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「バイセルで働くのが一番楽しい」と記憶に残る会社にーバイセルCTO就任から3年間を振り返るー

M&Aを経て子会社が増え、現在はグループ全体で1,400名を超える規模に成長したバイセル。事業・組織規模ともに急拡大し怒涛の成長を続けるバイセルを、テクノロジーの領域で支える取締役CTO今村さん(ニックネーム:キュンさん)に、就任後の3年間を振り返っていただきました。

今村 雅幸(いまむら まさゆき)
ヤフー入社、VASILYの創業&取締役CTO、ZOZOテクノロジーズ執行役員CTOを経て、2021年4月より現職。現在は、日本CTO協会理事を務めながら、バイセルで100名規模のエンジニア組織を取りまとめる。

リユース業界No.1のテックカンパニーを目指して

ーーバイセルのエンジニア組織について改めて教えてください。

バイセルテクノロジーズは「人を超え、時を超え、たいせつなものをつなぐ架け橋となる」をミッションに出張訪問買取を主軸としたリユース事業を行っています。その中でバイセルのエンジニア組織では、各業務のDX推進やプロダクト開発、データドリブン経営のためのデータ基盤構築などを担っています。リユース業界No.1のテックカンパニーを目指して事業と共にエンジニア組織も急成長しており、新卒・中途採用共に力を入れて取り組んでいます。

ーーキュンさんがバイセルへ参画後の3年間を振り返っていかがですか。

プロダクトに関しては、3年前は構想段階だったリユースプラットフォーム「Cosmos(コスモス)」も去年から順に各プロダクトをリリースできており、実現しつつある状態です。
「Store(ストア)」、「CRM(シーアールエム)」、「Stock(ストック)」などが順番にリリースし、今年中にその他のプロダクトもバイセル社内にリリースする予定で、その後はグループ全体へ導入し、データ活用を用いて業務効率化を行える土台を作っていく予定です。来年以降にはリユース業界の他社へもプロダクトの導入を広げていくチャンスが来ると考えており、外部販売に向けた部署も立ち上げて戦略を練っている段階です。
また、組織規模に関しては2021年参画当時は36名だったエンジニア組織も、現在は100名の規模に拡大しました。プロダクト、組織ともに3年前に掲げていたビジョンにどんどん近づいていると感じています。

「リユースプラットフォームCosmos」って、何? と思った方は是非こちらの記事もあわせて読んでみてください!

事業成長速度と組織力を高めるカルチャー

ーーエンジニア組織が30名から100名規模の組織に拡大する中で、どのような課題や難しさがありましたか。

経営陣の考えをメンバー全員に浸透させることと、組織のエンゲージメントを向上させることは、メンバーそれぞれが多様な考えを持っているからこそ非常に難しく、現在も取り組んでいるところです。一人ひとりと真摯に向き合いながら組織作りを進めていく必要があると感じており、その中でも僕は会社のカルチャーがすごく大事だと考えています。

ーーなぜカルチャーを大事にされているのでしょうか。

日々多くの意思決定を行う中で、その基盤となるのは会社のカルチャーやビジョンです。カルチャーが根付いた会社は細かく説明しなくても、そのカルチャーに基づいて各々が最適な行動をスピード感をもって取れるようになり、日々の成果にプラスに影響すると思います。
だからこそ、組織規模が大きくなるほど、強いカルチャーを作っていく必要があると思っています。「 バイセルってこういう人たちがたくさんいるよね」「バイセルで働くならこうするのが当然だよね」といった共通の価値観を持つことが理想です。
また、バイセルで働く理由や、会社を好きになってもらえる理由も必要だと思っています。「会社のカルチャーが好き」「一緒に働いてる仲間が好き」など理由は様々ですが、カルチャーがあることで 、社員のエンゲージメントもさらに高まると思います。僕はバイセルを、働くメンバーにとって「記憶に残る会社」にしたいと思っています。

懇親会の24新卒自己紹介クイズで盛り上がる様子

「バイセルらしさ」を表現する様々な取り組み

ーーカルチャーはどのようにして作り、組織全体へ浸透されているのでしょうか。

本部会や懇親会、Tech Insight(テックインサイト)、勉強会などマネージャーやメンバー同士が交流できるイベントを実施しています。

①経営陣の考えを浸透させる「Tech Insight」

経営陣の考えを伝えるために、週に一度「Tech Insigtht」というテクノロジー戦略本部全員が参加する全体朝会を実施しています。バイセルのメンバーとして「気付き」を与えることを目的として、経営陣の考えを共有するだけでなく、マネージャーたちのバリューに対する考えや、経営会議でのトピックを分かりやすく伝える場を設けました。一方通行のコミュニケーションにならないように、実施後にはアンケートを回収してメンバーの意見も参考に運営の改善をしています。

実際のTech Insightの様子

②組織のエンゲージメント強化を図る「BuySell STAR(バイセルスター)」

エンゲージメントを向上させるためには、エンゲージメントサーベイを実施しメンバーの疑問に答え、皆が納得感を持って業務を遂行できる環境作りに取り組んでいます。他にも、「BuySell STAR(バイセルスター)」という取り組みを行っています。
バイセルには、「ホスピタリティ」、「プロフェッショナル」、「クリエイティブ」の3つのバリューがあり、そのいずれかを体現していると感じたメンバーに対して、Slackの専用チャンネルで称賛のメッセージを送っています。チャンネルで称賛された人のうち、最もバリューを体現していた人を、月1回本部会で表彰します。ここで表彰された人がその月の「BuySell STAR」になります。
「○○さんがこんな良い行動をしてたんだ」というように、他のメンバーが気づいていない行動を共有し、その人にスポットが当たるようにしています。業務上関わりの少ないメンバーに対しても、良い刺激を与え、互いに尊敬しあえる雰囲気をつくることができていると思います。将来的にはバイセルの文化として醸成されていくといいなと感じています。

③マネージャー合宿:Why are you standing here? なぜバイセルにいるのか、バイセルで何を成し遂げたいのか

ーーー昨年のマネージャー合宿ではマネージャーたちで熱い議論を交わしたと伺いました。なぜ合宿を開催されたのでしょうか。

マネージャーたちが今の組織に感じている課題を一緒に解決したいと思ったことから実施しました。合宿ではちょうど社長から大きな経営方針が発表されたタイミングでもあったので、「Why are you standing here? 〜なぜバイセルにいるのか、バイセルで何を成し遂げたいのか〜」をテーマに、皆が理想とするエンジニア組織について考え、理想の組織を作り上げられるマネージャーとはどんな人物なのか、現状の課題に対してどのようにアクションするのかなど、ひたすら話し合いました。
気が付けば、深夜3時までずっと議論していました(笑)

ーーー実際にマネージャー合宿をやってみていかがでしたか。

バイセルのマネージャーは皆熱量が高く、組織をより良くしていきたいという思いが強いことを改めて感じました。皆ポジティブなところが本当に素敵だと思います。僕自身も、バイセルのように変化が多い環境だからこそ、その変化を楽しもうという姿勢をすごく大事にしています。

マネージャー合宿の様子

ーーーバイセルのマネージャー合宿から生まれたアイデアの中で取り入れたものはありますか。

さきほど紹介したBuySell STARを始めとして、様々なアイデアを取り入れました。

  • マインド醸成

    • 会社のMVVを浸透させるためのエンゲージメント施策の実施(例: BuySell STAR)

  • コスト改善

    • 毎月マネージャー全員で部門のP/LやB/Sの確認、予算とのズレの理解を深める

  • 品質改善

    • プロダクトの品質基準などを策定、各プロダクトの障害報などのレビューや再発防止策に関しての振り返りを実施

  • デリバリー速度改善

  • テックリード、EM育成

    • テックリードやEMの評価基準、選別基準を見直し策定。新たな候補者を任命

  • 事業部連携強化

    • 各事業部にテックの取り組みを報告する共有会を実施

それ以外だとマネージャーの時間が確保できないので相談しずらいという意見もあったので、BBT(バイセルブレイクタイム)」のような制度を設けました。毎日お昼の13時から14時はmtg不可として時間をロックし、メンバーとランチに行ったり相談に乗る時間にしています。マネージャーとメンバー間のコミュニケーション量が増えたことで、良いチーム作りに繋がっています。

事業貢献ができるエンジニアを育成する

ーーキュンさんが感じるバイセルのエンジニア組織のカルチャーとは何ですか。

「いい人が多いこと」と、「エンジニアとして事業の成果にこだわること」です。これはカルチャーとして、皆さんから強く感じますし、 これからも大事にして欲しいと思います。いい人が多い、という点に関してはエンゲージメントサーベイの結果でも、一緒に働く同僚や上司への信頼のスコアが非常に高い結果となっています。事業の成果にこだわる、という点に関してはプロダクトを作るだけでなく、現場に寄り添いしっかりとその先の事業成長を考えることができるエンジニアを育成していきたいと思っています。

ーー事業貢献ができるエンジニアの育成を目指す理由を教えてください。

ただコードを書くエンジニアではダメな時代が来たと思っています。ChatGPTを代表とする生成AIの登場によって、テックリードレベルの高度なコードを簡単に早く書くことができるようになりました。これからはコードを書く前後のプロセスにおいてどれだけ価値をだすことができるかが重要だと思います。課題発見から解決までの一連の流れでプロダクト開発を行い、リリース後の事業インパクトを検証して分析まで行うことができるかどうか。事業につながる成果を出す意識や能力を高めて欲しいですし、そういったスキルがあるエンジニアはどの企業でも重宝される存在になれると思います。
事業貢献を意識できるエンジニアになるために、例えばプロダクトをリリースしたことで業務効率化にどれぐらい貢献できたのかを可視化できるようなダッシュボードを用意したり、振り返りで事業部側から定性、定量的なフィードバックをもらったりして常に自分たちの仕事の成果を確認できるような環境づくりも推進していきます。

理想は皆が胸を張れる組織

ーーバイセルにジョインしてから3年が経ちましたが、キュンさんが大事にしている考えや思いについて改めて教えてください。

皆が胸を張れる組織にしたいという思いはずっと変わらないです。「バイセルで働くのが一番楽しいよね」と言ってもらえる組織を目指して、個人の成長機会の創出、待遇面の改善、エンジニア成長支援制度づくりなど、できるところから取り組んでいます。まずはバイセルのこと、組織のことを好きになってもらい、そして全員がバイセルで働くことに対してポジティブに感じてくれる状態を作っていきたいです。

ーー最後にキュンさんがバイセルに感じている可能性について教えてください。

徳重社長ともよく話しますが、「伸びしろしかない」と感じています。バイセルの組織、事業、そしてリユース業界に対して伸びしろを感じて僕も入社しましたが、改善できることやチャレンジできることがやればやるほど増えて行く感覚です。リユース業界内でのM&Aを積極的に行い、100名規模の優秀なエンジニア組織がある会社は、業界内でもなかなかないと思います。バイセルに入って3年たった今も、色々な変化を起こせる武器を沢山持ち、より大きな変化を起こしていける可能性を感じています。また、本当にいいものを作るだけではなく、成果をきちんと出せるエンジニア組織にしていきたいですし、 そのためにやらないといけないこともたくさんあると思っているので、まだまだレベルアップをし続けていきたいです。

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