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18歳・3回目接種後に脱力や意識障害で救急搬送

厚労省のサイトで公開されている「新型コロナワクチン接種後の副反応疑い報告」の中から、気になる事例を取り上げます。

3回目接種後に自己免疫性脳炎の疑いで2度入院

報告者の意見として、「基礎疾患はなく、健康体であり、ワクチン起因としか考えられない」と書かれている事例です。

ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 厚生科学審議会(予防接種・ワクチン分科会 副反応検討部会)> 第89回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第21回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)12月16日資料

https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00056.html

資料1-2-3-1   薬機法に基づく製造販売業者からの副反応疑い報告状況について(コミナティ筋注・集計対象期間における基礎疾患等及び症例経過) より

紹介する報告は、重複している部分などは編集してあります。BNT162b2は、コミナティ筋注(ファイザー製)のことです。時系列で追えるように、順番を入れ替えたりしています。※はこちらで補足しました。

「本報告は規制当局経由で連絡可能な報告者(看護師)から入手した自発報告である」とありますが、報告を読んでいるとお母さんが報告者(看護師)のような気がします。

事例:21195 18歳男性 コミナティ筋注3回目接種 ロット番号:FN2716
患者の関連病歴は以下を含んだ:
「熱性痙攣」(継続中か不明)、特記:2回(3、4 歳)。
患者の併用薬は報告されなかった。
ワクチン接種歴は以下を含んだ:
投与日:2021/08/20 17:00 コミナティ1回目、ロット番号:FC5295
投与日:2021/09/10 17:00 コミナティ2回目、ロット番号:FF9944 
家族歴はなかった。

事象の経過は以下の通りであった:
2022/04/21、3回目のワクチン直後は頭痛が軽度あり微熱があった。
5 月初旬に筆記具をよく落とすようになったがあまり気に止めていなかった。頭痛は頭痛持ちで、あったりなかったりが日常。

2022/07/04、シャワー中に脱力、意識障害、頭痛、頭呆感、吐気あり。3 時頃であったため、母が促し就寝する。7:50 頃に起床し、頭痛、吐気があったが、朝食摂取し横になる。夜中の事もあまり覚えておらず、体調不良にて病院に受診予定としていたが、大きなイビキが聞こえた為、母が様子を見に行くと日本昏睡尺度(JCS)300(※刺激をしても覚醒しない状態、300は痛み刺激に全く反応しない)、意識障害にて救急要請。HCUに入院となる。

CT、採血、骨髄検査、脳波、MRI、造影MRIの結果、自己免疫性脳炎疑いにて入院加療。入院中に痙攣発作があり、MRIにて病巣拡大を認めステロイドパルス 2 クールを施行した。頭痛、脱力の症状はほぼ消失した。髄液、採血結果にて自己免疫系のものは全てが陰性であった。内服にてステロイド減量となり 2022/08/01 から 2022/08/09 まで経過観察目的で近くの病院へ転院。退院後、ステロイド内服 5mg ずつ原料しながら脳神経内科外来でフォローとなる。

2022/08/16MRI、2022/08/31 受診、MRIの結果は病巣がほぼ消失し、脳腫瘍の疑いも解除された、時々軽度の頭痛がするが頭痛持ちでもあり、程度も軽いため様子観察、2022/09/08 からステロイド 5mgとなる頭痛、2022/09/09 咳、痰、頭痛あり。

2022/09/10 微熱、鼻890水、鼻づまりもでてきた為、2022/09/11 コロナ抗原検査施行、陰性であった。

2022/09/12 一時的な視覚異常、視野障害が夕方になると繰り返しあり、頭痛も伴い 2022/09/14 主治医不在の為、脳神経外科を受診、片頭痛と診断され、イミグランを内服するが、効果はなし。

頭痛や視覚異常(一時的)は続き、改善無いため 2022/09/16 も受診するが、主治医不在の為、脳神経内科は受診できず、脳神経外科でイミグランが増量で処方された。画像評価を希望したが、1 週間後にMRIの予約があるため撮影せず。イミグラン増量で、頭痛症状は消失したようだったが、再び頭痛、視覚、視野障害が出現、2022/09/18朝に痙攣発作、意識障害にて救急搬送。MRIの結果、7 月とは別の部位から脳炎の発症を認め、ステロイド加療目的で入院となる。

2022/09/24 症状改善し退院となった。現在、ステロイド 20mg/日、イーケプラ 500mg2 錠分 2 で内服中。イーケプラは 2022/07/05 から継続内服している。外来フォロー中である。
報告看護師は事象を重篤(入院、生命を脅かす、障害につながるおそれ、医学的に重要)と評価し、事象は BNT162b2 と関連ありと評価した。
他要因(他の疾患等)の可能性はなかった。
報告者意見:
基礎疾患はなく、健康体であり、ワクチン起因としか考えられない。
受験の為に脳波も 2021/11 月に行ったが異常はなかった。

https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/001024162.pdf

この事例では、完治はしていませんが、ステロイドによる治療で症状が軽減されています。けれども、コロナワクチン接種後に、自己免疫性脳炎を発症していても、精神科や心療内科を受診している人がいるかもしれません。HPVワクチン接種後に、そのような事例があります。

HPVワクチンと自己免疫性脳炎の因果関係

自己免疫性脳炎はHPVワクチン接種後にも発症している例があり、頭部MRIで異常所見を認めない例も多く、統合失調症などと誤診されることもあるそうです。

「日本内科学会雑誌 106 巻 8 号」より

https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/106/8/106_1542/_pdf

「自己免疫性脳症を見極めるための神経徴候」〔日内会誌 106:1542~1549,2017〕から一部引用

近年, 子 宮 頸 が ん ワ ク チ ン(HPV(human papillomavirus)ワクチン)接種後に自己免疫性脳症を発症する例の報告もされている.一般的
には, ワクチンが急性散在性脳脊髄炎(acutedisseminated encephalomyelitis:ADEM)や血管炎のような自己免疫疾患を引き起こすことは既に知られている .

HPVワクチン接種後の脳症は経過観察のみで改善する軽症例から強力な免疫療法を必要とする重症例までさまざまであるが,一般には重篤な意識障害を発症する例は少なく,脱力,歩行障害,疼痛等の異常感覚,不
随意運動,精神症状,倦怠感,睡眠障害,発汗障 害 や POTS(postural orthostatic tachycardia syndrome)等,多彩な神経症状
を呈し,社会問題ともなっている.これらは従来使用されている神経学的診察法では解釈困難であるため,身体表現性障害,疼痛性障害等の精神疾患と診断されている例が多く,実際に多くの患者が心療内科の受診を指示されている.多くは心療内科的治療では改善しないため,徐々に増悪してから我々の施設に辿りついており,その症例数は過去 3 年間で 40 例以上にのぼる.HPV 16,18ワクチン接種後の神経症状には多様な意見があるが,我々独自の解析では何らかの自己抗体を有しており,免疫抑制治療に反応するケースや改善するケースも確認されている.
今後の議論を注視したい.

https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/106/8/106_1542/_pdf

筆者の1人、髙嶋 博氏(鹿児島大医歯学総合研究科神経病学講座教授)は下記の記事でも、HPVワクチン接種後に起きた体の脱力や不随意運動などの運動障害、激しい疲労感、記憶障害や学習障害といった症状が、脳炎の治療に準じて免疫の暴走を抑えるいくつかの治療を試みることで、症状がよくなることが少なくないと語っています。

HPVワクチン接種後の健康被害については、「心の問題だ」「思春期にはよくあること」などと言って接種を勧める医師も多いです。けれども、下記の記事には、アメリカの裁判で、HPVワクチン(ガーダシル)接種後に発症した自己免疫性脳炎が副作用として認められた事例が取り上げられています。

12歳の女児が2回目のHPVワクチン接種から5週間後に発熱、咽頭痛、難治性の発作を発症。補償を求めた裁判では、自己免疫性脳炎(ALE)とその結果として引き起こされた発作が、ガーダシル(HPV)ワクチンと関連があることが認められました。

裁判の資料から、結論を引用します。

In the United States Court of Federal Claims
OFFICE OF SPECIAL MASTERS No. 09-293V
Filed: May 22, 2015
https://ecf.cofc.uscourts.gov/cgi-bin/show_public_doc?2009vv0293-137-0

IV. Conclusion
I find that petitioner has presented a persuasive medical theory and a logical explanation of cause and effect in this case consistent with the theory of causation. Further, the parties agreed that despite extensive testing there was no identified alternative cause such as a virus or bacteria.They have further stipulated, and I agree, that the timing of the onset of A.M.’s seizure disorder relative to the second dose of Gardasil was medically appropriate for the theory of molecular mimicry. I therefore conclude that petitioner has satisfied her burden under Althen.

Ultimately, there can be no doubt that A.M. suffered a devastating seizure disorder and early status epilepticus resulting in severe damage to her mesial temporal lobe which would be consistent with limbic encephalitis or FIRES. She has also suffered severe neuropsychological or
cognitive damage as documented after she came out of her coma and subsequently, which is consistent both with ALE and a post status epilepticus condition. Drs. Blitshteyn and Steinman have presented theories of causation that are sufficiently probable to satisfy the preponderant evidentiary requirements of Althen in this Program. As such, I have concluded that petitioner has presented sufficient evidence to establish causation in this Program and she is entitled to compensation.

https://ecf.cofc.uscourts.gov/cgi-bin/show_public_doc?2009vv0293-137-0

2人の医師は、ガーダシルと接種後に起きた自己免疫性脳炎などの症状との因果関係を証明するのに十分な証拠を提出したと結論付けています。

このような事例もあるのに、HPVワクチンは2022年4月から再び積極的勧奨が再開しています。

子宮頸がんを防ぐために、できることはワクチン以外にもあります(下記参照)。まず先にそれをやろうとしないのは、なぜなのでしょうか。

自分や家族の身を守るためには、医師や厚労省の言葉をそのまま信じるのではなく、自分で調べるしかないのだと改めて思いました。

コロナワクチンでも、同じことが起きています。もし追加接種やお子さんへの接種を迷っているなら、HPVワクチン被害者の声にも耳を傾けてください。