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男子校にも吹奏楽部があるんだよ#4 男子校の女音楽教師

いよいよトランペット吹きの休日

前回は和太鼓部に入ろうと思って、音楽室へ向かうところまで話しましたね。音楽室へ行くと先輩らしき方々が数人と白いスーツを着た男性がいました。では、会話パート行きます。

安西「…ん…にちゃ」(扉を開けてこんにちはと言っています)
先輩A「あ、見学希望ですか?」
安西「ぁい。」
先輩A「わー、そしたらそこに座ってちょっと待ってて。」
白スーツ「あら、新入生来たんだ。男子校だから女顧問目当てで男が集まってくるだろ。あいつボンキュッボンだし」
先輩B「いやいや。」
白スーツ「で、お前らストレッチとかしてなくて良いの?」

白いスーツの男性はこの学校のOBの様でした。
先輩風を吹かせて偉そうにしています。
ところで、こういう先輩風を吹かせて偉そうにする先輩はいつからそうなるんですかね。私が知る限りは、私の同期も私自身もそういうOBにはなっていないのですが、いつか自分もそうなるのでしょうか。嫌ですね。
時代的なところもあるんですかね。

私が椅子に座って待っていると音楽の中川先生が音楽室に入ってきました。
先輩方がこんにちは!と挨拶するのに遅れて白スーツもちはーっすと挨拶しました。

中川「田中君来てたんだ。」

白スーツのOBは田中と言うらしい。

田中「先生が待ってると思って。」
中川「あなたに関しては本当に待ってない。」
田中「またまた~少しは待ってたでしょ。」

幼いながらに私はキモすぎると思いました。
でも今になって思うとこうやって猛アタックできるのは素晴らしい才能ですよね。
私には出来ないです。

中川「あ、安西君来たんだ!こっちにおいで!」
安西「…ぁい。」

中川先生に呼ばれてピアノの近くへ行きました。
ここら辺から様子のおかしさが確信に変わってきています。
和太鼓部の見学に来たのに、和太鼓部らしくない人がいるし、
そもそもこの教室に和太鼓がないのです。

中川「発声練習いきます!はい!」

こうして発声練習が始まりました。
ここは合唱部だったのです。
一通り発声練習が終わり休憩に入りました。

中川「安西君合唱部はどう?思った感じだった?」
安西「ゎだいこ部…に入りたくて…」
中川「え!?和太鼓部の方に興味があったの?」
安西「はい…」
中川「そっかそっか~和太鼓部は毎週木曜日に高校の音楽室だよ。」
安西「分かりました。」
中川「まあ私としては合唱部に入ってもらえた方が良いけどね!まあ興味があったらまたおいで!」

こうして剣道部に続いて、またも希望の部活の見学へ行けずに、
下校することになってしまったのです。
この日は月曜日。友達がいない学校に居場所のない木曜日の和太鼓部の見学が途方もなく遠く感じられました。

パッパッパッパーパララララララ

高校の音楽室の方からトランペットの音が聞こえてきました。
この時聞こえたのがトランペット吹きの休日だったのです。

かっこいい。

ちょっとドラマみたいになってしまいますが、
この時聞こえたトランペットの音がかっこよすぎました。
私もこんな風に吹いてみたいと思い、高校の音楽室へ向かうのです。

この時が私が吹奏楽部への入部を決めた瞬間。
これから始まる吹奏楽部生活の始まりです。

つづく

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