サバを読む。
東京ディズニーランドはサバを読んでいる。だって住所は千葉県だ。「千葉ディズニーランド」に改名すべきである。よく考えてみれば、千葉大学卒業の大人たちは履歴書に東京大学卒業と書かないのだから。まあ明日東京ディズニーが千葉ディズニーになったところで世界はきっと変化しないで自転し続けるのだから、至極どうでもいいことなんだけれど。
これに良く似ているのが世界史に出てくる「神聖ローマ帝国」である。国名にローマとあるのにローマは自国の領土ではないという何とも可哀想な国家。彼ら神聖ローマ帝国は国名に「ローマ」と表記されているせいか、ローマを自分の国の領土にするためにイタリア政策というローマを自国のものにしようぜキャンペーンのようなものをした。しかし、ローマを自分の領土にするために全集中しすぎたあまり、国家がまとまらなくなってしまう本末転倒ぶりを見せる終いだ。
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そんな、地理的にサバを読む東京ディズニーや神聖ローマ帝国の他に事例はないかと生きていたら、ついこの間何かの拍子でテレビにサバを読みすぎたテーマパークが映った。僕は思わず絶句してしまった。
それは、東京ドイツ村である。
割に有名なテーマパークだが、僕は行ったことがない。しかし名前だけは聞いたことがあり、初めて聞いたときは東京とドイツの文化が融合した、「東京にあるドイツ人居住地」のことかと思ったが、もちろんそんな村は23区内にも奥多摩のあたりにも小笠原諸島のような島々にも存在しない。
東京にあるドイツ風のテーマパークならサバを読んでいるの一言で終わるのだが、そうはいかない。なんせ東京ドイツ村は東京にも無ければドイツにも無い。所在地は千葉県である。ディズニーや神聖ローマ以上にサバを読んでいる存在だ。
仮に東京ドイツ村が神聖ローマ帝国のような国家であったとしたら、まずは江戸川区を制圧した後東京23区を自国の領土にすることにあきたらない。その後は海を渡ってドイツまで遠征に行かなければならないのだから、本当に非現実的な道のりである。がんばれ東京ドイツ村!と、こんな勝手な妄想を膨らませるのはきっと世界中探しても僕だけなのだろう。ぜひ東京ドイツ村には世界征服していただきたい。
しかしいずれにしてもサバを読むというのは人間やりがちな行為である。僕だって身長を女の子に聞かれたら、1センチくらい高く言ってしまうのが本音のところだ(身長を5センチくらい盛ると顔がデカいの印象になってしまうから、1センチくらいがちょうどいい)。
だからディズニーも神聖ローマも許すことにする。お互い様というわけだ。だけど二重にサバを読む東京ドイツ村は少し許し難いな。まあ機会があれば行ってみます。行って素晴らしい場所ならきっと許しているはず。今のところは保留ということで。
「押すなよ!理論」に則って、ここでは「サポートするな!」と記述します。履き違えないでくださいね!!!!