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起業が中心?顧客が中心?マーケットインとプロダクトアウトの考え方と戦略について


こんにちは、事業計画研究所です。

本日はマーケティング戦略で度々登場する単語「プロダクトアウト」「マーケットイン」の違いについて説明していこうと思います。

そもそも、マーケティングとは以下の3つを定義することを指します。

1.誰に
2.どのような価値を
3.どのように提供するか

大量生産・大量消費の時代は終わり、顧客のニーズや価値は多種多様に細分化されています。

「どこに」価値を見出すのか、「何に」価値を見出すかは千差万別です。


これまでも、「顧客ニーズの集め方って?」という記事を書いたりしましたが、顧客ニーズと一口にいっても様々な捉え方ができることを紹介させて頂きます。


何がちがう?マーケットインとプロダクトアウト


それぞれの考え方をすごく簡単ではありますが、下図で表してみました。

無題

このように同じ物を作って売るという結果は同じであっても、そこに至るまでの過程が違います。

一言で表すなら、「プロダクトアウト:企業(製品)主体」「マーケットイン:顧客主体」と表現されることが多いです。

日本においては、プロダクトアウトの考え方が根強く残っていますが、現在は顧客ニーズや社会・環境へ配慮した製品やサービスが求められる傾向にあります。


ここまでの記事を読み進めると、

これからはマーケットインが主体であるかのように感じる方もいるかもしれません。


しかし、プロダクトアウトも顧客ニーズを無視して製品をつくっているわけではありません。「顧客はこんなものがほしいはずだ!」という企業目線で商品を世に送り出しています。

すなわち、どちらも顧客ニーズという観点からモノづくりをしている事に違いはないわけです。


ーなぜ、使い分けるのかー


顧客ニーズという観点から考察すると、以下の違いがあると説明できます。

マーケットイン :顧客の顕在化しているニーズを意識した商品開発
プロダクトアウト:顧客の潜在的なニーズを意識した商品開発

プロダクトアウトのよい例として、apple社が開発したiphoneがよく挙げられます。

iphoneがスマートフォン大ヒットの先駆けとなったことは周知の事実ですが、市場や顧客のニーズとして顕在化していたわけではないはずです。

私自身も、発売されるまでは「画面をタッチで触って簡単に操作できる携帯電話がほしいなぁ~。」なんて思ったことはありませんでした。

携帯電話市場として、顕在化しているニーズの一歩先を求めた結果、iphoneが誕生したと考える方が納得ができます。これはすなわち潜在的なニーズに焦点をあてたマーケティング戦略(プロダクトアウト)だと言えます。


潜在的なニーズを探す方法はいくつか知られていますが、こちらは次回以降の記事で投稿させて頂こうと思います。

それぞれのメリット・デメリットは?


マーケットイン

メリット
・事業展開のリスクが低い
・発売予測が立てやすい etc.......
デメリット
・顧客ニーズをこえるアイデアが生まれにくい
・他社競合が多数存在する
・CIが形成されにくい。 etc......

プロダクトアウト

メリット
・革新的な商品が生まれやすい
・商品がヒットした際、市場の独占を狙いやすい
デメリット
・事業展開のリスクが大きい
・市場のニーズが反映されづらい etc........


どちらが優れているということではなく、使い分けたり二つを組み合わせた考え方で戦略を立てることが重要です。

これから起業・副業を考えている方々の多くは得意な分野・やりたい事で勝負しようと考えている方が多いと思います。

いわゆるプロダクトアウト型事業と言えるかと思いますが、

この記事をご覧になったことを機に、参入を考えている市場分析や顧客ニーズ分析などマーケットインの発想を加えてみてはいかがでしょうか。






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