【短歌エッセイ】巡り来る秋の思い出
暑さが長く続いていたが、最近ようやく秋の訪れを感じるようになった。
今回は、過去に私が作った短歌の中からいくつかを取り上げ、秋の思い出として記してみる。
まだ青き どんぐり一粒 贈られて 手の平の上 小さな秋見る
これは1995年9月に作った短歌だ。
秋の季語としてもあげられるどんぐりの、実際の旬は晩秋の頃だと思う。
茶色く色づき、風に吹かれて地面に散らばるどんぐりを見かけることも、これからの季節では増えるだろう。
誰からどんなシュチュエーションで贈られたかは忘れてしまったが、そのまだ青き一粒から、ささやかな初秋の訪れが感じられたことを、印象深く覚えている。
遊園地 絶叫マシンを はしごする エキサイティングな 行楽の秋
これは2001年11月に作った短歌だ。
当時の私は、特定のチャットルームに夜毎出入りしていて、親しくなったチャット友達との会話を楽しんでいた。そのチャットルームの参加者は日本各地に散らばっていて、会って実際に話したいね、という話題も時々あがったものだ。
そんな、オンラインに対するオフライン、所謂オフ会に参加したことも何度かある。それは秋に限らないが、この短歌はその頃の秋に行われたオフ会のものだ。
絶叫マシンをはしごすること自体、ワクワクして楽しい。その上、それを共感してくれる、普段実際にはなかなか会えない友達と過ごせることが楽しい。
天気も良く過ごしやすい、まさに行楽日和で、楽しさを満喫した思い出として強く印象に残っている。
嬉し気に 「鼻声ですね」と 言う人が 「私も」と継ぐ 季節変わり目
これは2018年9月に作った短歌だ。
この年も夏の暑さが厳しく、それに慣れた体ゆえに、急に冷え込んだ初秋の朝、寒さで目が覚めたのだった。
少し風邪をひいたようで鼻声だった私に、当時職場の後輩から言われたのが、嬉しそうな「鼻声ですね」という言葉。不審に思う私に、「私もです」と言われ、仲間意識として嬉しくなったのだと理解した。
季節の変わり目は、そんな事情で体調を崩す人も少なくないと思う。秋の訪れを感じさせる、季節を味わう出来事ではあるが、体調には気をつけて記憶に留めておきたい思い出だ。
今まさに、秋の訪れによる気温の変化で、体調を崩しやすいこの頃。この記事を読んでいただいたみなさんも、体調を崩すことなく健やかに過ごされることを願う。
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