見出し画像

【究極のお醤油ご飯】 千葉エッセイ


お醤油とご飯。これはすごい相性の組み合わせだとつくづく思った一週間でした。おかずがなければお醤油を少しご飯に垂らすだけでも美味しくなりますよね。

例えばおいしいお刺身をお醤油とわさびに浸してご飯に乗せて食べたら玄関に盛り塩おいて余計なものが入ってこなくしたくなるほど集中して食べたくなるおいしさですよね。そんなの魚の味がわかんねえじゃねーか。ええ、そうですね、でも今はお醤油とご飯の相性の話をしています。

よく考えてみたのですよ、海苔の佃煮だってお醤油味です。カツ丼?年に一度くらい食べますが(お蕎麦屋さんのカツ丼ね)これだってお醤油の味を感じます。出汁が大切?ええ、そうです。出汁も大切ですが、今はお醤油とご飯の話をしています。

わかりやすいところで言えば卵かけご飯。お醤油を一緒に混ぜ込んで美味しくなってます。

ココデコバナシ。

千葉はピーナッツばかりのイメージですが、果樹園にはお醤油もたくさん実っています。夏が終わって秋の始まり、果樹園にはたくさんの醤油の実をつけた醤油の木をみることができます。この醤油の実、スモモのような形で美味しそうですが、生食には適しません。この醤油の実を塩漬けにして発酵、液化させたものがお醤油として売られていきます。

もちろんこのお話は嘘です。フィクションも大切ですが、今はお醤油とご飯の話をしています。


※あ、忘れないうちに千葉のお醤油を紹介しておきましょう。お歳暮にいいかもしれませんね。お歳暮やお中元は基本的に贈らないんだけど、贈りたい人っているよね。好きだけど普段はあまり手を出さない価格帯だなって思うような日常の消耗品を贈るようにしています。


利根川での運送ができることから江戸への流通が容易であったため、千葉の野田などはお醤油作りが栄えました。

地域によってお醤油の味は大きく変わります。お刺身用のお醤油がわかりやすいのですが、東京などの魚を寝かせてから食べる地域はお醤油がキレのある味、甘味の少ない味であることが多いです。

九州などの新鮮なお魚の清涼感と食感を味わう傾向の強い地域では、お魚の味の深みを膨らませるために甘味のあるお醤油を使う傾向があります。

お料理の地域性もさることながら、調味料の地域性もとても楽しいものです。


本題に戻ります。シンプルながら素材とお醤油とご飯の美味しさをお互いに高め合うお料理、卵かけご飯。まぜまぜもぐもぐサーラサラ まぜまぜもぐもぐサーラサラ。我々はお醤油とご飯という最高の組み合わせに色々な食材をそこに当て嵌めながら、舌はこの組み合わせのハズレなき思い出に現在を重ねているのです。


ええ、そうです。これもサザエさん理論。いろんな食材(その話の登場する親族以外のキャラクター)をしっかりとした基盤であるご飯とお醤油(磯野家)が美味しく楽しく引き立てていくのです。そこから広がる可能性に終わりなどないのですよ。

※ここで千葉の美味しいお米も紹介。多古米はガチのガチで美味しいです。千葉は美味しい作物に海産物がたくさんですが、県民性の影響か、欲があまりないというか、売り出す気がないのか商売っ気がないのか、品質の割に知名度が……。その中で多古米はその美味しさがきっかけで徐々に知られるようになってきてうれしい。

多古米、色々探してみてね!


振り返ってみればいろんな形でお醤油ご飯の可能性を楽しんでまいりました。

どんぶり料理にたまごがけご飯。そのどれもがスーパースターであり、日々日本の胃袋を支えています。

佃煮なども家庭の食事やお弁当を支え続けています。ありがたいです。

※千葉の会社ではありませんが、桃屋さんは紹介しておきたいです。佃煮系の安定感はさすが。会社は日本橋ですが、日本橋は総武快速で千葉県とも繋がっていますのでギリで千葉ともいえますね。



もうすぐ12月、年末ですね。年末といえばお寿司です。ええ、食べたいです。年中食べたいですが12月は町に寿司を食べるぞって気配が充満してきて、それだけで幸せです。

そうそう、お鮨もお醤油ご飯の最高峰。お醤油とご飯を極めて贅沢に楽しむお料理といっても過言ではないかもしれません。そのために季節のお魚を熟成させ、柔らかな酢で和えたご飯とわさびと合わせる。ひと手間加えられたお醤油をひと塗り。漬けなんていう最高の技法もございます。煮穴子にツメを塗ることも。ああ、考えただけでお鮨はお醤油ご飯の完成形である気がしてきました。え、お鮨はお鮨であって醤油ご飯ではないって?今はお醤油とご飯の相性についての話をしています。その相性の良さを納得させてくれるお料理としてお鮨を出していますよ。

ちなみに今は有名な握り鮨ですが、これは江戸前のお鮨の技法の一つで、技法自体は比較的歴史の浅いものですが継がれてきた技術はもちろんそれまでのお鮨の技術を継いでますから、それは深いものです。お鮨は地域性の非常に高いお料理なので色々調べてみると面白いです。で、この握り鮨、最高ですよね。江戸前のお料理の最高傑作のひとつ。お鮨と聞いて思い浮かべるのはこの形かもしれません。

江戸前鮨に使われていたのは千葉のお醤油。千葉の魚介も江戸前の種として小肌や赤貝なども有名でしたし、青柳も知られています。お米は日本全国から集まってきていたようです。江戸前鮨、その大きな部分を担っていた千葉の食材。おやおや、ひょっとして最高のお醤油ご飯は千葉にあるのかもしれませんねぇ。くっくっくっく……お腹が空いてまいりましたよ!



【おしまい】






この記事が参加している募集

おすすめギフト

本日も【スナック・クリオネ】にお越しいただいき、ありがとうございます。 席料、乾き物、氷、水道水、全て有料でございます(うふふッ) またのご来店、お待ちしております。