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賃貸契約後に費用負担が発生しかけた話【実体験】

今回の登場人物、Sさんは大阪市内で一人暮らしをしていました。
数年前にお気に入りの賃貸マンションに引っ越し、楽しく暮らしていましたが、ある日、管理会社から封書が届いたことから話が始まります。
賃貸契約後に費用負担が必要になりかけた…そんなお話を今日はご紹介します。一人暮らしをする方のお役に立つかと思います。

Sさん:一人暮らし


■突然の「費用負担」通知

Sさんが賃貸マンションに入居して2年近く経ったころ、突然管理会社から「重要なお知らせ」という封書が届きました。

内容は、

  • ここのところ水漏れや鍵紛失、ガラス破損などで入居者への高額な費用負担が発生しているから「安心サポート」への加入をしてください。

  • 「安心サポート」は、設備トラブル対応や高額費用負担の免除(全額又は一部)が可能となるサービスで、原則として必須加入です。

  • サービス料としての月会費を毎月の家賃に上乗せして引き落とします。

  • 加入手続きはこちらから行ってくださいとQRコードが記載。

というものでした。

私が何かやらかしたのならまだ納得できる部分もありますが、入居してから水濡れも鍵の紛失も、もちろんガラス破損もしていません。なんのトラブルもなく過ごしていたと思っています。

「原則として必須加入」という言葉が本当に加入しないといけないのかな。入らないとどうなるんだろう。
でも、賃貸契約後に追加で毎月の費用が発生してもいいものかな。
と不安と疑問がぐるぐるしていました。

■管理会社へ問い合わせてみると

そこで、管理会社に電話で問い合わせをしてみましたが、「みなさまに加入していただくことになっているので」という一点張りの返答しか得られず、
はっきりとした答えを得ることができませんでした。
やっぱりこのままでは加入しなければならないのか。しなかったら怒られたり追い出されたりとかあるのかなと不安が大きくなったため、弁護士に相談することに決めました。

■弁護士に契約内容を確認してもらうことに

重要事項説明書と契約書を見ていただき、今回届いた封書の内容を確認してもらったところ、「管理会社からのお知らせには、あたかも全員が加入する義務があるかのような記載ですが、賃貸借契約書やその附則を見る限り、保証会社への加入は義務とされていますが、それ以外の契約への加入は義務とされておりません。
よって、本サービスへの加入は任意であり、加入されたくなければ、そのまま放置しておけば足ります。」との返答があったのです。

加入しないといけないのか、加入しない場合には管理会社に連絡しないといけないのかすべての疑問と不安を解決してくれる内容で、やっと安心することができました。

■まずは、契約内容の確認を!

このように、管理会社からのお知らせに対しては、適切な判断が求められることが分かりました。加入が必須か任意かを誤解することなく、重要事項説明書や契約書をしっかりと確認し、必要に応じて専門家に相談することが大切です。

賃貸契約において、不動産会社と契約者の間には情報格差があることは事実です。その事実を理解した上で「これって本当にそうなのかな?」と疑問を持って、調べてみることが大切です。わからないことは聞いていいですし、納得いくまで確認していいんだと言うことを、契約する際に頭に入れておきましょう。


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