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運命はきっと、必然。

私は今大学で、生物系を学んでいる。
私が生物の進路を選んだのは、結果からみて、自然なことだったように思う。

中学生の頃から高校1年生までは薬剤師になりたいと言っていた。
でも結局それは親に勧められたから流されて言っていただけだと気づいた。

高校2年生の初めの頃は獣医師になりたかった。
でも病気の動物を助けようという気持ちより動物実験や人間の勝手な理由で殺される命(殺処分)を救いたいという気持ちの方が大きいことに気づいた。

ふと、立ち止まった。
私は、なにがしたいのだろうか。

高校2年生。
まだ、世の中にどんな職業があるのかなど、表面上でしか知らないとき。(今も知らないけれど)
進路希望調査を配られる度に、1度は思ったことがあるだろう、17年しかこの世を生きていないのに、これからの生き方を決めるなどできるわけがない。

なにがしたいんだろうな〜
そんなふわふわした気持ちの中、生物の中間考査の勉強をしていた私は、分からない問題があったので生物の先生に質問に行った。

今思えば、それが分岐点だったのかもしれない。
まだ「分岐点」だと言えるほど、道は進んでいないけれど。

質問の内容とは関係のないことだったが、細胞の中に存在するタンパク質の一種である「シャペロン」に魅了されたのである。シャペロンとは、合成されたタンパク質の折りたたみを補助する役割を担っている。蓋がついている入れ物のような見た目で、タンパク質がそこに入って蓋がされて、正しい構造に変えられて、蓋が開いてちゃんとした形に変えられタンパク質が出てくる。すごーい!って、思わない?
私はその時、世界が広がった気がした。

この目で見てみたい、触れてみたい、同じ大きさになって細胞の中に入ってみたい!


そこから私は、今まで以上に生物が好きになった。
あの時先生に質問に行ったから、今私はここにいるのかもしれない。少し大袈裟かもしれないが、確かに広がった世界がある。

そんな私は今、大学で生物学を専攻している。
これが、わたしの運命だったんだな、出会えてよかった、と思う。

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