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#1 【日本人よ、Dan Vasc を聴こう】 Burning Heart (バーニング・ハート)

Dan Vasc (ダン・ヴァスク) の数あるカバーの中で、まず最初にこの曲を紹介するのには、ちゃんとした理由がある。

彼はこれを 2014 年1月 (24 歳) と 2018 年 11 月の2回レコーディングしているのだが、
「2014 年は、最悪のうつ状態の真っ只中だった」
と、2018 年バージョンの動画内で語っている。
症状はかなり重く、寝室から出る気にもなれない状態が全部で2年も続いたそうだ。
そんな中、この曲に鼓舞されながら、自分をとことんまで内観したという。
「今振り返ると、その2年間は人生で最も大切な経験の一つだったと思う」
と別の動画で語る通り、苦しいけれども彼の心の成長のためには欠かせないことだったのだろう。
言葉の端々に感じられる知性も、この頃に磨かれたものなのかもしれない。

うつ状態から抜け出しつつあった 25 歳のとき、父 Roberto (ロベルト) の投資で、ダンの人生において最も重要なメンターの一人である Tom Hess (トム・ヘス) から音楽キャリアのレッスンを受けることになる。
トムは、ダンが 10代の頃から好きなイタリアのバンド Rhapsody of Fire (ラプソディ・オブ・ファイア) の元ギタリストで、ギターと音楽キャリアのメンターとして活躍している。

その後、カナダの臨床心理学者 Jordan Peterson (ジョーダン・ピーターソン) や、米海軍特殊部隊ネイビーシールズの元司令官 Jocko Willink (ジョッコ・ウィリンク) からも、自身の考え方に大きな影響を受けた。

そのいずれか (申し訳ないが、現時点では不明) から、ダンは、
①どんなに非現実的でもいいから、自分の最大の夢を書き出す
②次にその夢を精査して、どんなに多くなってもいいから、客観的に測り知れるような現実的な "実現への小さな歩み" を書き出す
の2点を求められた。
つまり、漠然と抱いていた「夢」を、明確な「目標」「使命」に置き変えたのだった。

その教えに従って、ほとんど自由時間がなくなるほどたゆまぬ努力を重ねる日々が何年も続いた。

2018 年 11 月 28 日 (ブラジル時間)。
この曲のレコーディング直後に、
「何年かかるかわからないが、現在登録者数 21,000 人のこの YouTube チャンネルを、100 万人にする」
と、初めて公言した。
「いくら何でも…とは思うが、だからこそ実現したいし、実現可能だと信じている。誰よりも自分に対して、この決意を明言化しておきたかった」
とも。

そして、つい先日の  2024 年 5月 13 日 (日本時間)。
自身のインスタグラムに、
「Dan Vasc  1,000,000」
の PC 画面と自身の握った拳の写真をアップした。
「使命達成」
の言葉が眩しい。

実は、しばらく前に家族が YouTube でダンを見つけてはいたものの、私はろくに聴いていなかった。
しかしこの3月、初めてこの 2018 年バージョンのカバーと彼の決意を耳にしたのをきっかけに、彼の音程を正確に捉える歌声と興味深い人間性に傾倒することとなる。
その時点で登録者数は 97 万人台だったが、2〜3日に 1,000 人のペースでどんどん増えていくのを、新参ファンの私もワクワクしながら見守っていた。

さまざまな困難を乗り越えながら有言実行し続け、ついには目標を達成したダンに、心からの敬意と賛辞を送りたいと思う。


🔵2018 年バージョン



🔵2014 年バージョン … この頃はまだ、本名の Daniel Vasconcelos (ダニエル・ヴァスコンセロス) と名乗っている。




🔷Burning Heart (バーニング・ハート) … 映画『ロッキー4』(1985) のテーマとなった、Survivor (サバイバー) の楽曲。

※ この記事から【日本人よ、Dan Vasc を聴こう】に来られた方は、是非とも #0へ。

※  ダンの音楽が気に入った方は、周りの方にもお勧めし、是非皆さんで彼の YouTube チャンネルに登録を!

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