【5人家族都心築52年マンションリノベ記】採用してよかったこと:漆喰壁
こんにちは、mizutamaと申します。
2024年1月11日より都心部にある築52年の自邸を、スケルトンからのリノベ工事をしました。おかげさまで4月下旬に引き渡しが無事完了し、5月1日にすっかり生まれ変わった自宅へと戻ることができました。
引っ越して1週間は、ものにまみれて壮絶な取捨選択と収納に追われ、大変すぎて記憶がなくなるほどでした。6月に入ってやっと、生活がととのって、リノベーションした我が家の快適さにしみじみ浸っております。
夫、私、高校生、中学生、小学生それぞれ1人ずつ、合計5人家族のヴィンテージマンションリノベ記録。同じような状況でリノベを検討している方や、状況は違えど住まいやインテリアについて興味を持っていらっしゃる方の何かのヒントになればとブログの更新を続けております。
詳細な自己紹介はこちらの記事をご覧になってくださいね。
今記事のテーマにしているのは、今回のリノベで採用してよかったことについて。全13編に分けて記事にしています。10個目の今日は、漆喰壁を採用したことについて。
はじめに
「リノベをするなら家は塗り壁にしたい」。
これは、当初からの念願の一つであった。というのが、これまでクロスの家にしか住んだことのなかった私。クロスって全体的に安っぽさがあり、かつ、剥がれてきたり汚れがつくととれないことがストレスだった。
見た目の質感への憧れで、打ち合わせ当初からA社に「塗り壁を採用したい」と伝えていた私。
当初は漆喰と珪藻土の違いもわからなかった私。より調湿効果に優れているのは漆喰より珪藻土ということだったが、デザインやインテリアとの全体的なトーンを考慮し、今回は可能な限りでの漆喰壁(天井)を採用した。
漆喰壁の良いところ1:質感の美しさ
人生で初めて、漆喰の壁の施行された空間に住んで約2ヶ月。
これが想像していたより遥かにずっと、漆喰壁は美しい。採光に優れた我が家だが、漆喰の壁に差し込んだ光が織りなす影には、うっとりして見ているだけでも癒し効果があると思っている。
また、たとえば写真1枚撮影するにも、背景が漆喰だとクロスより圧倒的な高級感があるのだ。職人さんによって手作業で施された塗り壁は唯一無二のアートの一種だと思う。
漆喰壁の良いところ2:調湿・消臭効果
リノベ前の家は何もかもがつぎはぎで古く、北側の一部壁が下地にまでカビが生えてしまっていたことが物語るように、家に入った瞬間からどことなく、カビ臭かった。
解体工事を経て、躯体以外の下地、骨組みから新しくなったので当たり前といえば当たり前かもしれない。しかし、リノベしてからというもの、帰宅して玄関を開けた時、いついかなる時も、どうしてか空気が淀んだ印象というのがなくなったのだ。
これが、漆喰のもつ自浄作用(成分が生きているので、それそのものに調湿や修繕作用が備わっている)というものなのかと実感している。
A社のデザイナーNさんからは、以下のように説明を受けていた。
匂いというものは、目には見えない。だが実は嗅覚って、もっとも原始的で、かつ非常に重要な感覚機関なのだ。
香り屋としてここに一つエピソードを紹介しよう。認知症の前兆が、嗅覚障害とも言われており、アルツハイマー型認知症の人は、ほぼ100%嗅覚障害があるという報告もあると言われている。
たとえば食べ物。
人が美味しい、と感じる決め手となる存在は、味覚以前に嗅覚だ。そして多方面から見ると、「腐敗臭」というものがある。たとえば食材。見た目にはわらかなくても、「これは腐っている」と、人は匂いで判断ができる。嗅覚の存在のおかげで、私たち人間は生命の安全を確保することができるとも言えるのだ。
かくいう私自身も嗅覚が敏感な質。不要な残り香やカビ臭さ等から少しでも逃れた空間で生活できるということは、快適そのものである。
漆喰壁の良いところ3:剥がれない
記事冒頭にも書いたとおり、今回塗り壁を採用したかった理由の一つ。「クロスがペロペロと剥がれてくることがストレス」だったこと。漆喰のおかげでそのストレスからは今のところ解放されている。
これも期待していた通りの効果だ。
さいごに
ただ、その漆喰にも「剥がれない」代わりに当然デメリットもある。
元々はヨーロッパなどではよくある使われている素材である漆喰。我が家の内装を見た友人は、「まるでミコノス島のようだね」といったが、それだけ漆喰壁はヨーロッパ等海外の印象が強いのだろう。
逆に日本では、塗り壁は嫌われる面もある。
決定的な理由としては、地震が頻発すること。発生する地震の揺れの程度によって漆喰の塗装に亀裂が生じやすくなるからだ。
実際のところたったの2ヶ月だが、漆喰壁の生活がはじまってみて、想定外の難点もみつかりつつある。
その点も含めて満足しているわけだが、一リノベ経験者としての漆喰壁生活の欠点については、また記事を改めて書きたいと思う。
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