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窓口での混乱必至!? 令和6年度からコロナワクチン接種による健康被害の救済制度が変更

12月25日にZoom Webinarにて開催された「第32回 新型コロナウイルスワクチンの接種体制確保に係る自治体向け説明会」の資料によると、令和 6 年度以降、コロナワクチン接種後の救済制度の取り扱いに変更があるようです。変更後は、死亡した場合などの給付額がかなり少なくなります。 

「医薬品副作⽤被害救済制度」

厚労省のサイトで、下記の資料が公開されています。

新型コロナワクチン以外の定期接種ワクチンについて(第58回基本方針部会(令和5年12月20日開催)の御報告)

これまでコロナワクチンは「特例臨時接種」だったのですが、それが終了することに伴う変更とのことです。

令和6年度、接種の費用負担は1回7000円!

https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/001182926.pdf

以下、救済制度の変更点。

https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/001182926.pdf

令和6年度からは、「定期接種」対象者(65歳以上と一定の基礎疾患を有する60歳から64歳までの人)かそれ以外かによって、対象となる制度が変わるようです。「定期接種」以外の人は、「医薬品副作⽤被害救済制度」でPMDAに請求することになります。「定期接種」対象者であってもB類疾病の「定期接種」となるので、これまでよりも給付額が低く設定されています。

令和6年秋から、世界で初めて承認されたレプリコン(自己増殖型)ワクチンの接種が始まる予定となっていますが、それを接種したことによる健康被害に対しては、給付額が今の制度よりずっと少なくなるということです。

https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/001182926.pdf

左:これまでの救済制度
真ん中:令和6年度以降 「定期接種」対象者(65歳以上と一定の基礎疾患を有する60歳から64歳までの人)
右:令和6年度以降 「定期接種」対象者以外

https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/001182926.pdf


https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/001182926.pdf

令和6年4月1日以降に申請する場合でも、接種したのが令和6年3月31日より前なら、これまでの「予防接種健康被害救済制度」での申請になるとのこと。

https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/001182926.pdf

制度によって、給付額は大きく変わります。役所の人が理解していない場合もありそうなので、申請する側が知っておかないと、別の制度に申請してしまったり、たらい回しになったりすることもあるでしょう。今でも窓口の担当者が理解していないケースがあるようですが、令和6年度以降はさらなる混乱が予想されます。


労災の対象となるケース

救済制度のほかに、職業によっては、コロナワクチン接種後の健康被害が労災保健給付の対象となる場合があります。


https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00007.html#Q5-10

「医療従事者等」と「高齢者施設等の従事者」は、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種を受けたことで健康被害が生じた場合、労災保険給付の対象となると書かれています。CBCの大石氏が、看護師さんの事例を紹介しています。