うのが、二人が単なる女優ではなく、個性的な歌い手でもあるということです。共に作中で歌うシーンがあり、マリリンに至っては、複数のCDまで発売されています。
もちろん本職の歌手ではないため、抜群の歌唱力とは言えず、いくらかのつたなさを感じさせる部分はあります。「マイ・フェア・レディ」に出演したオードリーが、ボーカルレッスンに励んだにも関わらず、歌の部分だけ吹き替え音源を使用された、という有名なエピソードもあるほどですし。

けれどもオードリーは、あのリトル・ブラック・ドレスとサングラスのスタイルが鮮烈な印象を残した「ティファニーで朝食を」で、ギターを弾きつつ、主題歌である『Moon River』を見事に歌いこなしました。
錚々たる面々にカバーされた、不朽のスタンダード・ナンバーとも言える名曲ですが、作曲者のヘンリー・マンシーニ自身が “オードリーの『Moon River』こそが最も素晴らしい。彼女ほどあの曲を完璧に解釈して歌った人はいない” と絶賛しています。

マリリンも「お熱いのがお好き」の劇中歌であり、彼女の代表曲ともいえる『I Wanna Be Loved by You』のほか、バラードやラテンとジャンルを問わず、多くのヒット曲を持っています。
二人ともが、音楽にも優れた才能を発揮したのです。

そして今回、私が書きたかったのは、マリリンの主演した「紳士は金髪がお好き」の中の一曲『DIAMONDS ARE A GIRL'S BEST FRIEND』が発端のお話です。
けれども好きな女優の話題のために熱が入り、前置きが長くなりすぎてしまいました。いったんここで終わりにし、他愛もない話ですが次回に続けたいと思います。

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