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日本政府が多額の資金提供! ワクチン「100日ミッション」を主導するCEPI

日本はなぜこんなにも、速いペースで次々とワクチンを承認するようになったのでしょうか。ワクチン実用化「100日ミッション」を主導しているCEPI (Coalition for Epidemic Preparedness Innovations:感染症流行対策イノベーション連合)について調べていくと、パンデミック条約やIHR改正にもつながる日本の立ち位置が見えてきます。

ワクチン実用化「100日ミッション」とは?

新しいワクチンが次々と承認される中で、「100日ミッション」という言葉が出てくるようになりました(下記参照)。

「100日ミッション」がどこから出てきたのか遡ってみると、2021年のG7サミットで提唱されたという資料がありました。

外務省のページから、下記へのリンクがあります。

100 日ミッション達成に向けた G7 への提言

2021 年 6 月に英国で開催された G7 サミットで、WHOが「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態( PublicHealth Emergency of International Concern, PHEIC)」を宣言してから 100 日以内に MCM(危機対応医薬品 Medial Countermeasures,)の実用化を達成することを目指した「100 Days Mission(100 日ミッション)」が提唱された、と書かれています。

100日ミッションの参考資料として、下記のURLが示されています。

この資料に書かれている、「CEPI(感染症流行対策イノベーション連合)」というパートナーシップが気になりました。


日本政府が多額の資金提供しているCEPIとは?

調べてみると、2022年に日本政府がCEPIに「3億ドル拠出すると誓約した」というリリースがありました。

日本政府が CEPI のパンデミック対策計画に3 億ドルの拠出を誓約
2022 年 2 月 25 日

以下、リリースから一部引用です。

CEPI について
CEPI は、将来起こり得る感染症に対するワクチンを開発するため、2017 年のダボス会議で発足した、公的機関、民間企業、慈善団体、市民団体などが連携する革新的なパートナーシップです。

https://cepi.net/wp-content/uploads/2022/02/CEPI-Japan-pledge-2022-JAPANESE.pdf


リチャード・ハチェット CEPI 最高責任者のメッセージ:
「日本政府は、すべての人が安全でなければ誰も安全ではないという使命を以前から認識し、支援してくださっています。日本は、2016 年に合意された「国際保健のための G7 伊勢志摩ビジョン」で CEPI 創設の道筋をつけた国で、また CEPI 創設時の資金提供国でもあります。CEPI の成功は、日本の皆さんによるところが非常に大きくなっています。日本の人々と世界の人々を来るべきパンデミックから守るために欠かすことのできないこの投資について、岸田文雄内閣総理大臣に御礼申し上
げます。

https://cepi.net/wp-content/uploads/2022/02/CEPI-Japan-pledge-2022-JAPANESE.pdf

CEPI 最高責任者は、日本が「 CEPI 創設の道筋をつけた国」だと言っています。

「すべての人が安全でなければ誰も安全ではないという使命」というのは、どの立場で言っているのでしょうか。ワクチン接種後に死亡したり健康被害で苦しむ人がいるのに、効果があるといって接種を推奨することと矛盾しています。

厚労省のサイトにも、CEPIに関するリリース(令和4年2月25日付)がありました。

 2月25日、岸田文雄総理大臣は、国際的なワクチンの開発・製造を担うCEPI(感染症流行対策イノベーション連合)のリチャード・ハチェットCEOと電話会談を行い、CEPIに対して、日本政府から、今後5年間で3億ドルの拠出を新たに行うことを伝えるとともに、現下の新型コロナへの対応及び将来のパンデミックへの備えのために、CEPIとの連携を強化していくことを確認しました。

 CEPIに対する貢献は、パンデミックという人類共通の課題に対応する上で大きな意義を有するものであり、また、我が国自身のワクチン開発・製造を一層促進する上での一助となり得ます。

 今後とも、日本政府は、国際社会のワクチン開発及び製造に積極的に貢献していきます。

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24098.html

厚労省が発表していましたが、これを取り上げたテレビ局はあったのでしょうか。


最初に取り上げた、CEPIのリリースに戻ります。

本日の日本政府の誓約は、3 月 7~8 日に開かれるグローバルパンデミック対策サミットに先駆けたものになります。英国政府との共同開催となるサミットは、CEPI の 35 億ドル規模の 5 か年計画に必要な資金を集めることを目的としています。この 5 か年計画は、革新的でアクセスにフォーカスした研究開発プログラムを可能にし、新しい疾病と闘うための安全で効果的、かつ世界中でアクセスできるワクチンをわずか 100 日で開発することを促進することを目的としています。
(中略)
CEPI の最大資金提供国の一つとして、日本はパンデミック対策と新型コロナ感染症対応において中心的な推進力となっています。
この 2 年間、CEPI が共同で主導する COVAX を含め、ワクチン接種を進める多国間協力への日本からの支援は非常に重要でした。モデルナ、アストラゼネカ、日本でも生産が始まる予定のノババックスなどのワクチン開発に対して CEPI が初期投資をできたのも、日本などによる支援のおかげでした。

https://cepi.net/wp-content/uploads/2022/02/CEPI-Japan-pledge-2022-JAPANESE.pdf


目標とするのは、安全で効果的な新型コロナウイルス感染症ワクチン
候補の多様なポートフォリオの臨床開発を促進
し、COVAX を通じてこれらのワクチンを世界に公平に分配できるようにすることです。

CEPI の 5 か年計画は、35 億ドルのロードマップとして、ワクチン開発期間を 100 日に短縮し、新型コロナウイルス感染症と他のベータコロナウイルス属感染症に広範に対応できるワクチンを開発し、既知と未知の病原体に対応するワクチン候補の「 ライブラリー 」を作るとい うものです 。

https://cepi.net/wp-content/uploads/2022/02/CEPI-Japan-pledge-2022-JAPANESE.pdf


35 億ドル規模の 5 か年計画などについては、下記のサイトに詳しく書かれています。

CEPIの主要メンバーや支援団体についても書かれています。

Since its launch in 2017, CEPI has forged partnerships with over 30 vaccine developers, manufacturers, and academic institutions. 30 countries, in addition to the European Commission, are now members of our coalition as well as the key philanthropic organisations the Bill & Melinda Gates Foundation and Wellcome Trust. It has also been supported by a number of private organisations.

https://endpandemics.cepi.net/


https://endpandemics.cepi.net/


https://endpandemics.cepi.net/


https://endpandemics.cepi.net/

サイトの日本語訳もありましたが、全部訳されているわけではないようです。
https://cepi.net/wp-content/uploads/2021/11/CEPI-Investment-Case-Japanese_MARCH2021.pdf


下記の資料には、ボードメンバー(日本人も含む)や資金提供の金額などが書かれています。

2020年版
BOARD OF DIRECTORS’ REPORT AND ANNUAL ACCOUNTS 2020


https://cepi.net/wp-content/uploads/2021/03/2020-Board-of-Directors-Report-and-Annual-Accounts-incl-Auditors-report.pdf

CEPI´s mission is to accelerate the development of vaccines against emerging infectious diseases and enable equitable access
to these vaccines for affected populations during outbreaks.

https://cepi.net/wp-content/uploads/2021/03/2020-Board-of-Directors-Report-and-Annual-Accounts-incl-Auditors-report.pdf

CEPI のミッションは、「新興感染症に対するワクチン開発を加速すること」だとはっきりと書かれています。

2021年版
Board of Directors' Report and Annual Accounts 2021


https://cepi.net/wp-content/uploads/2022/05/2021-CEPI-Annual-BoD-Report-and-Annual-Accounts.pdf


https://cepi.net/wp-content/uploads/2022/05/2021-CEPI-Annual-BoD-Report-and-Annual-Accounts.pdf


https://cepi.net/wp-content/uploads/2022/05/2021-CEPI-Annual-BoD-Report-and-Annual-Accounts.pdf

2022年版
Board of Directors'Report and Annual Accounts 2022

https://cepi.net/wp-content/uploads/2023/04/2022-CEPI-Annual-Accounts-Board-of-Directors-report-and-Auditors-report.pdf
https://cepi.net/wp-content/uploads/2023/04/2022-CEPI-Annual-Accounts-Board-of-Directors-report-and-Auditors-report.pdf


https://cepi.net/wp-content/uploads/2023/04/2022-CEPI-Annual-Accounts-Board-of-Directors-report-and-Auditors-report.pdf

CEPIの目標は「安全で効果的な新型コロナウイルス感染症ワクチン候補の多様なポートフォリオの臨床開発を促進し、COVAX を通じてこれらのワクチンを世界に公平に分配できるようにすること」とのことですが、「安全」はどこかに行ってしまっています。

スピード重視でワクチン開発を進め、それを途上国にも広めようとしているのです。CEPIがやろうとしていることは、本当に「途上国のため」なのでしょうか。

パンデミック条約でも「ワクチンへの公平なアクセス」のためだと言っていますが、本当に途上国のためを思うなら、まずコロナワクチンによって起きた健康被害をしっかりと調べ、ワクチンのリスクもきちんと途上国に知らせるべきではないのでしょうか。

第6回 先進的研究開発戦略センター戦略推進会合

文科省の資料にも、CEPIについて説明がありました。

 第6回(令和5年8月2日)配付資料


https://www.amed.go.jp/content/000116099.pdf



https://www.amed.go.jp/content/000116099.pdf

2017年~2022年の5カ年計画(CEPI 1.0)に日本は2.2億ドル(全CEPIの調達資金の16.7%)を拠出した。さらに2023年からの5カ年計画(CEPI 2.0)に3億ドル(約345億円)を拠出することを誓約している。

https://www.amed.go.jp/content/000116099.pdf

国民にきちんと説明もせずに、日本はこんなに多額の資金提供をしているのです。こうやって情報は公開していますが、これでは知らせたことにはならないと思います。深く埋もれているので、掘り起こさないと見つけることはできません。

そして、立ち止まって安全性について検証するどころか、「ユニバーサル型」コロナワクチンの開発も進められています。

https://www.amed.go.jp/content/000116099.pdf

すでに臨床試験も進んでいます。

https://www.amed.go.jp/content/000116099.pdf

これらの開発は、いったい誰のために行われているのでしょうか。