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飲みそこねたコーヒー
ヤン・オーレ・ゲルスター監督の「コーヒーをめぐる冒険」という映画は、ある朝恋人の家でコーヒーを飲みそこねた青年ニコが、その日一日様々な人に出会いながらも、ことごとくコーヒーを飲めないというお話。モノクロの映像に、淡々とした時間の流れを感じます。
映画を観ながらついつい一人で「人がよすぎるんだよニコは」と呟いてしまいます。
お互いにとって通りすがりであろう相手の話も、ちゃんと聞いてしまうニコ。
月とコーヒーとムフフ
吉田篤弘さんの「月とコーヒー」という本をご紹介します。
吉田さんは吉田浩美さんと、クラフト・エヴィング商會(しょうかい)という名前で執筆とデザインの仕事をされていて、お二人とも本がとても好きな方です。
と言っても本人から聞いたわけじゃないんですが、どの作品をみても、文章はもちろん、そのデザインや字の配置までも、本への愛情を感じます。
ものがたりの始まりの部分のような、読む人に続きをゆだねられてい