「人間不平等起源論」人を恨んでしまうのは、あなたのせいではない。
もともと、この本を読もうと思ったきっかけは國分功一郎の『暇と退屈の倫理学』のなかの一節がきっかけだった。狩猟採集時代の話しである。
社会というものが出来上がる前(つまり狩猟採集時代)は、自然状態だったから、「嫌な奴がいればどこか別の場所に行けばいい」という単純な発想だった。だが、食糧を得る方法が狩猟から農耕に変化していくにつれて、定住による様々な弊害が出てくることになる。弊害というか、それ故に社会が形成されていくことになる。
農耕社会じゃなければ、野武士から村を守ってもら