2.5次元ミュージカルが好きだった学生時代

学生の頃「2.5次元ミュージカル」にハマっていた。
「2.5次元ミュージカル」というジャンルは、2次元の漫画・アニメ・ゲームを原作を3次元の舞台で表現したコンテンツのことを指す。
私はとくに「テニスの王子様」通称「テニミュ」、「BLEACH」通称「ブリミュ」この２つにハマっていた。

テニミュにハマったきっかけは友達の存在。
もともとテニスの王子様はアニメと漫画を見ていて好きだった。
そんな中、友達に「テニスの王子様ってミュージカルがあるんだよ！」と公演のDVDをみせてくれたのがきっかけだった。
私たちは1番最初のキャストさんのことを「初代」と呼ぶ。
その初代のキャストさん達は、どちらかというとアニメに寄せた演技をされていた。
だからそこまで違和感なく舞台の世界観に入り込めたのだと思う。
キャラクターよりも年齢が高いキャストさんが演じることに違和感も少しあったことは事実だが、そんなことを打ち消すぐらい面白かった。
ちゃんと原作をリスペクトしたお芝居だった。
「ミュージカル」なので、やっぱり歌が良い。
一度聞いたら忘れられない、熱い歌詞。

「強くなるのだ！勝利を手にするためには！」

「一人で立ち向かう　コートは孤独な夢　確かな未来見つけるために　限界まで走り抜けてやる」

ミュージカル『テニスの王子様』「ザ・レギュラー」「THIS IS THE PRINCE OF TENNIS」

思わず口ずさんでしまう歌詞と音楽がとても好きだった。
一度聞いたら頭に刻まれる。
作曲と作詞をされてる方たちが凄いのだと思う。

テニミュは２回ぐらい生で観に行ったことがある。
今は分からないが、当時は本当にチケットが取れなかった。
電話とネットとコンビニの端末、すべてを駆使しても難しかった。
1回自力でどうにかして取ったのと、もう１回は週刊少年ジャンプの懸賞でチケットを当てた記憶がある。
舞台から遠い席でも、憧れのキャストさんが目の前にいる感動は凄かった。
生で舞台を観たときは「自分が今この瞬間、生きていて良かった」と思った。

ブリミュにハマったのはテニミュの初代のキャストさんがテニミュから卒業したのがきっかけだった。
その初代のキャストさん数人がブリミュにも出演されるということで、流れでハマった。
元々BLEACHの原作と漫画が好きだったこともある。
ブリミュのキャストさん達もおそらくアニメの声優さんの演技を意識していたように感じる。
だからこれも違和感なく、世界観に入り込めた。
舞台を観ていると、キャストさん達の原作をリスペクトしている気持ちが凄く伝わってくる。
BLEACHが大好きで舞台でそのキャラクターを演じてくれている感じ。
原作からそのまま出てきましたー！！というキャラクターの再現度も高い。
ちょっと中二病感を感じるミュージカルの歌詞も良い。

乾いた風に漂いながら、音もたてずに近付けば、光る刃は火の矢の如く狂おしく死を司る。
醜く迷える魂を最期へと導いてやろうか
我ら護廷十番隊、ここはもうひとつの地上。

ロックミュージカル BLEACH「もうひとつの地上」

一番好きなルキア奪還まで舞台化してくれて、とても嬉しかった。

ブリミュも最後の公演は生で観に行くことができた。
テニミュで何度もチケット戦争に負けて学習した私と友達は、チケットぴあの店舗に始発で行き、並んでチケットを買うことを覚えた。
今はもうないが、梅田のHEPFIVEにチケットぴあのショップがあった。
早朝から何時間も並んでチケットを買う。
どうしても舞台を観に行きたい、キャストさんに会いたい気持ちで並んでいた。
あの時のエンタメに賭ける情熱と努力は、今振り返ってみても凄かったと思う。

未だにその時に仲良かった友達とカラオケに行くと、テニミュとブリミュの歌を歌う。
カラオケにミュージカルの音源が入っているので、適当に流したら、お互いに当然のように歌える。
お互いに最近は全く公演DVDとか観れてないはずなのに、記憶に刻まれていることが分かる。
「懐かし～！！」とミュージカルにハマってた頃を思い出しながら歌うのがとても楽しい。
私は将来ボケてもテニミュとブリミュの歌の歌詞だけは忘れない自信がある。

1年前ぐらいにブリミュの公演DVDを観返す機会があった。
やっぱり何年経っても楽しい。
当時のキャストさん達が現在なにをしているか気になったので調べてみた。
相変わらず舞台活動を続けられている方、残念ながら引退してしまった方、あまり情報が出てこなくて何をしているか分からない方、それぞれだった。
今はお母さんになって子育てを全力で楽しんでいる方もいた。
これは嬉しかった！
幸せそうな姿がブログに公開されていて、ご家族で楽しく過ごされている。
たまにブリミュのことも話題に出されるので、その方にとっても大事な舞台だったのだなと感じる。
もうこの歳になったらバリバリ最前線でお芝居をやっててくれ～！！とかは思わなくて、元気に健康で自分の人生を楽しんでくれていたら良いなぁと思う。
とりあえず「推せるときに推せ」は事実。
特に舞台俳優は心の底からそう思う。

当時のことを思い出すと、自分でも引くほどハマっていたので、少し恥ずかしい。
テニミュは未だに続いていて、大人気ミュージカルになった。
さすがにもう舞台を追いかける気力は残ってないが、テニミュは20周年を迎えたと聞いて嬉しくなった。
それだけ愛されて続くコンテンツって尊いよ！！
テニミュに関しては1stシーズンしかハマってないので、その後のテニミュは全く知らない。
今も続いて、ファンをワクワクさせているのは、横から見ていてちょっと誇らしい。
なかなかテニミュとブリミュ以外の2.5次元ミュージカルにハマることはないが、またどハマリするコンテンツがあったら良いなぁと思う。