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NHKはいつからコロナワクチンに慎重な意見を取り上げなくなったのか?

前回の記事で、2020年9月にはコロナワクチンに対して慎重な意見を、NHKニュースでも取り上げていたことがわかりました。では、いつから取り上げなくなったのでしょうか。ワクチン関連のニュースをさかのぼって、流れが変わった時期を調べてみました。

NHKニュースの流れが変わった時期

前回の記事で取り上げたNHKニュースは、今とはまったく方向性が違う内容でした。

2020年11月も、まだ慎重派の意見が取り上げられています。以下、一部を引用。

ファイザー「90%超の予防効果」 専門家「もっと情報が必要」
2020年11月10日 19時49分

アメリカの製薬大手「ファイザー」は、開発中の新型コロナウイルスのワクチンについて「90%を超える予防効果がある」とする暫定的な結果を発表しました。ファイザーは、効果の割合は今後、臨床試験が進むにつれて変わる可能性があるとしています。
(中略)

感染症対策の専門家「もっと情報が必要」

感染症対策が専門のニューヨーク大学のマイケル・マーソン教授は、今回のワクチンの結果について非常に有望だと思うとしたうえで「ワクチンの効果だけでなく、安全性のデータについても知る必要がある。今は90%の効果と言われているが、それが何を意味するのかはっきりとはわからない。重症化も防げるという意味なのか。またウイルスに感染した人がワクチン接種によって別の人にウイルスを広げるのを防ぐこともできるのか、もっと情報が必要だ」と話していました。

ワクチン開発の専門家「慎重に見るべき」

ワクチン開発の専門家は「事実であれば好意的に受け止めたいが、中間評価でしかないので慎重に見るべきだ」と話しています。

ワクチン開発に詳しい東京大学医科学研究所の石井健教授は、ワクチンの有効性を評価する際にはワクチンを接種した人と接種しなかった人を比べて、どれだけ発症を防ぐことができたかを示す「有効率」と呼ばれる数値が指標になるとしたうえで、「90%という数値が、『有効率』を示しているならば非常に歓迎すべきで、この数値が本当なら病気をコントロールできる印象だ。ただ、今の段階では、発症を防いだのか、感染を防いだのかなどはっきりしていない。あくまで中間評価のプレスリリースなので、少し慎重に見ていく必要がある」と指摘しました。

そして、石井教授は「従来のワクチン開発では臨床試験の最終段階まで行き着くには、非常に時間がかかっていたが今回は短期間で進んでいる。一方で、安全性を軽んじてはいけないので、慌てず急がず、冷静に開発と研究を見守るべきだ」と述べました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201110/k10012705031000.html?utm_int=nsearch_contents_search-items_079

上記の教授は、12月18日、2月16日にも登場します。

新型コロナ「ファイザー」と「モデルナ」のワクチンの特徴は
2020年11月17日 19時27分

有効性に関する暫定的な結果が発表された「ファイザー」と「モデルナ」のワクチンは、従来型のワクチンとは異なり、いずれも「mRNA」という傷みやすい成分が入っていて、輸送や保管の際の、低温での管理が重要になります。適切な温度管理ができないと、接種しても効果が失われるおそれがあるということです。
(中略)

専門家「長期の安全性や有効性 見極めはこれから」

アメリカの製薬会社、「モデルナ」が開発を進める新型コロナウイルスのワクチンについて、専門家は「長期の安全性や有効性はこれから見極めないといけない」として冷静に開発状況を見守るべきだとしています。

ワクチン開発に詳しい北里大学の中山哲夫特任教授は今回、「モデルナ」が発表した臨床試験の暫定的な結果について、「インフルエンザワクチンで有効率が30~50%とされている中、それよりもいいデータが発表されて、驚いている」と話しました。

ただ、実用化について、中山特任教授は「『ファイザー』からもいいデータが発表されているがいずれのワクチンもまだ中間段階の発表であり、この発表だけで新型コロナウイルスが制圧できる、コントロールできると安心できるわけではない」と述べ、開発の状況を冷静に見守るべきだとしました。

そのうえで、「ワクチンを接種したことで獲得できる免疫が1年なのか2年なのかどれだけ続くのかがまだ分かっていない。多くの人に接種することになると、重篤な副作用が出てくる可能性もある。長期の安全性や有効性は、今後、見極めていく必要がある」と指摘しました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201117/k10012716811000.html?utm_int=nsearch_contents_search-items_076

そして12月には、イギリスで接種が始まりました。この時点でも、まだ慎重な意見が取り上げられています。

イギリス政府 ファイザー開発の新型コロナワクチン承認と発表
2020年12月2日 19時02分

イギリス政府はアメリカの製薬大手ファイザーが開発した新型コロナウイルスのワクチンについて、安全性や有効性が確認できたとして承認されたと発表しました。

日本が供給を受ける予定のワクチンが承認されたのは初めてです。
(中略)

専門家「異例のスピード承認 リスクより危機対応優先の判断か」

イギリス政府がアメリカの製薬大手ファイザーが開発した新型コロナウイルスのワクチンが承認されたと発表したことについて、ワクチン開発に詳しい北里大学の中山哲夫特任教授は「開発にかかった期間、申請から承認されるまでの期間ともに、これまでにない異例のスピードになっている。イギリスを含むヨーロッパでの極めて深刻な感染状況を反映しているもので、長期的な副反応のリスクよりも差し迫っている危機に対応することを優先した判断だと考えられる」と述べました。

その上で「イギリスで承認されたから、日本でもそのまま承認するということにはならないと思う。有効性に関してどのような根拠をもとに判断しているのか、情報がさらに必要だし、投与から時間がたったあとの有効性や安全性についても検証する必要がある。日本国内でも行われる臨床試験の結果や、先行して広く投与が行われるとみられるイギリスの状況も参考にしながら慎重に判断を行うべきだ」と指摘しています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201202/k10012742361000.html?utm_int=nsearch_contents_search-items_074

続いて、アメリカでも緊急使用許可が決まりました。

米FDA ファイザーの新型コロナワクチン緊急使用許可へ
2020年12月11日 8時57分
アメリカのFDA=食品医薬品局は10日、製薬大手ファイザーの新型コロナウイルスワクチンについて効果と安全性を検証する外部の専門家の委員会を開き、委員会は、このワクチンについて「接種による利益はリスクを上回る」とする結論をまとめました。FDAは今回の結論を受けて今後、速やかにこのワクチンの緊急使用の許可を決定するとみられます。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201211/k10012758231000.html?utm_int=nsearch_contents_search-items_695

すると、Twitter社がコロナワクチンに関するうそや誤解を招く投稿の削除をし始めました。

ツイッター社 コロナワクチン うそや誤解招く投稿 削除へ
2020年12月17日 17時25分
欧米で新型コロナウイルスのワクチンの接種が始まる中、アメリカのツイッター社は、ワクチンに関する誤った情報への対応は重大な課題だとして、うそや誤解を招く投稿の削除に取り組む方針を示しました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201217/k10012769531000.html?utm_int=nsearch_contents_search-items_686

日本では、2月に接種が開始されることが報じられました。この記事では、前述の教授が再登場。

ファイザー コロナワクチン 日本で承認申請 早ければ2月に結論
2020年12月18日 19時11分

アメリカの製薬大手ファイザーは、新型コロナウイルスのワクチンの日本国内での使用に向け、18日厚生労働省に承認を求める申請を行いました。新型コロナウイルスのワクチンをめぐって、国内で承認申請が行われるのは初めてで、早ければ2月中にも承認するかどうか結論が出る見通しです。

ワクチンの安全性・有効性 どう評価
ファイザーは、日本国内でも160人を対象に免疫の働きや安全性を確認する初期段階の臨床試験を進めていますが、今回の承認申請は、国内で医薬品の審査を行うPMDA=医薬品医療機器総合機構と相談した上で、海外での大規模な臨床試験の結果をもとに行ったということです。
(中略)

また、安全性については、
▼臨床試験でワクチンを投与してから少なくとも7日目までと28日目までに体に異常が出ないか確認することや、
投与後少なくとも1年間は健康状態の確認を続けることなどが必要だとしています。

一方で、海外で大規模な臨床試験が行われ、予防効果が確認されているワクチンについては、国内での臨床試験は免疫の働きの解析や安全性を確認するのみで十分な場合があるとしています。

専門家「歴史に残る偉業 しっかり審査してほしい」

アメリカの製薬大手ファイザーが、国内で、新型コロナウイルスワクチンの承認を申請したことについて、ワクチン開発に詳しい東京大学医科学研究所の石井健教授は「1年以内にこれだけの規模でしっかりとした臨床試験が行われて、ワクチンがみなさんの手に届くのは、現代の科学の成果で、歴史に残る偉業だ」と評価しました。

そして、今後の審査について「ファイザーのワクチンは複数の国で数万人規模で臨床試験を行っていて、その中には、アジア人も入っていて、人種の違いによって特殊な副作用があるという指摘もいまのところない。日本人に接種して本当に大丈夫なのかは今後の議論だが、審査機関は急がば回れの考え方で、しっかり審査してほしい」と指摘しました。

その上で「ワクチンはすぐに手に入るのかなどと期待する声がある一方で、開発のスピードが早すぎて危ないから打つのを待った方がいいのではないかという声も出ている。ワクチンで得られる利益とリスクについて、知っておくことが大切だ」と述べました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201218/k10012770781000.html?utm_int=nsearch_contents_search-items_071

11月10日に、「一方で、安全性を軽んじてはいけないので、慌てず急がず、冷静に開発と研究を見守るべきだ」と言っていた教授が、12月18日には「1年以内にこれだけの規模でしっかりとした臨床試験が行われて、ワクチンがみなさんの手に届くのは、現代の科学の成果で、歴史に残る偉業だ」と評価しています。

それでも、12月はまだ、慎重な意見があります。

コロナワクチン 専門家「安全性や持続性は注意深く検証必要」
2020年12月21日 20時12分

新型コロナウイルスのワクチンの現状について専門家が会見し、すでにアメリカなどで接種が始まっているワクチンは有効である可能性が高いものの、安全性や持続性については今後も注意深く検証していく必要があるという見方を示しました。
(中略)

21日は、国内でワクチン開発に携わる国立感染症研究所インフルエンザウイルス研究センターの長谷川秀樹センター長が会見し、ワクチンの安全性と効果について説明しました。

この中で、長谷川センター長は、ファイザーなどによるワクチンと、モデルナのワクチンについて、両方とも、ワクチンに似せた偽の薬「偽薬」を投与したグループと比べて、1回目の接種後10日目以降から発症率が低くなっていて、少なくとも短期的には有効である可能性が高いと述べました。

一方で、これらのワクチンは臨床試験で接種した人でもまだ3か月ほどしかたっていないため効果がどの程度持続するのかや、安全性についてはまだ不明な点もあると指摘しました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201221/k10012776711000.html?utm_int=nsearch_contents_search-items_672

ところが、この人が登場してガラリと変わったと感じました。「ワクチンの有効性と安全性に絶大な信頼を持っている」と。その後、慎重な意見は消えていきます。

米 ファウチ博士 新型コロナワクチン接種 国民に接種呼びかけ
2020年12月23日 7時49分

アメリカ政府の新型コロナウイルス対策チームのファウチ博士が22日、ワクチンの接種を受け、「ワクチンの有効性と安全性に絶大な信頼を持っている」と述べ、国民に接種を呼びかけました。
(中略)

ファウチ博士は「私はこのワクチンの有効性と安全性に絶大な信頼を持っている。ワクチンを受ける機会があるすべての人に接種を勧めたい」と述べ、国民に接種を呼びかけました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201223/k10012779171000.html?utm_int=nsearch_contents_search-items_667


日本でファイザー製ワクチンが申請されたのは2020年12 月18日。まだ審査が始まったばかりなのに、厚労省は12月25日には優先接種の対象などを決めていました。一方で、この時点では妊婦さんは対象外。


コロナワクチン優先接種の基礎疾患 がんや慢性心臓病など決定
2020年12月25日 12時31分
新型コロナウイルスのワクチンについて、厚生労働省は優先接種の対象とする「基礎疾患」を、がんや慢性の心臓病などとすることを決めました。
(中略)
一方、妊娠中の女性については安全性や有効性に関する明確なデータがないことから現時点では対象にしない方針で、25日の会議で正式に了承されました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201225/k10012783571000.html?utm_int=nsearch_contents_search-items_666

下記のサイトで、承認審査の報告書を見ることができます。


特例承認に係る報告書 より

2021年2月12日に出された審査報告書には、長期の安全性については十分なデータが得られていないので、製造販売後に基礎疾患を有する被接種者の情報収集を行う必要があると書かれています。

2020年12月25日にはまだこのような結果はだされていなかったのに、がんや慢性の心臓病などの基礎疾患がある人を優先接種の対象とすると決めていたのです。

2021年1月になると、打て打てキャンペーンが加速していきます。


新型コロナワクチン 世界の状況や効果 WHOの見解は?
2021年1月13日 15時11分

去年12月以降、世界各地で始まっている新型コロナウイルスのワクチン接種。ワクチンって、みんな打っていいの?効果がどのくらい続くの?
WHOが、専門家の諮問委員会の議長とともに7日に行ったオンライン会見のポイントをまとめました。
(中略)

既往歴のある人は

キャサリン・オブライエン氏(WHOの予防接種部門の統括)
基礎疾患のある人、つまり心臓や肺の病気を抱えている人、糖尿病の人や肥満の人は、新型コロナウイルスに感染した場合、ほかの人よりも高いリスクがあることがわかっています。こうした病気を抱えている人は、接種してほしい人たちです。妊娠している女性にどのような影響を与えるのかどうかに関してはデータはありませんが、強調したいのは、これらのワクチンが妊婦や胎児に有害かもしれないということを信じる理由はないということです。妊娠している女性で上であげられた高いリスクのあるグループに属する人たち、特に医療従事者の場合には、接種をする側の人々と話し合い、リスクが高いと判断するのであれば、接種することにしていいと思います。HIV感染者の人は接種を受けるべきだし、新型コロナウイルスに感染することで重症化するリスクの高い人は、だれもが接種を受けるべきです」

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210113/k10012811901000.html?utm_int=nsearch_contents_search-items_644

「妊娠している女性にどのような影響を与えるのかどうかに関してはデータはありません」と言っているのに、「これらのワクチンが妊婦や胎児に有害かもしれないということを信じる理由はない」と言っています。こんな意見をよく取り上げたものです。

そして、接種開始から副反応疑いの報告を見ていると「心臓や肺の病気を抱えている人、糖尿病の人や肥満の人」は接種後に亡くなったり、健康被害が出ているケースが多いです。ということは、やはり安全性に関するデータは十分ではなかったということではないのでしょうか。

例えば、BA.5対応ワクチン接種直後に亡くなり、テレビでも取り上げられた愛知県の40代女性は、糖尿病、推定体重110kgとの情報があったと厚労省の報告に書かれています(下記参照)。

後からこのようなことがわかってくる可能性はあったのに、WHOの予防接種部門統括は、リスクを説明することなく接種を勧めています。そんな意見ばかりを取り上げているNHKは、2020年9月のあの記事をどう思っているのでしょうか。

2021年1月22日には、すでに自称「運び屋」が取り上げられていました! しかも、「令和の運び屋」と呼ばれたかったようです。

河野大臣 コロナワクチンで「令和の運び屋と言われるように」
2021年1月22日 19時30分

新型コロナウイルスのワクチン接種を担当する河野大臣は、参議院本会議で野党側から「自他ともに認める『令和の壊し屋』で、事前調整は苦手ではないか」と指摘され、「万全な接種体制を確保して『令和の運び屋』と言われるよう頑張っていく」と意気込みを見せました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210122/k10012828231000.html?utm_int=nsearch_contents_search-items_633

そしてこのあたりから、「みんなのために接種」という流れが作られてきました。


変異ウイルスへの効果や安全性などワクチン情報更新 厚労省
2021年1月19日 11時09分

新型コロナウイルスのワクチンについて、厚生労働省は、変異ウイルスへの効果など有効性や安全性に関する最新の情報を新たにホームページで公開しました。
(中略)

接種の目的「社会全体で流行防ぐ期待」

ワクチンは感染症に対する免疫をつけたり、免疫を強めるために接種され、個人の発症や重症化を予防するだけでなく、社会全体で流行するのを防ぐことが期待されます。

厚生労働省によりますと、新型コロナウイルスのワクチンについても、▽重症化や、▽発熱などの症状が出るのを防ぐ効果があることが海外の治験で明らかになっているということです。

多くの人が接種を受けることで重症者や死亡者を減らすことができれば、医療機関の負担を軽くすることも期待できます。
(中略)

集団免疫とは

ウイルスや細菌などに対し、人口の一定以上の割合が免疫をもつと、感染者が出てもほかの人への感染が減って流行しなくなる「集団免疫」という状態になります。

一方、感染症の種類によって集団免疫に必要なワクチン接種の割合は異なります。

また、ワクチンによっては重症化を防ぐ効果があっても感染を防ぐ効果に乏しく、多くの人が接種しても集団免疫の効果が得られないこともあるということです。

新型コロナウイルスのワクチンについては、集団免疫の効果が得られるかはわかっていないとしています。
(中略)

副反応の救済制度
国は副反応に関する救済制度も設けています。
(以下略)

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210119/k10012821651000.html?utm_int=nsearch_contents_search-items_639

集団免疫の効果が得られるかわかっていないのに、期待させるような記事です。さらに、まだ接種が始まっていないのに救済制度がすでに取り上げられています。

そしていよいよ、医療従事者への接種開始。この記事では、妊婦さんにも「躊躇(ちゅうちょ)なく接種してほしい」と打て打てキャンペーンです。


【詳細】副反応は? 接種したほうがいい? ワクチン最新情報
2021年2月16日 20時00分

新型コロナウイルスのワクチン接種が17日から、およそ4万人の医療従事者を対象に先行して始まります。
効果はあるの?副反応は?結局、接種したほうがいい?
ワクチンをめぐるさまざまな不安や疑問について、最新の情報をまとめました。
(2月16日時点)
(中略)

Q. 妊婦の接種は?
厚生労働省は、妊婦への接種については接種を受けるように努める「努力義務」は課さず本人に慎重に判断してもらうとしています。
これについて、国立成育医療研究センター「妊娠と薬情報センター」の村島温子センター長は「海外では1万人規模の妊婦に接種しているが、赤ちゃんや妊娠結果への影響は報告されていない。妊婦だからやめなさいということにはつながらないと思う。特に基礎疾患があるなど感染した場合のリスクが高い人は妊婦も含めてちゅうちょなく接種してほしい」と話しました。
(中略)
Q. 結局、接種はしたほうがいいの?
新型コロナウイルスのワクチンをめぐっては多くの情報が飛び交っていて、接種すべきかどうか迷う人もいます。ワクチンや感染症に詳しい専門家の指摘をまとめました。

●東京大学医科学研究所 石井健教授(ワクチン研究の第一人者)

「いずれも透明性のあるデータで有効性と安全性が裏付けられていて、おそらく問題のない水準だ。あまりにも開発スピードが速いため心配していた面もあるが、臨床試験では参加した人数や精度も全く問題ない」

長期にわたる副作用がないとは言い切れず数年たって出てくる影響はまだ分かっていないが、時間がたってからしか分からないもの以外はすべて明らかになっている。新型コロナウイルスに感染したり重症化したりするリスクを考えると、ワクチンを接種してそのリスクを下げるほうが大切だ」

「今はワクチンを前にして『あなたはどうしますか』と個人や社会に突きつけられている。科学的に申し上げるとリスクが高い人、具体的には65歳以上の人はワクチンを打ってほしい。また、高齢者や基礎疾患のある人などの家族も接種してリスクの高い人を守れるようにしてほしい。ワクチンを接種しなければ感染のリスクはそのままだ。自分だけでなく家族や周囲への影響も考えて自分自身で判断してほしい」

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210216/k10012870231000.html?utm_int=nsearch_contents_search-items_065

11月10日、12月18日に登場した教授、ここでは「ワクチン研究の第一人者」として紹介され、「いずれも透明性のあるデータで有効性と安全性が裏付けられていて、おそらく問題のない水準だ。あまりにも開発スピードが速いため心配していた面もあるが、臨床試験では参加した人数や精度も全く問題ない」と語っています。その後に「長期にわたる副作用がないとは言い切れず数年たって出てくる影響はまだ分かっていないが」と言っているのに、「問題ない」なんてなぜ言えるのでしょうか。

さらに、「科学的に申し上げると」という根拠がよくわかりません。最終的には、「自分だけでなく家族や周囲への影響も考えて自分自身で判断してほしい」と、効果を誤解させる表現で締めくくっています。

まだ続きますが、非常に長くなってしまったので、一度ここで切ります。