おやこで通う小学校⑩日々奮闘されている、学校の先生たちへ。付き添い登校している母が伝えたいこと

わたしは、母子分離不安が強い小学1年生の息子に付き添い、小学校の特別支援学級で過ごしている母親です。
4月の入学式からなので、早くも2か月が経ちました。
支援級か普通学級かを問わず、また担当学年の別も関係なく
先生方が全員、子どもたちのために奮闘されている姿を日々、目の当たりにしています。
本当に、頭の下がる思いです。

同時に、先生方に伝えたい【あること】が、自分の中で芽生えるようになりました。
もしかするとそれは、学校教育という概念、枠組み…そんなスケールの大きな話にも通じることなのかもしれません。
だから、毎日子どもたちとの関わりに心を砕いておられる先生方に、届いてほしいという思いで
この場を借りて書くことにしました。

わたしが伝えたいこと。それは

先生たちが、子どもたちに対する【使命感】から解放されてほしい

ということです。

イライラして見える先生。とても辛そう

前述したように、わたしの息子が在籍する学校の先生たちは誰もが、目の前の子どもたちのために力を尽くしていらっしゃいます。
きっと日本全国の大半の小学校で、同じことが言えるのだろうと思います。

ただ、特にGW明け以降は、全体的に先生たちの笑顔が少ない印象です。
先生によっては、イライラしているように見えることもあり
あえて言葉を選ばずに言うと、子どもに八つ当たりしているような場面に遭遇することもしばしばです。
そして、その姿はとても辛そうで
わたしは正直、怒られながらも天真爛漫でいる子どもたちより、先生の方が心配になってしまうのです。

過大な業務量に起因する多忙さ…だけが要因?

一部の先生が時々、そうした振る舞いをしてしまう一因にはきっと
昨今メディアでも取り沙汰されているように、過大な業務量に起因する多忙さがあるのだろうと拝察します。
大勢の子どもたちを、まとめ上げる苦労。
人数分の学習チェック、その保護者とのやり取り。
詳しくは分からないけれど、そんな風に目に見えたり簡単に想像できたりすること以外にも、細かい業務が山程あるのでしょう。

わたしの知る限りでは、業務の一部オンライン化などを通じて、教員が働きやすい環境を整える政府方針が示されています。
すぐにでも着手・実行されるべき政策だと個人的に思います。

ただ、物理的な側面の改善だけで、現場の窮状は根本的に解決されるのでしょうか?

先生たちを疲弊させているものの正体

わたしには、先生たちを疲弊させているものとは
業務と同じくらい…もしかしたらそれ以上の割合で
【使命感】であるように見えるのです。

「この子たちを、ちゃんとした大人に育てなければならない」
「『正解』へと導いてあげなければならない」

…といった使命感です。

それ自体は一見、真っ当な心持ちであるように思えます。
しかし本来、こちらの意向に沿う形で他人を動かすことは、とても難しいものです。
相手が思い通りに動かないことで疲れ、フラストレーションをためてしまい
イライラが募り、悪循環に陥る――。
対人関係や家族間のコミュニケーションにおいて、そんな経験をしてきた社会人は少なくないと思いますが
こんな構図が場合によっては、先生と子どもたちの間にも当てはまるのでは、と感じるようになりました。

子どもの【生きる力】を、まず信じ切ってみませんか

わたしの、たった6年半ほどの育児経験が根拠では説得力に欠けるかもしれませんが
子どもたちは教え導かずとも、皆【生きる力】を備えて生まれてきている…と、わたし自身は実感しています。
だから学校教育においても、「子どもたちを何とかしなければ」といった発想をひとまず横において
子どもたち全員を、一旦、信じ切ってみる。
そして子ども1人ひとりの、その子らしい育ちをサポートする…という視点を、持ってみてはどうでしょうか。
そうすればきっと、先生たちの肩の荷が少しは下りて
笑顔が増えるのではないか、と思うのです。

さらに言うと、極論になりますが
大人は先生に限らず、楽しみながら自分の人生を生きている姿を、子どもたちに見せることこそが
第一に大切なのでは、と個人的に考えています。
そうなれば、子どもたちは

「大人になるって、楽しいんだ」
「人生って素晴らしいんだ」

と感じ取り、明るい未来を描きながら、社会をたくましく生きていく原動力を培えるだろう
と、思うからです。

学校は「サービス提供者」ではない

もちろん、先生方が異なる視点を取り入れることで、仮に肩の荷が下りるとしても
業務が楽になる、という意味で述べているわけでは決してありません。
1人ひとりの学び方、育ち方を尊重する…という意味で、むしろ増大するのかもしれません。

だから先生や学校には、保護者をはじめ【学校と関わりを持ちながら外側にいる人たち】を、もっと【頼って】あるいは【巻き込んで】ほしいです。
そもそも子どもたちの育ちに対する責任が、先生だけの肩にかかっているわけがありません。
家庭や地域、そして学校で役割分担しながら、関わるおとなたち皆で見守るのが本来の在り方であるはずです。
【サービスの提供者と受け手】という関係ではありません。
だから建前でなく本当に、垣根を取り払って、頼りあえたらと思います。

ちなみにわたし自身はこの先、保護者や地域の方々から募る形で、先生の補助などを行うボランティアの制度化を、在籍している学校に提案しようと考えています。

ー・ー・ー・ー・ー・ー・

ここまで読んでくださり、ありがとうございました!
長文でありながら言葉足らずだったかもしれませんが
思っていることを、素直に書いてみました。

我が子への付き添い登校は当面、続きそうです。( ゚д゚)
日常生活に支障をきたしてばかりで、思うところも多々あるけれど
せっかくの貴重な機会と捉えて、学校が先生たちにとっても子どもたちにとっても、もっと快適な場所になるようなアイデアを
わたしなりに出せたらいいな、と思っています。
併せて、時代に合った学校教育を目指す全国の仲間と、広くつながりたいという意図を込めて
発信も続けていくつもりです。

これからも、どうぞよろしくお願いします。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?