<散文>都会に鳴く
神様はなんども試してくるよ
姿を変えて 私たちのもとに
今ならありがとうを言えるけど
あの時は 余裕がなかったな
叫び声は 傷ついた鳥で
あなたを手放し 私は飛んだ
都会の狭い空を ぎこちない動きで
あなたの陽炎を 片目で見ながら
夏の始まりに 少し力のない声
私は飛び立ち あなたは地下室
光と息は マスクで詰まった
あなたに逢って 私は着地する
神様は時々与えてくれるよ
今のあなたを 私の目の前に
あの時は本当にごめんねって
あの日に戻って言いたいな
202007~11
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