欠点豆の見分けを自動化する方法
コーヒー産出国インドネシアのガジャ・マダ大学の研究成果を紹介します。
論文ではコーヒー生豆の品質をⅠ〜Ⅵの6段階で教えてくれるソフトの開発について紹介されています。
コーヒー豆の品質6段階についてはStandar Nasional Indonesia (SNI)というインドネシア国家規格があり、そこで決められているようです。
画像はCoffee Bean Grade Determination Based on Image Parameter より引用 (論文のありかは後で紹介します)
研究結果
Ⅰ、Ⅵについてはなんと正解率100%、それ以外は40~80%だそうです。
使用したものは黒いボックスとカメラ、判定用のPCとモニター、そして2系統の照明。
論文の中のFigure 1. Block Diagram of Detection System にイメージ図付きで記載あります。
欠点豆のハンドピッキングといえば、一粒一粒見ながらの作業のため、人手もかかるし時間もかかります。
このソフトはある程度の量の豆に対して瞬時に結果が出るため、オンライン(生産ライン上)でできればコーヒー製造にかかるコストダウンにつながります。
所感
豆の形はシンプルなので人工知能の得意な画像解析を存分に活かせる分野ではないかと思います。
ソフト自体の作成は難しくないので、個人でもカメラと照明・PCくらいがあれば作れます。(AIの作り方等はブログで紹介しています)
AIを学習させて自分で作る経験とカメラ+照明条件を固定して常に同じ条件で画像が取れることが重要です。
コーヒー生産での人件費は大きいので実用化されれば生豆の値段が下がるかもしれません。
個人的には価格据え置きでコーヒー生産者の利益が上がって、新しい豆の開発費とかに回してもらいたい。(より美味しいコーヒー豆作りに期待)
PDFダウンロード
論文のダウンロード先はこちらにあります。
AIに関する講評はこちらで詳しく書いています。
※注意:色々なところ「AI」と書きましたが、この研究結果はNeural Networkを使った機械学習と呼ばれる技術であり、厳密にはAIではありません。イメイージが湧きやすいようにAIと書いていますのでご了承下さい。
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