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新潟滞在日記

燕三条エリア

こちらもTwitterからお知り合いになっていて一度お話したことのある、三条市地域おこし協力隊で今年度から株式会社MGNETに所属の鴨井さん(https://twitter.com/shunsuke_kamoi?s=20&t=O64VGPBtfyBAhDN6-BFijg)にアテンドしていただきました。
複数の地域の企業様を訪問し、日吉舎に滞在するインターン形式で4日間三条を満喫しました!

1日目:初めまして三条市

16時ごろ新津駅に到着し、合流した後 道の駅 燕三条地場産センター(https://www.tsjiba.or.jp/michi/)にて燕三条エリアのまちづくり製品を拝見。「燕は~、三条は~」の違いを初めて知りました。
包丁、鋏、食器類、普段何気なく使っているものだけど、ここにはそれぞれ作り手のこだわりがあり、試行錯誤して作られたものが並んでいるんだ、と
夜ごはんはこのあたりで有名なローカルチェーンである「レストラン三宝」さんへ。
麻婆豆腐が美味しかったです!
そして、今日からの宿泊先は学生インターンの受け入れ先である「日吉舎」(https://t.co/M1qjuRYIBZ)さんで。
古民家をリノベーションして、古風かつ、すっきりと洗練された空間は落ち着きがあり、過ごしやすかったです。

滞在先の日吉舎

2日目:ものづくりの現場へ!

この日は訪問先がてんこ盛り!
まず最初に訪れたのは「三条鍛冶道場」さん(https://kajidojo.com/

工場!感満載

職人さんに教えていただきながらペーパーナイフづくりを体験。
一本の釘が、熱して叩く→研磨するの作業でこんなにかっこいいナイフに!
私がうまくできず困っていると一発できれいに修正してくださりまさに職人技に驚き。
もう一つ、包丁研ぎ体験もあるそう。いい体験とお土産ができました!

中々難しい、、、職人技にびっくり
できあがったものがこちら!かっこいい。

次はあの「Snow Peak Headquarters&museum(https://t.co/AYQg6aDFHn)ここではオフィスと、会社の歴史・想いを知り、歴代のSnow Peak商品を約1時間で見学可能です。
アウトドア企業らしさ全開のオフィスから!
テント、焚き火台、寝袋…こういう自由な空間だとアイデアも生まれやすそうだし、リラックスしてミーティングがきでそうだなぁ~と感心です。
ミュージアムでは貴重な過去の商品の数々と、社長や会社の想いが詰まったムービーを視聴しました。
Snow Peakはとても有名な企業ですが歴史やそれぞれの社長の想いを知ったのは初めて。やはりこういう背景を知ると買ってみたい!と思いますね。
他企業でも顧客がブランドストーリーを知るきっかけが増えたらいいなあと、また、それを”伝える”(伝わる)手段を考えることが重要だと学びました。

Snow Peak製品に囲まれてムービー視聴

次は「諏訪田製作所」さんへ。(https://www.suwada.co.jp/
一丁7000円の爪切りを主商品として展開しているこちらの会社。
その制作過程を”オープンファクトリー”(工場見学)の形で見ることができます。職人さんとの距離が近く、こんなに覗き込んでいいものか!?とこちらが心配になるくらい。職人技を目の前で見ることができ見応えのある場所でした。特に見入ったのは刃がきちんと合っているのかの確認工程。ライトの光を全く通さないまで磨き上げるのはすごい技術です。

工程順に見学することができる

また、こちらでは社員食堂兼カフェやショップ、爪切りの廃材を使用したアートなど満喫できるポイントが沢山ありました。いただいたランチとてもおいしかったです!

日替わりカレーランチ

お次もオープンファクトリー形式を採用されている、お箸のメーカー「マルナオ」さんへ。(http://www.marunao.com/
元々大工道具など木を使用した高品質なものづくりをしていた企業で、今は八角形、十六角形の箸が主商品となっています。新潟を始めとする日本国内、海外まで一流料理人がお店で使用しているこちらの製品。
先の方まで八角形!先端は機械では難しいため、手作業で行っているそう。繊細な技術を要するものづくりに「すごい…」の一言に尽きます。
今日はものづくりの現場をたくさん見たのでこのようなこだわりが詰まった商品を積極的に使用して地域に貢献していくという消費の形を取っていきたいと強く思いました。

八角形の研磨が見どころ

休憩がてら寄ったのは、だし専門店(株)フタバさんが運営されているショップ、「ON THE UMAMI」(https://www.on-the-umami.com/)さん。
”だしを通して日本のおいしさを世界に”をコンセプトとしており、素材の味をしっかり生かした、化学調味料保存料無添加の多種多様な商品を展開しています。

様々な種類があるショップコーナー

このショップでは実際にだしを試すことができて、今回はコーヒーでおなじみの手法で抽出する「ハンドドリップだし」をいただきました!
どんどん店内に広がるおいしそうな香りが期待度をあげます。
まぐろ×野菜という珍しい組み合わせで初体験でしたが、まさにうま味が感じられてとてもおいしかったです。他にも、だしを使ったアイスクリームもあったり!?新しいだしの世界を知るためにぜひ試していただきたいです。

ほんとにコーヒーみたい!

3日目:MGNETと三条祭り

滞在も後半となった本日は鴨井さんがご所属の(株)MGNET(https://mgnet-office.com/)さんのFactory Frontへ。MGNETさんの事業内容や想いを伺いました。

工場をリノベーションして作られたショップ

自社でものづくりも行いながら、ものづくり、ことづくり、まちづくりを通して「もの、こと、まち、それらの価値や魅力を最大化、そして最適化することで、よりよい環境をデザイン」することを目指していて地域を総合的にサポートしている企業です。
特に印象に残ったお話は事業内容である”ブランディング”に関して。
「石を投げれば社長に当たる」というほど企業数が多い燕三条エリア。しかし、良い製品なのに認知度が低かったり、後継者不足であったり、という問題を抱えその魅力が伝わっていないことが一番の課題でした。
そこで、製品の誕生背景やそこに込められた想いをヒアリングしながらそのブランドを作っていく、そしてそれをもとにPRであったりデザインを刷新し”伝わる”状態に変えていく、その一連の流れがとても興味深かったです。
というのも、昨年様々な地域を回って思ったことは「知らないと知っているの差ってこんなにも大きいのか!」ということ。自分自身も全然知らなかった地域を訪れ、そこで出会った人、地域資源、文化、すべてが新鮮で楽しい思い出ばかりだったからです。素敵な要素をこんなにも持っているのに全然知られていないのだな、と衝撃でした。各地の魅力が最大化され”伝わる”(知られる)状態になれば人口や関係人口増加につながると考えています。
私のビジョンと重なる部分ばかりでロールモデル的存在になりました。

自社製品やブランディングに関わった製品がずらり

次は、三条祭りの会場となっている商店街で、こちらも地域おこし協力隊の方が運営されているお店二軒にお邪魔しました。
こちらはお祭りの様子です。新型コロナ後初開催ということで、見ることができ運がいい!

天狗を筆頭とした大名行列が名物

一軒目は「SANJO PUBLISHING」(https://t.co/rQzG8DXpMf
 さん。「“まちを編集する”をテーマに、本屋、喫茶、編集の3人で営業。ものづくりの町にある、ものづくりのきっかけが生まれる店になれたら」をテーマに昔の洋服屋さんをリノベーションして作られた場所。三条やものづくりに関する本や漫画が置いてあってまちを知るきっかけとなること、開放的な店内でリラックスして滞在できることが魅力的でした。

本に囲まれながら美味しすぎるスコーンをいただく

二軒目は「Blanc(ブラン)」(https://www.instagram.com/__blanc_0611__/)さんへ。
こちらは、「『だれかの小さなやりたい』を実現するコミュニティカフェ。」をテーマに、カフェの間借りスペースとしての提供や、様々なイベント開催の場となっています。アットホームな雰囲気で居心地のいい場所でした。こちらを運営されている方と同じ大学で驚き!旅先でのこういう出会い、嬉しいですよね!

ホットティーでひと休憩

4日目:また来ます!

4日間の滞在も今日で最後。
毎日が濃くて一週間くらいいた気分です。笑
駆け込みで、道の駅で「燕三条鉄アイス」を食べました。
確かに、ほんのり鉄っぽい味のするところが。
とてもおいしかったです!食べることができ良かった。

本物の鉄が振りかけられている

午前中に出なければならなかったので、すっかり慣れて名残惜しい日吉舎に別れを告げて、、、
改めてアテンドしてくださった鴨井さん本当にありがとうございました。

まとめ

今回の三条滞在での学びや気づきをまとめとして書いておきます。
まず、初日に訪れた地場産センターや様々なものづくりの現場を見て、高級なものはもちろんですが、100均の商品も燕三条エリアで作られているものであったりと、日本をこんなに支えている地域なんだ!と燕三条に対する大きな発見があった。
しかし、それほど様々な製品があるにもかかわらず前述した通り魅力がうまく伝わらない、後継者がいないという問題点が。
協力隊や地域ベンチャーとしてその伝統を守りつなげていくためにプレイヤーとして入ってきている人々の取り組みを見ることができ、地域活性の担い手の役割を知った。

そして、先述したようにものづくり、そしてブランディングやPRが重要なことは学んだが、それを通して人口増やす、などものを通じた持続可能なまちづくりの実践が重要だと考えた。
例えば、夕張メロンを知ってるから夕張市に移住したいと思うか?確かに、つながらない。
ものづくり→雇用の拡大ももちろん大事だが、居住までの動線づくりをきちんと構築しなければ地域が抱える根本解決にならないという視点を得ることができた。
また、自然、食、と豊かで非常に住みやすい地域だからこその課題感も初めて持った視点だった。新潟には地元愛の強い、新潟LOVE!な方がとても多い印象だ。それは非常に良いことだと思う。しかし、そんな地域でも人口減少や過疎化は着々と進んでいるというのが日本全体が抱える課題なのである。そんな問題を解決するためには住人の危機感の意識や外からの視点を積極的に得ることが重要だと思う。だが、住みやすいが故に現状維持の風潮があるという。三条市は地域おこし協力隊の受け入れが積極的であったり、外部から専門家を入れたりと行政や、訪問先のような伝統企業・ローカルベンチャーの動きが活発であるため前進的な地域なのではないだろうか。
住みやすいという最大の利点に見える点も、ネガティブポイントを孕んでいることが分かった。
この地域が持つ本質的な課題はなんだろうか。
改めてその視点の重要性が際立った滞在になったと感じる。

そして、ここで見た多くの”ホンモノ”のものたち。
良いものを購入する、それを使い続ける。こういうことができる大人になりたいと強く思った。
地方に移住することはもちろんその地にとって最大の貢献となるだろうが、何カ所もできるわけではない。こうして商品を通して、多様な地域に貢献することができると考えた。
将来は日本のホンモノに囲まれて暮らしたい!!!


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