【JR線全線乗車の旅】吾妻線湯巡りOne day trip
ども、ゆさっちです。
前回お話したとおり、残り11あるJRの未乗線を全て踏破してみることにしました。
その1回目は群馬県を走る吾妻線です。
吾妻線は上越線の渋川駅から分岐し、八ッ場川沿いに途中草津温泉や四万温泉などの名湯へのアクセスを担い、終点の大前に至る延長55.3kmの路線です。
予備知識として持っていたのはそこそこ本数があるのは終点のひとつ前の万座・鹿沢口まで、終点の大前に行く列車は朝夕の計5本だけということ。
日中の便は皆無ということで福島から朝一番の東北新幹線に飛び乗り、大宮で上越新幹線に乗り換え、高崎駅にやってまいりました。
さて6番線にはもう大前行の列車が入線しています。
車輛は古豪「にっちょんちょん」こと211系4両編成です。
列車は高崎を定時に発車、渋川までは上越線の列車としての役目もあります。
高崎ー新前橋間は本来10両編成の列車が走る区間、日曜の朝の車内はそれなりの乗車率です。
遠くに山を望みながら(すみません、山には詳しくないんです)列車は渋川を目指して北上していきます。
渋川到着です。
ここから列車は上越線から分かれ吾妻線に入ります。
吾妻線に入ると車窓には山並みが寄り添い、山里の風景となります。
駅ごとに少しずつ乗客が降りていき、余裕のできた車内にはローカル線の風情が漂ってきました。
よく見ると「同業者」の姿もそこそこいるようです、
途中川原湯温泉付近で線路の継ぎ目を踏むジョイント音のリズムが消えます。
この区間、もともとあった線路は八ッ場ダムの湖底に沈み、新しい線路はロングレールなのでジョイント音がほとんどしないのです。
約10年前、公共事業あり方を巡って激論が交わされた八ッ場ダム。
車窓から見るダム湖はそんな過去とは無縁のように静かな水面をたたえていました。
万座・鹿沢口を発車すると、次はオーラスの大前。
車内は同業者だけとなりました。
てなわけで大前到着です。
決して秘境駅ではなく、橋を渡った川の対岸や駅周辺には人家が僅かながらあります。
でもこの駅を利用される方はほぼ皆無といっていいでしょうね。
さて時刻表を見てみましょう。
この列車は折り返し11:02の発車です。
次の列車は…17:32…ですね。
これは乗り遅れるわけにはいきません(笑)
駅は設備もしっかりしていますが、Suicaは使えません。(吾妻線自体使える駅は少ないです)
また、大前駅にトイレはあるのですが男女区別なしで個室の横に小用を済ますところがあります。
女子鉄の方は車内でお手洗いを済ませた後に降りた方がいいようです。
さて、列車は約20分で新前橋行として折り返します。
さあ、吾妻線を終点まで乗りました。
あとは少し沿線を探検しましょう。
といって沿線の知識はないのですが、この路線が名湯を結ぶ路線であること、そして駅名に「温泉」のつく駅が2つあるので、この辺で降りてひとっ風呂、いやふたっ風呂浴びていくこととしました。
ではひとつめの「温泉」のつく駅、小野上温泉にやってまいりました。
駅の目の前に日帰り温泉施設「ハタの湯」があります。
入浴料は2時間までだと410円。(安い)
露天風呂も内湯もキレイです。
中の様子は公式サイトの画像をお借りしました。
泉質は無色・無臭ですがアルカリ泉ならではのトロみがあります。
塩化物泉らしく体が温まります。
暖まったあとはコレですよね。
ここのレストラン?は品数は多くないもののどれも美味しかったです。
ほかにもとんかつ定食などいただきました。
さあ、そろそろ大前方面に引き返す列車がやってきます。
もうひとっ風呂いきますよぉ!
やってきたのは川原湯温泉です。
古い駅舎がダム湖に沈んだ補償でできたせいか、やたらに立派です。
この駅から歩って2,3分の所に「川原湯温泉あそびの基地NOA」があります。
入浴料は990円、ちょっとお高めですが、自分がいったときは他にだれもおらず、内湯も露天もひとりじめ。
浴室は白を基調とした清楚な印象、露天風呂からはダム湖を望むことができます。
泉質は無色透明で硫黄臭、さらっとしたお湯で小野上温泉とはまた違った個性が楽しめます。
留意点は備え付けは固形石けんしかないこと(シャンプー等は売店で買えると思います)
(だれもいなかったので写真は自前です)
駅に戻って、ほかほかに暖まった体を少しクールダウンします。
駅舎はダム湖を望む展望台としても機能していて,絶景を楽しむことができます。
そろそろ帰り道の経路を決めなくてはなりません。
吾妻線を走る特急「草津」、現在は651系が使われていますが、まもなく次世代の車輛に道を譲るとの噂。
「久々に在来特急で上野に行ってみようかな」
ホームに降りて、下り列車を待ちます。
まず特急の始発駅長野原草津口まで一駅戻ります。
長野原草津口は草津温泉で楽しい週末を過ごした家族連れ、カップルで賑わっています。
ホームにはすでに特急草津4号が入線していています。
普通指定は既に満席、グリーン車最後の1席に滑り込みます。
車内はカップルだらけ、えちえちな雰囲気に思いっきりアウェイ感に苛まれます(笑)
夜のとばりが降りつつある山峡の湯の里から列車は滑るように走り出します。
吾妻線、来るまではいまひとつイメージの湧かない路線でしたが、沿線に名湯が散在していて、いい湯巡りの旅ができました。
暗くなった車窓をぼんやりと眺めながら缶ビールを傾け、「今度は家内と温泉メインで来ようかな。」
そんなことを考えていました。
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