移住日記を毎日書いていたらドイツから連絡がきた。その後⑥
現在ベルリン自由大学の研究生であるチェチリアさん(日本語堪能)が日本の地方移住を研究しに豊前に滞在している。
11月のはじめにやってきて、もう3ヶ月目だ。
豊前市はたしか3月いっぱいまでで、次は無印の食器でも有名な長崎県波佐見町に滞在と聞いている。
移動しても、ドイツに戻ってもつながりが残ればよいと、隣町である大分県中津市三光の地域おこし協力隊の方を紹介することにした。
中津市三光の地域おこし協力隊の方を紹介
チェチリアさんに紹介しようと中津市三光の地域おこし協力隊である尾上さんに連絡した。
以前コスモス園のクラウドファンディングの紹介記事をnoteやローカルメディアでも書いてていたので話を持ちかけやすかった。
「ちょうど前任者と僕と、後任者が集まってお堂を修復する日がありますよ!」
なんとよいタイミングと、その日に伺うことにした。
八面山の元限界集落へ
三光地域おこし協力隊は中津市のシンボルである八面山のお堂を修復するのも仕事らしい。
指定された場所は元限界集落。
既に人は住んでいないエリアらしく、到着まで舗装道とはいえ現地集合したチェチリアさんが来れるのかドキドキした。
「Googleがあるから大丈夫です!」と言うとおり到着したチェチリアさんだったが、車の後ろのタイヤが一つへしゃげていた。
このまま走っていてはまずそうだけど、どうしたらいい…と困った。
結果合流した地域おこし協力隊の方がスペアタイヤに替えてくれた。
クラウドファンディングで修復したお堂「猪川内岩屋堂」へ
ひととおりご挨拶を交わしたところで前任者の秦さんが「せっかくなら見ていきます?」と以前クラウドファンディングで修復したお堂見学を提案してくれた。
平安時代からの歴史ある場所で、八面山修験や地域の人にとって大切な祈りの場所であったのに、時代とともに忘れられ荒れたお堂を修復したと聞いていた。
私もいつか行きたいと思っていたけど、とうとう。
お堂の場所は最初はっきりと分からなかったと聞く。
地域の人も知らないし、古い地図を見ても分からないなか、「池の近く」という手がかりをもとに秦さんがたどり着いたらしい。すごい話だ。
ハードめな道だったけど、地域おこし協力隊の尾上さんと前任者の秦さんは、154年ぶりの修験道の行事「八面山峰入り」の参加者で全3日の行程を歩いたという頑強さ。
チェチリアさんがお子さんを抱っこしながら(抱っこ紐)登るのをサポートしてくれて、無事猪川内岩屋堂に到着。
お堂の中にはクラウドファンディングで支援してくれた方々の名前が並んでいた。
窓からは八面山が見えた。
形が独特の山だ。
どこから見ても同じ形に見える。
「ここからの眺めがよくてね。修復のとき高さを上げたんですよ」とは秦さん。
お堂の中には秦さんが言っていた平安時代の木像や石仏も八面山に向かって安置されていた。
地域おこし協力隊のメンバーによれば、このような平安時代クラスの木像がまだまだ山の中にあるらしい。
観光資源として活用するため、次の時代につなげるために修復活動をしているそうだけど、費用や手間から障害はありそうだった。
継続した支援があればいいのになぁ。
チェチリアさんは「なんて素晴らしいところに連れてきてくれてありがとうございました!」と喜んでくれて、息子さんはイタリア語で「木がいっぱい」と話していたそうだ。
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動いた後は中津といえばこのラーメン「宝来軒」へ
チェチリアさんはラーメンやうどんが大好きというので、山を降りた後は八面山に一番近い宝来軒へお連れした。
中津といえばこのお店、市内に店舗がいくつもある。
ネギシャキシャキ、細麺、豚骨に牛骨や鶏ガラなどでとったやさしい味わいのラーメンだ。
見るとまた食べたくなってしまう。
コーヒーの濃さが選べる自販機が喜ばれる
食後は隣の道の駅の芝生でひとやすみ。
ちょうど濃さやミルク、砂糖の量が選べてカップで挽きたてが出てくる自販機があった。
「コーヒー大好き。イタリアではエスプレッソを飲んでいるから濃い目が好きです」とチェチリアさんから聞いていたので一番濃くしてブラックで渡すと「おいしい!お店みたい!!」と驚いていた。
以前コンビニの淹れたてを飲んでいた時より反応が大きかった感じ。
他の国には無いものなのだろうか、コンビニでも濃さが選べたと思うが濃度レベルに違いがあるのか。次回会った時に聞いてみよう。
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