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開業前に準備しておきたいこと(会社設立編)

会社を設立するにあたり、社名を決めたり、看板や名刺のデザインを考えたりするのは楽しい時間です。それ以外にも市役所や税務署への手続き、融資の受け方など、さまざまな情報収集をしていることと思います。ここでは事業を開始するにあたり準備しておくポイントについて説明します。特に計画を立てることに重点を置きました。

事業計画書を作成しよう

会社を設立する上で最も重要で、時間がかかるのは事業計画書の作成です。いままで個人事業主として経営されていた方であれば作成されたこともあるかと思います。規模が大きくなり人を雇うことも多くなる法人は社会的責任も大きくなるため、より綿密に計画を立てることが重要となってきます。

事業計画書のポイントは以下のとおりです。

  • 背景(なぜこの事業を始めるのか)

  • マーケティング(ニーズはあるか、市場規模はどれくらいか)

  • 事業を始める上での課題(法的な問題はないか、競合はあるか)

  • 販売戦略(誰に何をどうやって売るか、プロモーションをどうするか)

  • ヒト(どんな技術や能力を持った人が何人必要か)

  • モノ(何がどれだけ必要か、事業所の間取りはどうすべきか)

  • カネ(お金はいくら必要か、経費と売り上げの予測値はいくらか)

背景は「こんなサービスや商品があると社会がもっと良くなる」と思うことを書くと良いです。マーケティングや課題、販売戦略はデータや知識に基づいて分析しながら書いていきましょう。

事業計画書は綿密に作れば作るほど、実際の事業が楽になります。また、第三者に見てもらうことで気づかなかった箇所を指摘してもらえることもあります。経営相談を受け付ける公的な機関(商工会・商工会議所、産業支援センター等)もあるので上手に利用しましょう。詳しくは別の機会に書きます。

「ヒト、モノ、カネ」は重要なのにおろそかになりがちなので個別に取り上げます。

ヒト(労務・税務)

法人にする理由のひとつとして、雇用が発生するからというケースは多いのではないでしょうか。他人を雇用する場合はさまざまな条件や義務が発生します。提出書類は多く、記載内容は専門用語だらけです。初めての場合は相当時間がかかるので、関係各所に早めに相談に行くか、社会保険労務士の助言助力を得ることをおすすめします。

労務に必要な関係各所の例
・ 労働保険(労働基準監督署
・ 雇用保険(ハローワーク

雇用の問題は会社設立で一番重要といっても過言ではありません。もっと深く掘り下げた記事もご用意したので、ぜひ参考にしてください。

モノ(オフィス家具、OA機器、消耗品など)

比較的問題なく準備できるのがモノです。いつ、どこで、誰が、「何を使って」、○○をする と想像し、必要なものをリストにしましょう。

リストを作る際は下記の順番で時間軸を区切ると漏れが少なくなります。

・ 年ごとの業務やイベント
・ 毎月の業務
・ 週ごとの業務(月・火・水・木・金・土・日)
・ 1日の業務

事業に使うものですから、100均ショップなどは避け、少しだけ良いものを買うようにしましょう。事務用品など日常的に使うものは品質が低いとストレスがたまります。少しのストレスでも積み重なると業務全体が滞る原因にもなるので、ここでケチると後で後悔することになります。

ただし買い物に時間をかけるべきではないので、できるだけ通販を活用しましょう。Amazonや楽天は販売元の品質にばらつきがあるので、事業用の買い物には使わない方が無難です。アスクル等の法人向けサイトを利用することをおすすめします。

カネ(資金)

スタートアップ時に潤沢な資金があることは稀です。多くの企業は事業開始前に融資を受けています。融資先には以下のようなものがあります。

  • 銀行

  • 信用金庫

  • 組合系

  • 国民政策金融公庫(政府系)

国民政策金融公庫を利用する場合は、商工会・商工会議所が窓口になっています。実は会員でなくても相談できます。 また、持ち込んだ事業計画書に対して、国民政策金融公庫宛のお墨付きをくれる場合もあります。設立時に融資を受ける場合、必要となる書類は多いですが、一番重要なのは前述の事業計画書(あるいは創業計画書)です。

その他の手続き

法人設立時に必要な手続きは、多岐に渡ります。前述の労務に必要な手続き以外にも、必要な手続きを列記します。期限の決められている申請もありますので、計画をたてて申請しましょう。

「Freee会社設立」を利用するとこれらの手続きを抜け漏れなく申請することができます。

まとめ

事業を開始しても事業計画書どおりに進むことはまずありません。特に売り上げは予想より少なくなることが多く、そうならないためにもしっかりと事業計画書を作る必要があります。売り上げが少なかった場合も想定して、事前に備えておきましょう。

今後は個々の項目について、深掘りしていく予定です。

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