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不動産取引における電子契約【導入事例】

2022年5月、不動産取引における電子契約が全面解禁されました。これにより契約の手間が減った人、日々の業務がラクになった人、様々な立場の人に変化をもたらしています。今回は、実際に賃貸借契約で電子契約を導入した「大学生協」の事例を紹介いたします。

事例紹介


Y大学生協では、学生向けに一人暮らしのお部屋探しのサポートをしていました。もともと受験生・新入生が入学準備のために使う物件紹介サイトがあり、部屋探しや内覧申込も可能。いい物件が見つかると大学生協へ行き、入居申込や契約手続きを行うことができます。契約時の重要事項説明はオンライン対応もしていました。そして、2023年10月、電子契約サービスも導入しました。

電子契約サービスの導入は全国の大学生協で初めての取り組みとなりました。実際の取り組みと期待できる成果について見ていきましょう。

■電子契約がない場合

  • 入居申し込みを行う際は重要事項説明書や契約書への署名・捺印が必要

  • 書類の郵送などで契約完了までに1~2週間かかることも

  • 大学生協は、貸主と借主それぞれと手続きが必要なため、紙の契約書だとやりとりが煩雑になっていた

■電子契約の導入により変わること

  • 重要事項説明・契約がオンラインで署名が可能になる

  • 契約も即日完了することができるようになる

  • 貸主や借主との契約書のやりとりがオンラインで完結し、業務が省力化される

導入に対するさまざまな意見


電子契約の導入にあたって様々な意見が出ました。

  • 電子契約によって来店客が減る可能性があるのでは?

  • 対面接客をして契約へとつなげる今までの方法が難しくなるかも

  • オンラインで契約・・・使いこなせるだろうか?

業務フローや従来の接客方法を変えることに不安の声が出ました。新しいことを始める際は当然のこと。利用者のメリットと大学生協のメリット、両方を丁寧に伝えることが推進面では大切でした。

大学生協で初!2024年春に期待される成果


2023年10月、中国四国地方の大学生協は不動産の電子契約を導入しました。3月までの入学準備シーズンで電子契約を本格的に利用することになります。2024年の春には、以下の成果が期待されています。

【大学生協】の期待される成果
・紙の契約書の作成や郵送にかかっていた手間やコストを削減できる
・迅速に契約が完了するため、進捗管理が省略される
・接客業務が効率化される

【利用者】の期待される成果
・対面・オンラインともに手続きがスムーズになる
・遠方でも近場でも、自分に合わせた方法で手続きできるようになる

受験・入学シーズンは生協・学生ともに忙しいものです。学生は1人暮らしの部屋をスムーズに確保できることで、新生活への不安を和らげて入学準備に集中できるでしょう。大学生協も、忙しい時期にスムーズで効率的に業務を回せるようになることが期待されています。


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