見出し画像

第1章#12 さらに会議を減らす~年度末反省の負担を減らす

もくじRemake『ホワイトな学校へ』

(約2000字)

年度末反省・新年度計画の職員会議もスリム化

年度末反省とは、だいたい2学期末あたりに、1年間の教育活動を振り返って、課題について改善策を考え、新年度の計画を立てるという作業です。
多くの学校では、そのために普段の職員会議とは別に職員会議を行っています。


私が教員になった平成一桁の頃

この年度末反省と新年度計画のための職員会議が、3学期に複数回確保してありました。
子供たちを帰して、延々話し合いをするのです。
延々と話し合った後に、管理職に、「これは教育委員会の方針なので変えられません。」と、言われることもあり、何のための話し合いだったのか!と思うこともありました。
先生方の意見として教育委員会の方々に伝わるのであれば、一概に無駄とは言えないとは思いますが…。
また、子供たちにのためにという思いはわかりますが、やはり、その子供たちを早く帰して、何度も話し合いをすることには疑問を感じていました。

私が校長になった頃

ここまでひどくはないものの、やはり年度末反省と新年度計画の職員会議は行われていました。

そこで、毎月の職員会議と同様、この年度末反省・新年度計画の職員会議もスリム化することを考えました。

「ない」の3step

1 反省、新年度計画を年末まで待たない

皆さんの学校では、それぞれの行事等が終わった後に、反省用紙を配って振り返っていると思う。
行事等が終わったばかりが一番記憶が新しく、改善すべき点がよく見える。
だから、先生方から反省用紙を集めたら、担当部署でそれぞれの改善策を(または意見が出されたけれど、改善しない場合も含め)話し合い、結果を起案する。
それを、連絡会等で伝え、意見を聞く。
そして、次年度計画まで起案しておくことにするとよい。
行事終了⇒
反省をとる⇒
担当でまとめ、改善策を起案⇒
管理職の決裁⇒
全体への周知(連絡会、校内LANで、意見を聞く)⇒
次年度計画の起案⇒
管理職の決裁

ここまでやっておくと、これらの行事等については、年度末反省での検討事項がほとんどなくなるので、そもそもの年度末反省の内容を減らすことができる。しかも、次年度の担当者の起案が楽になる。

2 教育委員会や校長の方針は後出ししない

先生方の意見が集まったら、それを教務主任が一覧にまとめ、まずは校長が見て、◎○×をつける。
こんな感じ
⇊⇊⇊

◎・・・この通り実施・改善
…ご意見はごもっともなので、その通り行ってください。校長が理由を付け足すこともあります。(ゴシック体で示しています。)

○・・・担当・部で検討
…ご意見を聞いて、担当で今後の方針を決めてください。この場合、必ずしも、ご意見とおりにしなくてもよいので、採用しない場合はご意見した人が納得するような説明を考えてください。(教科書体など字体を変えます。)

×・・・不可
…法令、教育委員会の方針、校長の方針として受け入れられない内容なので、却下。却下の理由は説明します。(ゴシック体で示しています。)

これを、冬休み中に行い、3学期始めの常置部会等では、○のみ検討する。
部会等で検討した結果は、わかりやすいように教科書体など字体を変えて示す。
そして、全部出そろったところで、教務主任がまとめて起案し、再度校長が決裁をするという仕組み。(各部会等の話し合いの結果を、校長が修正することもある。)
それが、このようになる。
⇊⇊⇊

3 斯くして、年度末反省・新年度計画の職員会議は行わない

ここまで書きこんであると読めばほとんどわかるので、企画会の前にこれを示し、企画会で重点を絞って説明する。
その上で、さらに議論すべきことがある場合は、職員会議を行うが、そうでなければ行わない
という、仕組みである。(職員会議を行える枠は確保しておくことが、肝要)

パワーバランスで、もの申したい人も言えないのでは?

という懸念は、ごもっともです。
私もそこは気にするところですが、そもそも、匿名なのでもの申したい人は「8 運営組織」書いてくれればいいことになっています。
そこに誰も何も書いていないので、大丈夫なのではないか、と思いたいです。
ここ⇊⇊⇊

何もかかれていない…

また#0で書いたように、毎年ストレスレス上位なので、大丈夫だと思いたい…です。

そして、「11.上記に含まれないことがら」に、管理職の足らざるところも指摘され、私もお詫びしているので、皆さん結構言いたいことは言えているのではないかと思っています!

こうして、さらに会議を減らすことができました。

第1章 まとめ

先生方の物理的・時間的負担の軽減については以上です。
会議の回数や時間など、目に見える形で減らすことができたのではないかと思います。
先生方の自由裁量の時間を増やすことで、受動的から能動的な働き方への転換も可能になると考えます。

管理職は常に改善の意識をもって、業務を見直していきたいものです。
また、先生方も自分たちの仕事がやりやすくなるよう、すすんで提案していけるとよいと思います。

次回からは、「第2章 負担感の軽減」についてです。


#ホワイトな学校
#働き方改革
#負担軽減
#負担感の軽減
#仕事について話そう
#この経験に学べ
#管理職
#校長
#校務分掌の整理
#会議の削減
#年度末反省の会議も削減
#創作大賞2024
#ビジネス部門

この記事が参加している募集

#この経験に学べ

53,917件

#仕事について話そう

109,816件

#創作大賞2024

書いてみる

締切:

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?