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ウェイトトレーニング理論


 

-第1章-

なぜウェイト・トレーニングが

健康に良いのか?

 

 

1.ウェイト・トレーニングは回数が重要

 

 

ウェイト・リフティング、バーベル、ボディ・ビルディング

といった名前やウェイトの重さはさまざまですが、

ウェイトを使ったトレーニングは、

昔から体を鍛えるための優れた手段とされてきました。

 

ウェイト・トレーニングは、

男女を問わず健康へのメリットがあり、年齢や体のサイズ、

体型に応じて、さまざまなトレーニング法があります。

 

筋肉を鍛えたい、スタミナを増強したい、

心肺機能を改善したい、骨粗鬆症を予防したいなどは、いずれも

毎日のトレーニングにウェイト・トレーニングを加えることで、

目標達成以上のものが得られます。

 

ウェイトを使ったトレーニングから最大のメリットを得るためには、有酸素運動など、他の運動と併せて行なう必要があります。

 

また、ウェイトを扱う前には、

適度なウォーミング・アップも必要です。

 

自転車や軽いジョギング、縄跳びなどを10分間行ない、

加えて手足のストレッチも実行しましょう。

 

当然ですが、どんなトレーニングでも、スタートする前には

医師の診察を受け、血液の流れには問題がないか、

ウェイトを持ち上げるのに、ふさわしい筋力があるかどうか

を確かめることが大切です。

 

ウェイト・トレーニングの最大の要は反復することですが、

大切なのはその重さではなく、回数です。


2.フリーウェイトか、マシーンか?

 

 

適切なウェイト・トレーニングとは、

主要な一連の筋肉である肩、首、背中、二頭筋、三頭筋、四頭筋、腹筋、ハムストリングス、ふくらはぎ、殿筋などに対して、

全体に働きかけるようデザインされたものです。

 

次に、心に浮かぶ疑問点は恐らく、

 

①「フリーウェイトとマシーンのどちらを使うべきか?」

②「どのくらいの重さのウェイトを使えば良いか?」

 

でしょう。

 

1つ目に関しては、どちらでも、あるいは両方使っても構いません。

 

スポーツジムにはどちらも揃っており、

スタッフはサーキット・トレーニングをすすめるでしょう。

 

自宅で行なう場合は、予算とスペースによりますが、

Bowflex(アメリカのトレーニング機器メーカー)のような

「ホームジム」タイプのものを購入するか、

フリーウェイトのバーベルセットを揃えるか、

あるいはその両方でも良いでしょう。

 

初心者には、特定の筋肉にきちんと働きかけ、

正しいポジションで機能してくれるマシーンのほうがおすすめです。

 

バーベルやダンベルなどのフリーウェイトも、

もちろん非常に効果があります。

 

 

正しい使い方を1度学べば、

マシーンのようにサポートするものがないぶん、

より効果的に筋肉を使うことができます。

 

ウェイト・トレーニングをすると、筋肉とスタミナ、

さらには自信がつき、心臓血管が強くなるので、

他のスポーツをする際のケガの予防にもなります。

 

減量を促し、リバウンドも防ぎます。

 

さあ、あなたも今すぐ、ウェイト・トレーニングを始めましょう!

-第2章-

筋肉が大きくなる仕組み

 

 

1.筋肉は「漸増抵抗運動」によって大きくなる

 

 

ウェイト・トレーニングをすれば、より引き締まった

大きな筋肉をつけられるのは、すでにご存じの通りです。

 

しかし実際、

生理的にはどんなメカニズムになっているのでしょうか?

 

ウェイト・トレーニングは筋力トレーニングの1つで、

ウェイトを挙げることで、筋肉は重力に抵抗して収縮します。

 

このことは、すでにヒポクラテスの時代から、

「使えば成長し、使わなければ衰える」ものとして

常識になっていました。

 

当時の人たちは、筋肉構造の科学的根拠はおろか、

現在、ウェイト・トレーニングの基本とされる「漸増抵抗運動」

についても知りませんでした。

 

古代ギリシャのレスラーたちは、

トレーニングとして、生まれたばかりの子牛を

成長するまで毎日背負ったと言われていますが、それこそまさに、

漸増抵抗を利用した鍛え方です。

 

筋肉が成長し、強くなるというのは、

体がダメージを治癒させるプロセスです。

 

正しい方法でウェイトを挙げると、

筋肉組織にマイクロトラウマ(微細な損傷)ができますが、

これを元の状態にまで回復させ、

再び同じ負荷を与えられた時に備えて、さらに大きくなります。

 

つまり、ウェイトを徐々に増やして反復運動をすることで、

筋肉組織を壊し、体はそれを回復させようと、

筋肉を大きくして反応しているわけです。


2.トレーニングを毎日してはいけない

 

 

プロのパワーリフターたちは、このコンセプトに則って、

限界のポイントまでウェイトを増やしてトレーニングしますが、

初心者にはおすすめしません。

 

初心者は、

いきなり負荷のかかりすぎる重いウェイトを挙げるのではなく、

負担にならない程度のウェイトを使って、

徐々に反復の回数を増やす方法で、

ずっと安全に同じ結果が得られると言われています。

 

この場合も同様に、筋肉を疲労させ、

マイクロトラウマが損傷することで筋肉が増強されます。

 

こうして筋肉組織が回復し、大きくなるプロセスを考えると、

ウェイト・トレーニングで筋肉を鍛えるには、

ダウンタイム(休憩時間)が必要であることがお分かりでしょう。

 

つまり、トレーニングは毎日やってはいけないのです。

 

どの筋肉も、成長するには2~4日を要しますから、

特に初心者の場合は、

トレーニングは1日おきに行なうことをおすすめします。

 

経験を積めば積むほど、ウェイトも増えてくるため、

それだけ回復までの期間が長くなります。

 

プロたちは、1つの箇所に焦点を当てたトレーニングを

3日おきに行なっています。



3.ウェイト・トレーニングのツールと購入

 

 

大昔の人は、大きな石だけで鍛えていたくらいですから、

エクササイズのためには、

最もベーシックなタイプのマシーンがあれば良いでしょう。

 

ウェイト・トレーニングに1番大切なのは、

体を引き締めると同時に、スタミナと自信を構築できるものであり、そこに高額なマシーンを求める必要はありません。

 

スポーツジムに入会すれば、

フリーウェイトでもマシーンでも、あらゆるスタイルの

ウェイト・トレーニングに挑戦することができますが、

ダンベルやバーベルの基本セットを揃えて自宅で行なっても、

メリットを得ることは十分に可能です。

 

ダンベルよりもバーベルのほうが、

より高度なトレーニングに用いられます。

 

長いバーの両端についたウェイトはプレートになっており、

重さを調整することができます。

 

ダンベルにも同様にプレートを使って調整できるものがありますが、一般的にはウェイトが固定されているものがほとんどです。

 

基本的なウェイト・トレーニングの場合、最もすすめられるのが

5~50ポンド(2.3~23 kg)の6角ダンベルのセットです。

 

ウェイトの形が6角形になっているので、

円形のものに比べて床で転がりにくく、

つま先などのケガを防ぐことができます。

 

ラック付きで、5万円程度で入手できるでしょう。

一方、バーベルのセットの場合は、

求めるプレートの重さによって価格は異なります。

 

通常のスターターセットは2万円ほどですが、スキルに応じて、

プレートを買い足していけるのがバーベルのメリットです。

 

バーベルとプレートのセットを見つける方法としては、

ガレージセールもおすすめです。

 

カールの動作を簡単に行なえるカーリングバー

(S字型のバー/ストレートバーと同じプレートを使えます)も

中古で見つかるでしょう。

 

また、背中や胸を鍛えるためには、ウェイト・ベンチも

欠かせないアイテムです。

アブクランチやディップスを行なう際にも利用できます。

 

他には、リフティング中に手を保護するグローブも、

ぜひ揃えましょう。

 

ベルトについては、特に腰痛の問題がなければ、

基本的なトレーニングには必要ありません。

 

事実、トレーナーの中には、

前腕や腰回りのトレーニングがあまりできなくなるという理由からすすめない人もいます。

 

ウェイト・トレーニングの基本である

重力に抵抗する力を利用して筋肉を大きくすることは、

自分の体重を使ってもできますから、

予算やスペースが限られている場合などは、

マシーンの代わりにチンアップバーを置くだけでも十分でしょう。

-第3章-

ウェイト・トレーニングと減量

 

 

1.筋肉量が多いほどカロリーをたくさん消費する

 

 

ウェイト・トレーニングで減量はできるでしょうか?

これは、とても良い質問です。

 

その答えは、

それがウェイト・トレーニングを行なう目的であれば、イエスです。

 

もちろん、ウェイト・トレーニングは

筋肉を増やして、「大きくなる」ために取り組む人も多いのですが、

脂肪を燃やして代謝を上げ、減量のために取り組むこともできます。

 

医師やフィットネスの専門家たちは、

効果的に減量するためのキーとなるのは、安静時代謝量

(RMR:体が休んでいる時にカロリーを消費する割合)

を上げることだとしています。

 

カロリーの大半は、体内、

つまり筋肉の中で消費されていることを知っていますか?

 

筋肉は活動的な組織で、休んでいる時にも

カロリーを消費しているのです(脂肪は違います)。

 

つまり筋肉量が多ければ、

それだけカロリーをたくさん消費することができ、

その筋肉量を増やすベストな方法が、

ウェイト・トレーニングなのです。

食事だけではRMRが増えないため、

永久的な減量にはつながりませんし、

有酸素運動だけでもほとんど上がりません。

 

フィットネスのリーダーたちが

有酸素運動とウェイト・トレーニングを組み合わせること

をすすめるのはそのためです。

 

これは男性だけでなく、女性にも言えることで、

女性の多くがウェイト・トレーニングをすることで、

マッチョになりすぎることを恐れますが、

そんなことは全くありません。

 

自然の摂理を見てもお分かりでしょうが、女性には、

男性的な肉体になるために必要なテストステロン

(筋肉の成長を早めてRMRを上げる男性ホルモン)

があまり多くないからです。

 

また、トレーニングも毎日何時間も行なう必要はなく、

週に2~3回ほど適度なウェイト・トレーニングをすれば十分です。

 

まずは、8~12回反復できるくらいのウェイトから

スタートしましょう。

 

12回を超えても筋肉が疲れない場合は、

ウェイトが軽すぎるので、少しずつ増やしながら調整します。

 

また、引き締まった筋肉を鍛えるには、

毎回10%ずつウェイトを重くするのが効果的です。

 

ウェイト・トレーニングは有酸素運動と組み合わせることで

RMRを上げるものですから、

有酸素運動に置き換わるものではないことを覚えておきましょう。


有酸素運動は脂肪を燃やし、

ウェイト・トレーニングは筋肉を鍛えてRMRを上げる、

つまりお互いに働きかけているのです。

 

食事とウェイト・トレーニングを上手に取り入れて、

よりスリムで健康な体を手に入れましょう。


2.スクワットは「エクササイズの王様」

 

 

ウェイト・トレーニングのメリットを最大限に得るためには、

扱うウェイトの重さにかかわらず、

テクニックをきちんと理解し、正しく行なうことがなにより大切で、

ここを怠ると、間違った筋肉に働きかけてしまうばかりか、

ケガの原因にもなります。

 

「苦労(痛み)なくして得られるものはない」

という諺がありますが、

実はウェイト・トレーニングは痛みを伴うものではありません。

 

もし痛みがあるとすれば、それはウェイトの重さが合っていないか、テクニックが正しくないかのどちらかでしょう。

 

最も一般的なウェイト・トレーニングの1つが、スクワットです。

 

フリーウェイトでもマシーンでも行なうことができ、

下半身と脚力をつける最適なエクササイズです。

 

スクワットは主に大腿四頭筋(太もも)と殿筋(おしり)に

ターゲットを絞っていますが、適切に行なえば

ハムストリングスやふくらはぎ、腰にも効果があります。

 

このように、1度にたくさんの筋肉に働きかけ、

短い時間で鍛えることができることから「エクササイズの王様」

とも呼ばれます。

 

カナダのトライアスロン選手、Ray Fauteux(レイ・フォトウ)は、エクササイズをする時間が15分しかない場合は、

スクワットをすることをすすめています。

 

3.正しいスクワットのやり方

 

 

正しいスクワットは、膝とおしりで体を曲げ、

上半身を脚の間に下ろしてから再び立ち姿勢に戻ります。

 

足は肩幅に開いてつま先は前に向け、

背筋は伸ばして上半身をできるだけ垂直に保つようにします。

 

まずは数回、ウェイトなしでやってみましょう。

難しく感じるのなら、恐らく正しく行なえています。

 

背筋を伸ばした状態をキープすることが非常に大切で、

これを誤ると腰に負担がかかり、

深刻なケガを引き起こす恐れがあります。

すでに腰を痛めてしまっている人は、ベルトを装着しましょう。

 

足は床にしっかりとつけ、上体から引き上げるのではなく、

踵から力を入れるようにするとバランスが保てます。

 

特に重いウェイトを扱う場合は、スクワットケージを使うか、

スポッター(補助者)をつけましょう。

 

スクワットで最も一般的なのは、

バーベルを頭の後ろに持ってくるバックスクワットですが、

ウェイトを脚の後ろで持つハックスクワット、

頭上で腕を伸ばしバーベルをキープするオーバーヘッドスクワットなど、バリエーションもたくさんあります。

 

他にも、

両腕をクロスさせて鎖骨の前にバーベルを担ぐフロントスクワット、肘を曲げて腕の間でバーベルをキープするザーチャースクワット

など、バーベルを前に持つタイプのスクワットもあります。

スクワットは非常に優れていると同時に、

その本質から非常に厳しいエクササイズでもあります。

 

大ケガを避けるためにも、経験豊富なリフターや

プロのトレーナーに学ぶことをおすすめします。


4.デッドリフトとその注意点

 

 

デッドリフトは、ウェイト・トレーニングの代表的なもので、

競技にも用いられています。

 

テクニックは非常に古典的で、

床にあるバーベルをスクワットのポジションで握り、

膝を超えるポイントまで持ち上げます。

 

文字通り、通常では動かせないほど高重量(デッドウェイト)

のものを挙げるため、方法を誤ると非常に危険です。

 

デッドリフトは、腹筋や広背筋、

僧帽筋(上背とそれを支える箇所)、腰から下の筋肉すべて、

また、腰回り、太もも、ハムストリングス、ふくらはぎ、殿筋

などに働きかけます。

 

正しいデッドリフトを行なうには、

バーをしっかりと握って脚は肩幅に開き、

おしりと床が並行になるように上半身を下げ、

背筋は伸ばして視線を前方に向けます。

 

腹筋を締め、足の筋肉でバーを膝より上げてから、

再びゆっくりと地面に下ろします。

 

腕や背中など、上半身の筋肉で上げようとすると

大ケガにつながりますから注意しましょう。

 

デッドリフトは上半身のエクササイズではないため、

腕や背中でバーを「引っ張る」のではなく、

下半身で「押し上げる」イメージで行なうようにしましょう。

 

 

リフティング中に背筋を曲げてしまうと

椎間板にストレスがかかり、深刻な腰のケガを引き起こします。

 

リフティングベルトを使うと腰回りが安定するので、

腰痛のある人には適していますが、プロのなかには、

腰回りが強化できないという理由で避ける人もいます。

 

デッドリフトにはいくつかバリエーションがあり、

例えばルーマニアン・デッドリフトは

バーベルを床に戻さずに持ったままの状態で行なうもので、

太ももやハムストリングスが非常に強化されます。

 

デッドリフトの世界記録は、

イギリスのAndrew Bolton(アンドリュー・ボルトン)の

455 kgで、彼は1,000 ポンド(453.6 kg)を挙げた

最初の選手として記録されています。

-第4章-

ウェイト・トレーニングと健康

 

 

1.短時間で結果が出るウェイト・トレーニング

 

 

ウェイト・トレーニングは、健康全般を改善することができる、

最も効果的なエクササイズと言えるでしょう。

 

ウェイト・トレーニングをすると新陳代謝が上がり、

あらゆるスポーツのパフォーマンスが向上するだけでなく、

自信もつきます。

 

心臓機能だけでなく骨も強化されるので、

骨粗鬆症などの症状を遅らせたり防いだりすることができます。

 

背の高さや体のサイズに関係なく、

誰でもウェイト・トレーニングをすることで、

大きなメリットを得ることが可能です。

 

新陳代謝は加齢と共に下がり、筋肉や骨密度も失われていきますが、

それが肥満などライフスタイルの悪循環に陥る原因でもあります。

 

ウェイト・トレーニングは

加齢のプロセスを逆行させられるわけでは決してありませんが、

少なくともこうした悪循環を打ち破って

健康をキープすることができます。

 

フィットネス界の先駆者、

米国のJack La Lanne(ジャック・ラ・レーン)は、

90歳を過ぎた今でも、強い肉体を保持しています。

エクササイズをするなかで、その最大の難点となるのが、

やる気の継続でしょう。

 

ウェイト・トレーニングは、比較的短時間で結果が表れるため、

他のエクササイズに比べると、挫折しにくいと言われています。

 

ほんの数週間続けるだけで、スタミナは20~40%もアップし、買い物でのスーパーの袋や子供の抱っこが、断然軽く感じられます。

 

足は速くなり、ボールは遠くに飛ぶようになります。

また、筋肉と骨が鍛えられることで、

スポーツに関連したケガも防ぐことができます。

 

そしてもちろん、ルックスも大いに改善します。

 

体形やルックスを変える目的でスタートする人も、

健康に関連したそれ以上のメリットを得られるのです。

 

有酸素運動の方が心臓血管を強化できると言う人もいますが、

リフティング中でも心拍数が上がることが、

研究により明らかになっています。

 

現在では、有酸素運動とウェイト・トレーニングを組み合わせた

エクササイズを週に数回取り組むことがすすめられています。


2.ウェイト・トレーニングとボディマス指数

 

 

肥満かどうかを医学的に決定する1つの指針として、

ボディマス指数(BMI)と呼ばれるものがあります。

 

BMIは、体重と身長の割合に基づいて

体脂肪を大まかに測定するもので、

体重(kg)を身長(m)の2乗で割った数値になります。

 

BMI=体重(kg)÷〈身長(m)×身長(m)〉

 

実際に、次の表と比較してみましょう。

 

17.6以下

やせすぎ

19.8以下

やせぎみ

22

理想体重

24.2以上

過体重

26.4以上

肥満

 

 

プロのボディビルダーたちは、その体を披露するために、

引き締まった筋肉を増やして体脂肪をできるだけ少なくする目的で、食事とトレーニングメニューを厳格にプログラムしています。

 

よって、彼らの場合は上記の表に該当しませんが、

通常の生活をしている私たちにとって、

BMI値を下げて体を引き締めるベストな方法は、

なんと言ってもウェイト・トレーニングが1番です。

 

引き締まった筋肉が増えて代謝が上がってくれば、

ヨーヨーダイエットなど、

ダイエットの問題の多くを解消することができます。

 

特に、団塊世代に当たる年齢の人たちは、

なにもしないとBMI値は徐々に上がってしまいます。

 

ぜひ、ウェイト・トレーニングをスタートしましょう。


3.食事と休息の重要性

 

 

体重をコントロールするためには、

ウェイト・トレーニングに有酸素運動を組み合わせ、

もちろん健康的な食事を心がけることも忘れてはなりません。

 

食事は繊維質の多いもの、低脂肪のもの、全粒粉の穀物、

そして多めの水分を摂りましょう。


この組み合わせをきちんと守れば、BMI値は下がり、

体が引き締まります。

 

トレーニングは、有酸素運動でウォーミング・アップをしてから

ウェイト・トレーニングを行なうと体温が十分に上がり、

酸素を肺に取り入れやすくなります。

 

もう1つ心がけたいのが、トレーニングをしすぎないことです。

 

あらゆる筋肉は、連結して作用することを覚えておきましょう。

例えば、胸と肩を動かす際には三頭筋も働きますから、

三頭筋を鍛えた後で、さらに胸や肩を使うエクササイズを行なうと、三頭筋を酷使しすぎることになります。

 

全身の筋肉をバランス良く鍛えるには、例えば、

 

月曜日:胸、三頭筋

火曜日:休み

水曜日:背中、二頭筋

木曜日:休み

金曜日:足、肩

土・日:休み

 

といった具合に、休息を取り入れながら行なうと良いでしょう。

-第5章-

ウェイト・トレーニングと

筋力トレーニング

 

 

1.特定の筋肉に焦点を絞れるのが強み

 

 

ウェイト・トレーニングと筋力トレーニングが同じもの

のように扱われているのを良く目にしますが、厳密には違います。

 

ウェイト・トレーニングは筋力トレーニングのなかの1つで、

筋肉を鍛えることが目的です。

 

筋肉は、ある力に反して働かせることで大きくなりますが、

ウェイト・トレーニングの場合はその対象が

ウェイト(重力)になります。

 

筋力トレーニングには他にも種類があり、

例えばチューブなどを用いるレジスタンストレーニングや、

筋の長さを変えないで(止まったまま)鍛える

アイソメトリックトレーニングなどがあります。

 

しかし、筋肉を鍛えるためにベストなのは

ウェイト・トレーニングだと専門家も認めています。

 

ウェイト・トレーニングは、筋肉を構築する以外にも、

骨や靱帯が強くなるなど、

さまざまな健康へのメリットがあります。

 

 

最大限の効果を得るためには、

漸増抵抗のコンセプトに沿ってトレーニングをすることが大切で、ウェイトを徐々に増やすか、

反復回数を増やしていくと良いでしょう。

 

ウェイト・トレーニングが優れているのは、

特定の筋肉に焦点を絞ったトレーニングができる点で、

例えばサッカー選手が脚力を強化したい場合は

レッグリフティングを行なうなど、

ニーズに合わせて内容をカスタマイズできます。

 

ウェイト・トレーニングとボディ・ビルディングは、

同じものではありません。

 

元映画俳優で米国・カリフォルニア州知事の

Arnold Schwarzenegger(アーノルド・シュワルツェネッガー)

が出演して人気が出た映画「鋼鉄の男」の中では、ボディビルにもウェイト・トレーニングと同様のテクニックが用いられていますが、この2つは異なる目的を持ったスポーツです。

 

ボディビルダーは自分の体を披露するためにトレーニングしており、その目標は筋肉を最大に、体脂肪を最小にすることです。

 

競技に出るボディビルダーの体脂肪率は

2~4%にキープされています。

 

一方、ウェイトリフターが第1に考えるのは

スタミナを増強することであり、

そこに体脂肪率を標準以下に落とすことは含まれていません。

2.年齢に関係なく取り組め、ストレス解消効果も高い

 

 

ウェイト・トレーニングは年齢にかかわらず、

誰でも取り組むことができ、健康全般を改善することができます。

 

子供や年配の人は、ウェイト・トレーニングをすべきでない

と考えられていた時期もありました。

子供は成長期の骨にダメージを与える、

年配の人には負担が大きすぎるという理由です。

 

しかし現在では、

どちらの考えも正しくないことが明らかになっています。

適切に行なえば、子供の骨の成長にダメージを与えることもなく、年配の人は、加齢とともに損なわれる骨の強化にもつながる

ことが分かっています。

 

また、ウェイト・トレーニングは、天然の抗うつ剤でもあるのです。

 

トレーニングによって、

ドーパミンやセロトニンなどのエンドルフィンのレベルが上がり、それがストレスや不安の緩和につながるからです。

 

基本的なテクニックは、アイソトニックエクササイズと呼ばれ、

筋肉を使う対象として、

一般的にバーベルやダンベル、マシーンが用いられます。

 

また、レッグリフトのような特定の筋肉に働きかける単独運動と、インクラインド・レッグプレスのように、

複数の筋肉に働きかける複合運動の2種類があります。

 

 

あるスポーツのパフォーマンスを向上させたいなど、

特定の箇所を鍛えたい場合は単独運動が、

毎日の生活全般を改善したい場合は複合運動が役立ちます。

3.安静時代謝や安静時血圧を下げる

 

一般に、心臓を健康にして卒中や発作のリスクを減らすには、

有酸素運動が最適だと言われています。

 

無酸素運動と考えられていたウェイト・トレーニングは、これまで心臓の健康にあまり適しているとはみられていませんでしたが、

最近の研究では、特に有酸素運動と併せて行なうと、

大きなメリットにつながることが分かりました。

 

心臓専門医たちも、これまでは患者がウェイト・トレーニングを

するのをすすめていませんでしたが、

米国心臓協会によって、ウェイト・トレーニングが

安静時代謝や安静時血圧を下げる働きがあることが明らかになり、考え方が徐々に変わってきています。

 

体のなかで最も大切な筋肉とされる心臓筋肉を鍛えれば、

健康な人はもちろん、心臓病の患者も

発作や、さらなる症状を抑えることができます。

 

心臓が弱いと、階段の上り下りや、少しのウォーキングでも

大きな負担になりますが、筋肉を鍛えることによって、

楽にこなせるようになり、心臓への負担が軽減されていくのです。

 

ウェイト・トレーニングによって、心室の壁が厚くなり、

結果として、心臓がより効率的に血液を体内に循環させ、

発作の要因の1つである安静時血圧が下がることが分かりました。

 

もちろん、ウェイト・トレーニングのメリットは、

心臓を健康にすることだけではありません。

 

心臓にトラブルを抱える人の多くは、肥満や糖尿病も患っています。

 

ウェイト・トレーニングで新陳代謝が上がり、

カロリーをより効率的に消費させられることで、

減量がしやすくなります。

 

ウェイト・トレーニングのような微小な無酸素運動では、

自転車やジョギングのような有酸素運動に比べると、

カロリーを消費しません。

 

15分のウェイト・トレーニングよりも、

15分のエアロバイクのほうが最初はカロリーを燃やします。

 

しかし、運動後でも、ウェイト・トレーニングの方は、

最大2時間もカロリーを消費し続けることが分かりました。

 

現在、米国心臓病協会は、週6日、30分の有酸素運動に加えて、最低でも週3日、15分のウェイト・トレーニングを行なうこと

をすすめています。


4.正しいトレーニングで関節全般の健康が改善

 

 

団塊世代の年齢の人たちに多い問題は、関節炎などの関節痛です。

そうした中、膝や腰など負荷がかかる箇所の関節手術が、

現在ではますます一般的になってきています。

 

しかし、ウェイト・トレーニングと

グルコサミンのようなサプリメントを取り入れることで、

こうした手術は避けることが可能です。

 

まずは、ウェイト・トレーニングが関節痛を引き起こすという、

誤った常識を打ち砕かなければなりません。

 

トレーニングをすると、膝や肩、肘を痛めるというのは

全くの嘘であり、もし痛みが発生するのだとしたら、

それはウォーミングアップをしていない、テクニックが正しくない、ウェイトが重すぎる、十分な休息時間を設けていない、

などの間違ったトレーニングをしているためです。

 

正しくウェイト・トレーニングを行なえば、実際は、

関節全般の健康が改善され、痛みを減らすことができます。

 

米国の専門誌によると膝の関節炎を患う患者2つのグループに対して行なった研究結果が発表されています。

 

1つのグループは関節可動域訓練を、

もう1つのグループは大腿四頭筋やその他、足の筋肉を強化する

ウェイト・トレーニングを行なったところ、

後者の全員の痛みが軽減し、

さらに重要なことに、症状の進行を遅らせていることが、

X線検査によって明らかになりました。

関節部分を定期的に運動させることによって、

関節に潤滑剤の成分が補給され、軟骨を造る助けとなりますが、

ウェイト・トレーニングは、さらに関節周りの筋肉を鍛え、

サポート力を強くします。

 

痛みが減って活動的になれば、ますます体が動くので、

さらに関節は健康になっていきます。

 

ウェイト・トレーニングが

筋肉構築や健康アップにつながるメリットについては、

すでにお話ししたとおりです。

 

整形外科の専門家たちは、

ウェイト・トレーニングが関節痛を減少させ、

減量を促して腰や膝への負担をさらに和らげる、

確かな方法であると認めています。

 

スクワットやレッグエクステンションのような

一般的なウェイト・トレーニングは、

腰や膝の関節痛を減少させるのに最適です。

 

まだ、ウェイト・トレーニングを行なっていない人、

膝や腰に痛みがある人は、今こそスタートする時です。

 

多くのアメリカ人が、ウェイト・トレーニングをすることで、

関節痛用の薬が必要なくなったと言います。

 

痛みをなくし、

さらにトレーニングによるその他のメリットが実感できれば、

健康な生活への軌道に乗ることができるでしょう。


5.腰のケガの予防法

 

 

ウェイト・トレーニングは、体を鍛える素晴らしい手段ですが、

他の運動と同様、ある程度のリスクが伴います。

 

最も一般的なのは、腰の負傷です。

しかし、そのほとんどはテクニックが正しくないか、

実践する上での単純ミスが原因です。

 

腰の負傷にも、いくつか種類がありますが、

中でも多いのがリフティングによる疲労骨折で、

多くはスクワットやデッドリフト、ジャークのテクニックが

正しくないために起こります。

 

また、退行性椎間板変性症を患った年配の人や、

かつて腰を痛めたことのある人は、

特にウェイト・トレーニングで腰に影響が出やすくなっています。

 

腰のケガを防ぐためには、次のことを知っておきましょう。

 

・自分が上げられる限界の重さを知り、
それを超えない範囲で行なう。

 

・フリーウェイトよりも、
マシーンを使ったトレーニングの方が扱いやすく安全である。

 

・フリーウェイトを使用する場合は、スポッターを置く。

 

・腰を痛めた人は、さらなるアクシデントを防ぐためにも、
ベルトを使用した方が良い。

(使用すべきかどうかは、
医師やパーソナル・トレーナーと相談しましょう)

・腰のトラブルにつながりやすい、スクワット、デッドリフト、
ジャークなどのエクササイズは、必ず適切な監督の下で行なう。

 

腰のケガの防ぎ方は、以上の通りですが、1度負傷した後で、

ウェイト・トレーニングを再開する場合はどうでしょうか?

 

結論を言えば、可能ですが、

以前と全く同じコンディションに戻すのは難しいでしょう。

 

ただし、きちんとメニューを組み、慎重に取り組めば、

続けていくことはできます。

 

現在のコンディションに沿った内容を、

トレーナーや専門家のアドバイスを得ながら組んでいきましょう。

 

多くのフィットネスのプロたちが言うように、

ケガの後は再開させるための「心と筋肉のリンク」を

回復させることが非常に大切です。

 

スタートは焦らず、時間をかけて取り組んでいきましょう。

-第6章-

子供と女性のウェイト・トレーニング

 

 

1.有益な子供のウェイト・トレーニング

 

 

ひと頃、子供がウェイト・トレーニングをすべきかどうかは

議論の対象となっていました。

 

その焦点となった原因は、子供の成長に欠かせない骨端軟骨板、

いわゆる成長板が、この時期には完全に閉じられていないこと

が挙げられていました。

 

体の成長は、成長板が開いていることで促されることから、

ウェイト・トレーニングをすると隙間が埋まり、

成長に影響が出るという意見があったのです。

 

しかし最近の研究によって、ウェイト・トレーニングを行なっても、成長板には影響しないことが明らかになりました。

 

現在では、パーソナル・トレーナーや医師のほとんどが、

子供のウェイト・トレーニングは有益であると認めています。

 

肥満、特に子供の肥満が、最近では大きな問題となっています。

 

ウェイト・トレーニングで引き締まった筋肉を構築することは、

脂肪を撃退する最も良い方法です。

 

また、ウェイト・トレーニングは、

子供に求められる日課や規律という面にも働きかけるため、

筋肉と同時に、自信を育むこともできます。

早いうちから、自分の体を敬う気持ちを抱けるようになり、

その後、生涯に渡って、

正しい栄養と健康の習慣を守っていけるきっかけにもなります。

 

筆者の経験を言うと、小学校5年生の時、

アマチュアボクシングをしていた祖父のすすめで

ウェイト・トレーニングを始めるようになって以来、

弱虫とからかわれたり、給食代を盗まれたりといった、

いじめを受けることがなくなりました。

 

最近、米国小児科学会から

筋力トレーニングとウェイト・トレーニングのための

ガイドラインが発行され、そこではウェイト・トレーニングは

若者に害があるものではないこと、

体力と筋力アップに大きく貢献することが、

ケガのリスク以上に重要視されています。

 

また、思春期前の子供は、成長板の負傷を避けるために

限界までウェイトを挙げてはいけないこと、

不自由なく12~15回繰り返せるくらいのウェイトを使って

トレーニングすることが、アドバイスされています。

 

パワーリフターのような、

特別なトレーニングを提案しているのではありません。

 

ある研究では、8歳の子供が適度なウェイトを使って、

週に100分のトレーニングを行なうことで、

体力を劇的にアップさせられることが明らかになっています。

 

また、8~12歳をモニターした研究では、

食習慣が改善したという報告もあります。

研究対象となった親たちも、

子供たちの態度に、目に見える改善があると口を揃えています。


2.女性は骨粗鬆症の改善にも役立つ

 


長い間、ウェイト・トレーニングは男性だけ、

しかも完璧なスーパーマンのような体になりたい、

男性だけのものだと信じられていました。

 

ここ数十年の間に、ウェイト・トレーニングは、

ビーチで体を披露する以上にメリットがあることが

徐々に認められてはいますが、それでもやはり、

男性色の濃い部分は変わりありません。

 

女性たちにも、ウェイト・トレーニングをすると、

筋肉ムキムキの男性のようになってしまうだろうという懸念を

抱いている人が多いようです。

 

実際に現在、筋肉ムキムキの女性のボディビルダーも存在します。

もちろん、そうした彼女たちは、男性のような体を獲得するために、非常にハードなトレーニングをしています。

 

しかし、そうした女性を除けば、もともと女性には

筋肉を素早く大きくするホルモン、テストステロンが

男性に比べて少ないのです。

 

つまり、女性がウェイト・トレーニングで得られるのは

「減量」と「見た目の若さ」というメリットばかりですから、

ボディビルダーを目指す女性の体形になるようなことを

心配することはありません。

 

引き締まった筋肉は、カロリーを多く燃やしますし、

非常にセクシーです。

 

フィットネスを志す女性たちは、

有酸素運動だけに限定して、トレーニングすることはないのです。

もう1つ、生物学的な面を言えば、

私たちは加齢とともに筋肉量が失われ、

ルックスや感じ方までもが歳を取っていきます。

 

女性の多くは、男性よりも骨密度を失いやすいという事実から、

カルシウムのサプリメントを摂取していますが、

ウェイト・トレーニングを行なえば、筋肉だけでなく骨も強化され、骨粗鬆症の改善にも役立つのです。

 

体形をキープするには、

肩と背中の筋肉を鍛えればウェストが細く見え、

大殿筋も鍛えられるので、お尻も引き締まります。

 

スタイルを良くするには、

ウェイト・トレーニングがなによりの方法なのです。

 

かと言って、ここで有酸素運動を止めてはなりません。

 

理想的なのは、有酸素運動に、

ウェイト・トレーニングを組み込んだメニューです。

 

24~34歳の女性に行なった、

米国・ジョンズ・ホプキンス大学での最近の研究では、

ウェイト・トレーニングをした女性は、

それと同じ時間、有酸素運動をした女性に比べて、

最大2時間も長くカロリーを消費し続けることが分かっています。

-第7章-

体を大きくするということ

 

 

1. 「食事」「トレーニング」「休養」の3つが原則

 

 

ウェイト・トレーニングや筋肉の構築について考える時、私たちは、「大きくすること」と「引き締めること」の両方が頭にあります。

 

特に女性に多いのが、体を鍛えて筋肉を引き締めたいけれど、

体を大きくはしたくないという方です。

 

さらに、ボディ・ビルディングは体を引き締めて絞るもの、

ウェイト・トレーニングは筋肉を蓄えて体を大きくするもの

だと考えられています。

 

雑誌などでも、そのような表現をしているものがあるようですが、実際には、ボディ・ビルディングもウェイト・トレーニングも、

どちらの表現も当てはまります。

 

つまり、どちらも筋肉を引き締め、

どちらも筋肉を大きくするものです。

 

引き締めると言うと、割れた腹筋や盛り上がった胸筋など、

ボディ・ビルディング的なものを連想しがちですが、

ボディビルダーたちは、魅せるために体脂肪を落とし、

非常に神経を使って、あの体を築き上げているのです。

 

ウェイト・トレーニングで筋肉を「大きく」したい場合、

最も安全で効果的な方法は、非常にシンプルです。

 

個人の目標と体のタイプに合わせて、

そのプログラム内容は多岐に渡りますが、

つまりは正しく食べ、適切にトレーニングし、

筋肉が再生できるようしっかりと休養を取れば、

筋肉は自然と大きくなってくれます。

 

まずは、二頭筋、四頭筋、腹筋など、鍛えたい箇所の

現在のサイズをメジャーで測定し、全身の写真も撮りましょう。

 

そして、今お話しした「食事」「トレーニング」「休養」

の3つの原則を念頭に置き、現実的な目標に沿って、

プログラムをこなしていきます。

 

トレーニングでは、

毎週500g程度、ウェイトを増やしていくと良いでしょう。

 

筋肉を毎日酷使しすぎないこと、十分休ませることが大切です。

 

スタート当初は、翌日か、その次の日くらいには、

筋肉痛を感じるでしょうが、

これが治まってからトレーニングを再開することで、

筋肉組織が修復され、さらに大きく成長してくれます。

 

また、筋肉を大きく成長させるためには、

タンパク質40%、炭水化物40%、脂肪20%の

バランスの取れた食事が理想的とされています。

 

炭水化物は糖質を避け、

複合炭水化物や全粒粉のものを選びましょう。

 

脂肪は硬化油やトランス脂肪の摂取は控え、

ナッツに含まれるような良質な脂肪を選びます。



2.「引き締める」の本当の意味は、体脂肪率を減らすこと

 

 

「引き締まった筋肉」という表現は、

皮肉にもウェイト・トレーニングやフィットネス界で、

最も誤解を招いているようです。

 

事実、フィットネス関連の雑誌などでも、

誤用されているのを見かけることがあります。

 

多くの人は、筋肉を「大きくする」のと

反対の意味で使っているようですが、それは正しくありません。

 

ボディビルダーたちは、究極の目標として「引き締めて」いますが、それは努力して取り組んだ結果なのです。

 

重いウェイトを扱うウェイト・トレーニングは、

体を「大きく」するとか、自分は「大きく」なりたくないから

ウェイトは挙げないと言うのをよく耳にします。

 

特に女性は、筋肉を「引き締めたい」から

自分はウェイト・トレーニングをしないと考えます。

 

しかし、「引き締める」の本当の意味は、

ウェイトの重さ云々ではなく、体脂肪率を減らすことであり、

筋肉は「引き締め」られるものではありません。

 

ボディビルダーたちの体が締まっているのは、

体脂肪を2~4%に抑えているためで、

これはどんな特殊なウェイト・トレーニングよりも、

食事内容に秘密があるのです。

 

 

ウェイト・トレーニングを行なえば、

ある程度の脂肪を燃やすことはできますが、

より「引き締まった」体を求めるのであれば、

自転車やジョギング、水泳などの有酸素運動で脂肪を燃焼させ、

体脂肪を抑えるための食事を心がけることが大切です。


3.肉体の改善は遺伝子とは関係ない

 

 

人間の行動や能力について考える時、議論の対象になるのは、

それが、もともと備わっているものなのか、

環境や教育で育まれるものなのか、という点です。

 

力の強さや頭の賢さなどは、遺伝的なものでしょうか?

それとも、育った環境によるものでしょうか?

あるいは、その両方でしょうか?

 

これは、ウェイト・トレーニングやボディビルについても、

論外ではありません。

 

誰でも、ウェイト・トレーニングで筋肉を鍛え、

脂肪を落とすことが可能です。

 

したがって、上記の質問が、

「ウェイト・トレーニングで体を強く、大きくできるかどうか」

を焦点にしているのであれば、答えはノーでしょう。

 

肉体の改善は、遺伝子の傾向に関係なく、行なえるからです。

 

しかし、もともと備わっている体の大きさや強さは、

ある程度は遺伝によって決まります。

 

例えば、双子以外の2人に、

同じスポーツジムで同じトレーニングを同じ期間だけ行なわせれば、2人とも体は鍛えられるでしょうが、その速度は異なるでしょう。

 

ウェイト・トレーニングをしている、していないにかかわらず、

たくさん食べても太らない人もいれば、

「食べ物を見るだけで脂肪がつく」と言う人もいて、

これは主に遺伝によるものです。

 

中胚葉型として知られるタイプは、生まれつき新陳代謝が高く、

このタイプの人は脂肪を簡単に燃やし、

すぐに筋肉をつけることができます。

 

いわゆる、「ナチュラルボディビルダー」と呼ばれる人たちです。

 

もし、体力をつけて健康を改善したいという目的で、

ウェイト・トレーニングをスタートするのであれば、

その性別や年齢に関係なく筋肉を鍛えることで、

生活全般にメリットをもたらすことができます。

 

つまり、この場合、遺伝子構造は、たいした問題にはなりません。

一方、もし、プロのボディビルダーやウェイトリフターを

目指すのであれば、遺伝のことも多少考える必要が出てきます。

 

例えば、身長160㎝に満たない人は、

優れたバスケットボール選手にはなれても、

ロサンゼルス・レイカーズのセンターのポジションは務まりません。

 

同じように、プロのボディビルダーの世界でも、

体が大きくて背の高い人が断然に有利です。

 

プロのボディビルダーに望ましいとされる2~3%の体脂肪率は、前述した中胚葉型のタイプであれば、難なくクリアできるでしょう。

 

結論を言うと、自分の遺伝子構造のことはあまり深く考えず、

毎日、一生懸命トレーニングすることが大切ではないでしょうか。

 

週に少なくとも3~4日はトレーニングをし、

正しい食事と十分な休養を心がけましょう。

 

1~2年もすれば、体や気分が見違えるように改善し、

すてきなジーンズ姿を披露できるはずです。

 

これは、遺伝子には全く関係のないことなのです。

-第8章-

競技としてのウェイト・トレーニング

 

 

1.ウェイト・リフティングは最も歴史ある競技

 

 

ウェイト・トレーニングは体を鍛える、すばらしい方法です。

ウェイト・トレーニングによって筋肉が構築され、筋肉が増えれば脂肪は燃え、新陳代謝が上がります。

 

しかし、ウェイト・トレーニングは、

単なる趣味や健康目的のものだけではなく、

エキサイティングな競技の1つでもあるのです。

 

事実、ウェイト・リフティングは、

最も歴史ある競技とも言えるでしょう。

強さを競うと言えば、行なわれていたのは、

基本的にウェイト・リフティングでした。

 

古代社会の多くは、

最も大きい、あるいは最も重い岩石を持ち上げられた人が、

部族やグループのリーダーとして選ばれました。

 

今日、私たちが知る競技のウェイト・リフティングは、

ギリシャで行なわれた最初のオリンピック大会が起源となっており、内容は19世紀の競技「ストロングマン」が基になっています。

 

創始者、米国の

George Baker Windship(ジョージ・ベイカー・ウィンドシップ)が、1865年に現在のバーベルとプレートとして知られるもの

を発明し、その特許を取りました。

現在、行なわれているウェイト・リフティングには、

断片的な歴史があります。

 

初めて開催された1896年には、ウェイト・リフティングは

ダンベルリフト(片手)とバーベルリフト(両手)で行なわれ、

その後1900年に1度プログラムから外されてしまいます。

 

1904年に復活しますが、翌年から1920年までは再び姿を消し、1920年のオリンピックで、ようやくさまざまな重量階級が設けられ、3つのリフティングの総合スコアに基づいてメダルが授与される、現在と似たスタイルが確立されました。

 

1928年には、ジャーク、スナッチ、プレスが一般的となりましたが、1976年にはプレスが排除されます。

 

1905年には、オリンピックを含む、

世界中のウェイト・リフティング競技を認可する

国際ウェイト・リフティング連盟(IWF)が設けられました。

 

現在、IWFの加盟国は150以上に上ります。

 

IWFが認定した競技以外にも、

アマチュアやプロの競技はたくさんあります。

 

古代の頃と同じように、私たちは究極の限界に挑戦して、

そのパワーと忍耐力を競い合う様子を見るのが、

本質的に好きなのでしょう。


2.クロストレーニングとしての効果

 

 

ウェイト・トレーニングは、

あらゆるスポーツのパフォーマンスも改善することができます。

 

ウェイト・トレーニングによって

健康全般が改善できることは、すでにお話しした通りですが、

特定の筋肉に焦点を当てられるというその本質から、

どんなスポーツでも試合に向け目的の箇所を鍛えることが可能です。

 

プロのアスリートのほとんどは、トレーニングの一部として

ウェイト・トレーニングを組み入れています。

 

例えば、野球選手の場合は、ウェイト・トレーニングによって、

上半身を強化することができます。

 

トライアスロンの選手であれば、

スクワットとデッドリフトをすることで、

下半身と脚力を強化でき、もちろんスタミナも改善します。

 

陸上競技の選手たちは、ウェイト・トレーニングによって、

無駄のない筋肉を作り、体脂肪率を下げるのを促進できます。

 

冬のスポーツも例外ではなく、スピードスケーターやスキーヤーも、レッグリフトやレッグプレスでメリットを得ることができます。

 

もちろん、フットボールの選手もレスラーも、

ウェイト・トレーニングによってスキルアップが図れるでしょう。

 

このように、専門とする競技のパフォーマンス向上を目的として

専門以外の方法で行なうトレーニングを、

クロストレーニングと言いますが、これは何もプロに限らず、

いかなるレベルのスポーツに対しても適用できます。

 

多様性は人生のスパイスとも言われますが、

これはトレーニングにも言えることです。

 

最も効果を出すために、セッションの前には、

15~20分の有酸素運動をすることがすすめられます。

 

リフティングを終えた後に感じるナチュラルハイ

(エンドルフィンの働きによって起こります)は最高ですが、

正直に言うと、同じ動きを何度も繰り返す

ウェイト・トレーニングは、少し退屈でもあります。

 

クロストレーニングのように、

様々な種類のトレーニングと休息を織り交ぜたスタイルにすれば、退屈することもなくなるでしょう。

 

クロストレーニングを現在のトレーニングに加える際には、

医師やパーソナル・トレーナーに相談することをおすすめします。

-第9章-

医学的な見地からの

ウェイト・トレーニング

 

 

1.理学療法としても認められている

 

 

ウェイト・トレーニングが最初に導入されたのは、

どこであるか知っていますか?

 

スポーツジムではなく、なんと理学療法の部屋だったのです。

 

ウェイト・トレーニングは、ケガからの回復や

関節炎の影響を遅らせるための、理学療法の一部でもあるのです。

 

実際、目隠しした状態で、

スポーツジムや整形外科内の理学療法の部屋を歩かされても、

区別するのが難しいほど、似た構造をしています。

 

関節炎で膝や腰を痛めている人は、ウェイト・トレーニングは

悪化させてしまうもので、避けるべきものと考えがちですが、

それは正しくありません。

 

ウェイト・トレーニングは、理学療法として認められており、

関節炎の患者にもメリットがあることが、

医学雑誌などでも証明されています。

 

慢性的に腰や膝の痛みがある人も、

こうした理学療法を取り入れることで、

人工関節にする手術の必要性をなくすことができます。

ウェイト・トレーニングは他の筋力トレーニングと同様に、

漸増抵抗運動です。

 

この方法を用いて筋肉を強化し、

日常生活でも支障のない体を作っていくことが理学療法の目的です。

 

米国国立医学図書館と米国保健省による最近の調査によると、

漸増抵抗運動を続けることで、治療中の関節や筋肉の状態に

大きな改善が見られ、そのメリットは

患者の日常生活にも及んでいることが分かりました。

 

しかし、理学療法で得られたメリットも、治療が終わった後では、なくなってしまったという研究結果も出ています。

 

つまり、理学療法を受けて回復した人は、

その後も漸増抵抗運動を生活に取り入れていくことが、

すすめられるべきなのです。

 

ウェイト・トレーニングを続けることで、

ライフスタイル全般が改善し、

ケガや痛みを繰り返すこともなくなるでしょう。


2.厳しい運動で快楽を集め、ストレスに打ち勝つ

 

 

私たちは皆、日々、ストレスに対処しています。

 

このストレスに打ち勝つためのベストな方法の1つは、

脳内のエンドルフィン値を上げること、

つまり「厳しい運動によって快楽を集める」ことであると、

メンタルヘルスや他の医療従事者たちの多くが認めています。

 

いわゆる「ナチュラルハイ」の状態を作り出すことですが、

これにはウェイト・トレーニング以外に、より良い方法はない

と私は考えています。

 

ウェイト・トレーニングがストレスを減少させるメカニズムは、

厳しいトレーニングが神経伝達物質として知られるドーパミンや

セロトニンの分泌を促し、

これらが抗うつ剤の役割を果たすという考え方です。

 

事実、抗うつ剤の薬物療法のほとんどは、

この物質のレベルを上げる目的でなされます。

 

ウェイト・トレーニングをすれば副作用もなく、

肉体および精神の双方にメリットがあります。

 

より健康な体や活力は、自己イメージを改善し、自信が生まれ、

それがストレスや不安な気持ちを軽減してくれるのです。

 

体を鍛えるためにウェイト・トレーニングをスタートしたら、

ライフスタイルやその他のさまざまな面も改善できたという人は、たくさんいます。

 

さらに、ウェイト・トレーニングは他のトレーニングに比べて、

すぐに結果が目に見えるのも優れた点です。

わずか数週間のトレーニングで、スタミナに劇的な改善が見られ、鏡に映った姿が変わっていく様子が実感できます。

 

このことが自信につながり、

ライフスタイル全般をポジティブに変えていける動力となるのです。

 

一瞬にして、人生をバラ色にできる魔法のランプとは言えませんが、ウェイト・トレーニングを定期的に行なうことで、

健康や自己イメージを改善できれば、

プライベートの充実につながることは、間違いありません。

 

ウェイト・トレーニングで失うものは、

贅肉以外にはないと言っても過言ではないでしょう。

 

また、ウェイト・トレーニングは、本来が社会的な活動であり、

スポッターなどさまざまな人のサポートが必要です。

 

スポーツジムでトレーニングをすれば、

たくさんの人と知り合いになるきっかけにもなります。


3.10代の子供は自分の体に敬意を持つようになる

 

 

あなたが親の立場で、「困ったティーンエイジャー」がいる場合、子供のためになにができるか、途方に暮れているかもしれません。

 

子供の態度を研究する専門家の多くは、

特に注意欠陥や無視障害など行動上の問題がある10代の子供には、定期的にエクササイズをさせることで、驚くべき効果があることを認めています。

 

ウェイト・トレーニングは、

中でもパーフェクトなトレーニングと言えるでしょう。

まず、彼らの注意の焦点を合わせることができ、目標を設定して、それを達成できることを教えられます。

 

ウェイト・トレーニングに集中することは、

ストレスや、その他の攻撃的な感情のはけ口となります。

スポーツジムで行なえば、

他人と協力しながら、トレーニングを学べます。

 

筋肉の構築は自信を構築することでもあり、

これこそが、トラブルを抱えている彼らに欠けているものであると、専門家は指摘します。

 

ウェイト・トレーニングを始めることで、

その他の運動にも興味を持つようになるようです。

 

米国・ニュージャージー州サミットに住むある少女は、

14歳からリフティングを始めましたが、

18歳になった現在になっても、

「ありえないほど変わった」体形をキープしています。

リフティングによって自信がつき、

ジャズダンスにも取り組むようになりました。

10代の女の子が、ウェイト・トレーニングをすると、

体形をキープできる以外に情緒も安定するので、

おかしなダイエットや摂食障害に陥るのを避けることができます。

 

また専門家は、

ウェイト・トレーニングのような規律あるスポーツをすることで、体を健康に保つだけでなく、ドラッグや

アルコールの乱用を避けることにもつながると指摘します。

 

パーソナル・トレーナーと取り組みながら、

自分の体に敬意を持つように教えられると、

せっかく鍛えた体を乱用するような行動には走りません。

 

かつて、早く結果を出したくて、

筋肉増強剤に手を出したという問題が起きたこともありますが、

こうした事態を避けるためにも、

責任ある公認されたパーソナル・トレーナーと組んで、

トレーニングをすることが大切です。

 

現在では、10代でも糖尿病の発症率が高くなっていると

言われていますが、カリフォルニア大学が行なった研究では、

糖尿病のリスクがあるティーンエイジャーの子が、

ウェイト・トレーニングを行なった結果、

リスクをかなり軽減することができたという報告があります。

 

特にこの年代では、

インスリン耐性は糖尿病の前兆とも言われていますが、16週間、週に2回のウェイト・トレーニングを行なった男の子の場合では、インスリン耐性が抜本的に改善されたという報告もあります。

 

そして、もちろん、彼は無駄のない筋肉をつけたことで、

体脂肪率も大幅に減少させることにも成功しました。

-第10章-

フリーウェイトを使ったトレーニング

 

 

1.筋肉を構築する最もシンプルで経済的な方法

 

 

ウェイト・トレーニングは、

ウェイトの重力に抵抗することで筋肉を増強するもので、この

ウェイトに当たるのがバーベルやダンベルなどのフリーウェイト、あるいはリフティングのマシーンです。

 

フリーウェイトの元となっているのは、

恐らく古代の人が持ち上げた巨大な岩でしょう。

 

事実、原始の部族文化では、最も大きい、

あるいは最も重い岩を持ち上げられた人だけが

「頭(かしら)」のポジションを与えられていました。

 

その後、長い年月の間に、フリーウェイトはより洗練されましたが、それでも、筋肉を構築する最もシンプルで経済的な方法であり、

だからこそベストなのだという主張もあります。

 

マシーンのようなサポートがなく、

リフティングを自分の筋肉の力だけで行なうためです。

 

フリーウェイトは安価な上、どこでも用いることができます。

 

私がレポーターとして、さまざまな場所に滞在した際も、

折りたたみ式で中に水を入れるタイプのダンベルを常に携帯し、

周りにスポーツジムや

トレーニングルームがない時に利用していました。

フリーウェイトがあれば、さまざまな

ウェイト・トレーニングのメニューを行なうことができます。

 

さらにウェイトベンチもあれば、

主要なトレーニングはすべてこなせます。

 

フリーウェイトでは、例えば、上半身のエクササイズには

足と背中の筋肉も安定させるなど、

1つのエクササイズでも全身に働きかけることができます。

 

フリーウェイトを用いる際は、

正しいテクニックで行なうことが、非常に大切になります。

 

1番良いのは、スポーツジムで教えてもらうか、

パーソナル・トレーナーと一緒にトレーニングする方法です。

 

予算が厳しいという人には、

インターネットからダウンロードできるトレーニングマニュアルやサンプル、他にもビデオやDVDなども数多く存在します。

 

いずれの方法を取る場合も、

スタート前には医師に相談することをおすすめします。

 

また、フリーウェイトで鍛える際に覚えておきたいのは、

必ず体の両側を鍛えることです。

 

そして、週に1~2日は、

体を休ませるための休息期間を設けましょう。


2.テクニック不要がマシーンのメリット

 


ウェイト・トレーニングについて最も悩むのが、

フリーウェイトとマシーンのどちらを使う方が良いかという点です。

 

これは良い質問で、いずれにもメリットとデメリットがあります。

 

フリーウェイトのトレーニングこそが本物という人もいるのですが、

特に初心者やケガを負っている人にとっては、

マシーンの方がやりやすいでしょう。

 

フィットネスの専門家の多くは、

両方を組み合わせてトレーニングすることをすすめますが、

もちろん、どちらか片方で行なっても問題ありません。

 

マシーンだけで、ウェイト・トレーニングをするとなると、

大部分はスポーツジムで行なうことになるでしょう。

 

自宅でも使える万能タイプのマシーンもありますが、

それなりの金額と、

フリーウェイトよりは明らかに広いスペースを要します。

 

マシーンの主なメリットは、

テクニックをさほど意識しなくても良いことなので、

特に初心者にはおすすめです。

 

フリーウェイトの場合は、

きちんとした知識とテクニックが必要ですが、マシーンの場合は、初めから正しいフォームで機能するようにデザインされているため、ケガを負うこともほとんどありませんし、

添付された図などのガイドを見れば、ほぼ正しく使えます。

 

 

なんらかの理由があって、

トレーニングが限られているウェイトリフターも、

フリーウェイトではできないことが、

マシーンでなら行なうことができます。

 

また、マシーンの方が使いやすいため、

トレーニング時間を長くすることができます。

 

負荷を変える際も、フリーウェイトのように

バーベルのプレートを入れ替える手間もなく、

クリップをシフトするだけで簡単に行なえます。

 

ケガ、特に腰や肩のケガを負ってリハビリ中の場合は、

マシーンを上手に使うことによって、

以前のリフティングのトレーニングにより早く戻ることができます。

 

また、自宅で1人で取り組みたい人や、

スポッターの目を気にしないで取り組みたい人にも理想的です。

 

マシーンなら、ウェイトを落とす心配やケガの心配をすることなく、最大までウェイトを挙げることができます。

-第11章-

自宅や外出先での

ウェイト・トレーニング

 

 

1.ホームジムでは目標をより明確に

 

 

最近、自宅でトレーニングに励む人の数は、ますます増えています。

 

最も経済的なのは、ダンベルのセットを揃えることですが、

少しスペースと予算に余裕のある人は、マシーンを購入しています。

 

万能タイプのマシーンは、決して安くはありませんが、

その価格は年々下がる傾向にあり、

非常に良いものでも10万円を切っています。

 

また、多くはローンを組むことができるため、

毎月のジムのように支払いをしながら、

自宅で上質のマシーンを使い、トレーニングをすることも可能です。

 

ホームジムのスタイルを選択する際、

まず大切なのが目標を明確にすることです。

 

あなたは、ウェイト・トレーニングに何を期待しますか?

 

筋肉を大きくしたいですか、あるいは全身を引き締めたいですか?

 

体のどこかを負傷していて、

フリーウェイトでのトレーニングは難しいけれども、

できるだけ元のコンディションに近づけたいですか?

どんなマシーンを選ぶかは、

これらの質問に対する答えを考えれば自ずと決まってきます。

 

基本的に、ホームジムは2つのカテゴリーに分けられます。


スポーツジムよりは規模が小さくなりますが、

1つはウェイトを使ったものです。

 

もう1つは、Bowflexのように、ウェイトを使っていないものです。

 

後者は厳密には、「ウェイト・トレーニング」とは言えませんが、ほぼ同様の効果が得られます。

 

また、予算とスペースを考えることも、もちろん大切で、

これによっても揃えられるマシーンは違ってきます。

 

Bowflexは、少ないスペースでもさまざまなトレーニングができ、種類も豊富に揃っています。

 

10万円を切るもので、さほどスペースを要さないものでは、

Body SolidのEXM-1500S Home Gymがおすすめです。

 

主要なトレーニングのすべてを行なうことができ、

ウェイトは160ポンド(72.6kg)、プルダウンバーや

ショートバー、アブクランチストラップも付いています。

 

パワーリフターならば160 ポンド以上必要になるでしょうが、初心者や通常のウェイトリフターには最適なマシーンです。


2.出張や旅行先でもトレーニングは可能

 


トレーニングをしている人の多くが、旅行や出張があると、

この期間のトレーニングはどうしたら良いのか

というジレンマに陥ります。

 

トレーニングの休息期間に合わせて、

出張の日程を組む熱心なウェイトリフターもいるようですが、

全員がそんな贅沢はできませんし、ブレイクが長くなれば、

それだけ取り戻すのが大変になるのは皆さんご存じでしょう。

 

旅行や出張があっても、トレーニングを軌道に乗せ続ける方法は、いくつかあります。

 

私自身、レポーターという仕事上、

家を空けることは、しょっちゅうです。

 

安いホテルチェーンにも、

トレーニングルームを設けているところはたくさんありますが、

ひと口に、「トレーニングルーム」と言っても、

きちんとマシーンやダンベルセットを用意してあるところもあれば、ランニングマシーンとエアロバイクを置いているだけ

というところもあります。

 

出発前には、電話で内容をきちんと確認することをおすすめします。

 

また、多くのスポーツジムでは、

会員にはどこのチェーン施設も利用させてくれます。

 

万が一、何もない場所に行かざるを得なくなっても、

トレーニングができる方法はありますから、落ち着きましょう。

 

 

プランを立てることは非常に大切で、例えば、出発前に

トレーニングを最大まで増やすというのも、1つの方法です。

 

過剰なトレーニングは、通常はおすすめしませんが、

こういった状況では理にかなっています。

負荷を多くかければ、それだけ長い休息時間が必要になるからです。

 

他に、トレーニングルームやスポーツジムと全く縁のない場所で、トレーニングする方法はあるでしょうか?

 

忘れてはなりません。バーベルができるずっと前の時代は、

腕立て伏せで筋肉を鍛えていたのです。

ホテルの部屋にも椅子くらいはあります。

これでディップスをすれば、立派なトレーニングになります。

 

有酸素運動についても、縄跳びを携帯すれば問題ありません。

もちろん、ホテル内ではエレベーターではなく、階段を使います。

 

足をベッドの下に入れて体を引き寄せれば、

ローロウのシミュレートができますし、室内にフックがあれば

(シャワーロッドはいけません)懸垂もできます。

 

長い旅行となれば、荷物も軽くはないでしょう。

その場合には、鞄でアームカールをしましょう。

このように壁やテーブルなど、利用できるものは部屋中にあります。

 

つまり、旅行や出張中にトレーニングを続けるのは、

決して楽ではないでしょうが、実行不可能ではないということです。

 

創造力を最大限に働かせて、手近にあるものを利用し、

卵とベーコンのブッフェの朝食やファーストフードは避けるなど、

食事にも気をつければ、このような状況でも、

きちんと目標に向かって取り組むことは可能です。



3.ビデオはニーズに応じて選ぶ

 

 

特に、フリーウェイトを使ったウェイト・トレーニングでは、

正しい知識とテクニックが求められ、間違った方法で行なえば、

焦点を当てた筋肉に働きかけないばかりか、

深刻なケガを引き起こす恐れもあります。

 

しかし、私たちの全員が、スポーツジムのメンバーになったり、

パーソナル・トレーナーを雇ったりできるわけではないでしょう。

 

そんな時、役に立つのが、

バーベルのセットと上質なインストラクションビデオです。

 

ウェイト・トレーニングのビデオは、

数え切れないくらい存在しますから、まずは明確に目標を立て、

どんなことを達成したいのか、明らかにすることが大切です。

 

ボディビルの競技に出たい、全身を鍛えて健康になりたいなど、

それぞれのニーズに応じたビデオがあります。

 

AmazonやeBayで検索すれば、年配の人向け、女性向け、子供向けなど、たくさんの結果が出てくるでしょう。

 

また、アマチュアの人には特にすすめませんが、

ヌードのウェイト・トレーニングのビデオもあります。

 

おすすめしたいものを、いくつかご紹介しましょう。

 

・Kevin Leverone(ケビン・レブローニ)の

Maryland Muscle Machine Body Building Videoでは、

元ミスター・オリンピアのケビンによる

驚異のテクニックを学ぶことができます。

 

ケビンは非常に重いウェイトを使ってトレーニングすることで

知られていますが、ビデオでは680kgのレッグプレスや片腕で

45kgのダンベルをアームカールするシーンを見ることができます。

 

・  Joyce Vedral(ジョイス・ヴェドラル)の

Complete Weight Training Seriesでは、

女性のフィットネス界のカリスマと称される彼女が、

ウェイトを使って脂肪燃焼とセルライト撃退を目標とした

トレーニングを紹介しています。

 

筋肉を鍛えて脂肪を燃やし、骨密度を改善するという、

女性が直面する問題に沿って作られたビデオです。

 

・  最もおすすめしたいボディビルのビデオの1つが、
Iron Man Magazine社から出ている

Critical Mass Body Building for the Beginner and Intermediateです。

 

ボディビルの世界や体作りの理論、

またステロイドを使わないで筋肉を増強するテクニックなど

が詳しく説明されています。

 

 

テクニックを磨く目的だけでなく、

美しい肉体をたくさん見たい場合には、

ミスター・オリンピアの大会がおすすめです。

 

One Step Closerは、2005年大会の4週間前から取材している

6時間のドキュメンタリーで、現在のミスター・オリンピア、

ジェイ・カトラーのトレーニングやプレジャッジ、

勝利のフィナーレの様子を見ることができます。

 

 

完璧なボディビルダーたちを見て、

「私にはできない」「こんな風になれるはずがない」と感じたなら、

Freak of Training - The Adam Archuleta Storyを見ましょう。

 

アダムは子供の頃やせっぽちでしたが、

NFLでプレーすることを目標に

ウェイト・トレーニングで体を鍛え、

ドラフト1位に指名されるにまでなりました。

4. リーズナブルなバーチャル・トレーナー

 

 

ウェイト・トレーニングを最も安全に行なうには、

正しいテクニックを学ぶことが大切です。

 

基本的なウェイト・トレーニングのエクササイズを

詳しく説明しているものを見つけましょう。

 

ビデオなどは数多く存在しますが、

最も良いのはパーソナル・トレーナーを雇うことです。

 

金銭的に難しい場合は、インターネットの

「バーチャル・トレーナー」を利用する方法もあります。

 

例えば、Online Gym America(www.gymamerica.com)では、

個人の基本情報を入力するだけで、

おすすめのトレーニング法を無料で提供してくれるだけでなく、

料金を払えば専門のソフトウェアを使って

個人に合わせたトレーニングプランを作成してくれます。

 

100以上のトレーニングについて詳しく説明した動画があるので、それに従って正しくトレーニングをすることができます。

 

さらに、目標に応じた食事プランをサポートしてくれる

インターネットの栄養カウンセラーもいます。

 

他には、www.ast-ss.comにサインアップをすると、

筋肉を早く構築するためのサプリメントやトレーニング法、

さらにバイオフィードバックの最新技術を使った、

特殊なトレーニングコースなどを提供してくれます。

 

 

このインターネット講座では、

ウェイト・トレーニングの実態について学べる数週間のコースの後、プロのアスリートやボディビルダーたちが用いている、

筋肉の鍛え方や体脂肪の落とし方について学ぶことができます。

 

初心者でもプロでも、良い結果が期待できます。

 

女性には、www.strongwomen.comのバーチャル・トレーナーが

おすすめで、ここでは個人のニーズや体のタイプに応じた

プログラムを提供しています。

 

公認されたパーソナル・トレーナーであり、

国際的なボディビルダーでもある米国の

Roger Power(ロジャー・パワー)のサイトでは、彼の

ホリスティックでナチュラルなトレーニング法を学ぶことができ、彼自身www.femalemuscle.comのサイバースペースで教えています。

 

なんでもインターネットで済ませることができてしまう時代ですが、なんと、こうして

ウェイト・トレーニングで体を鍛えることもできてしまうのです。

-第12章-

ウェイト・トレーニングのアクセサリー

 

 

1.アクセサリーで手や腕にかかる負荷を緩和

 

 

ウェイト・トレーニングは、体を鍛えるすばらしい方法であり、

1つのスポーツにもなっています。

 

そして、他のスポーツと同じように、

ウェイト・トレーニングにも、たくさんのアクセサリーがあります。

 

ここで言うアクセサリーとは、

ウェイトそのもの以外のアイテムを指します。

 

グローブなど、リフティングをしやすくしてくれるものから、

サプリメントのように体作りをサポートしてくれるものなど、

実にさまざまなものがあります。

 

グローブは、ウェイト・トレーニングに取り組む

すべての人に使ってほしいもので、

装着することで水ぶくれなどの手のダメージを防ぐだけでなく、

グリップが安定するので滑り止めの効果もあります。

 

同様にブーツはバランスと安定感を強化し、

足のケガからも守ってくれます。

 

その他、ベルトやリストストラップ、リフティングフックは

腕を安定させ、手や腕にかかる負荷を緩和してくれるものです。

厳密には、ウェイト・トレーニングでは使用されませんが、

通常のトレーニングで補足的な役割を果たすものもあります。

 

チンアップバーやプルアップバー、プッシュアップバー、

チェストトナー、それからハンドグリップや縄跳びは、

変わらない人気があります。

 

ホームジム用のアイテムとしては、

ダンベルラックやプレートツリーなどがあります。

 

ここでご紹介した、いずれのアクセサリーも、

数多く存在するインターネットのディスカウントサイトから

安く入手することができます。


2.実用性を踏まえてファッションにもこだわろう

 

 

男女を問わず、

ウェイト・トレーニングやボディビルに取り組む人たちは、

割れた腹筋を手に入れようと、一生懸命にトレーニングしています。

 

そして、最大の喜びは、それが競技であろうと、

スポーツジムのなかであろうと、ビーチであろうと、

努力の成果を披露することでしょう。

 

しかし、実際に

オフィスやスーパーのなかを水着姿で歩き回るわけにはいきません。

だからと言って、せっかくのすばらしい肉体を披露するチャンスがないわけでもありません。

 

まずはデザイン性に興味を向ける前に、実用的な側面から、

トレーニング中の衣服について話をしましょう。

 

トレーニングを基本的に自宅で行なう男性なら、年齢に関係なく、ノースリーブのスウェットシャツとズボン姿が一般的でしょうが、スポーツジムではもう少しスタイリッシュな、

例えば背中がY字になったタンクトップなどがおすすめです。

 

女性の場合は、スポーツブラやリストバンド、ジム用のバッグ、

タオルやキーチェーンに至るまで、

おしゃれに磨きをかける範囲はより広がります。

 

ウェアや靴はトレーニング用にデザインされた軽量のものを選ぶと、リフティング中のバランスと安定性が改善できるだけでなく、

併せて行なう有酸素運動も取り組みやすくなり、

もちろん見た目にもスタイリッシュです。

では、もう1つの側面、ルックスの観点からお話ししましょう。

 

クラブウェアとよく言われる、

アクティブで健康的な人に合わせたファッション性の高いものは、スパンデックスなど体に密着する素材で作られています。

 

特にHot Bodz Clothing社では、

ウェイトリフターやボディビルダーの筋肉質な体のライン

に沿ったデザインのものを、数多く提供しています。

 

色やパターンが豊富なフィッティングクラブシャツからデニム、

レザージャケットに至るまで、時間や場面を問わず、

鍛えた体が映えるようにデザインされています。

 

ご覧のように、ウェイト・トレーニングや

ボディ・ビルディングに取り組んでいる人向けの、

ファッションを意識した服はたくさんあります。

-第13章-

ウェイト・トレーニングとサプリメント

 

 

1.サプリメントはあくまでも補助

 

 

ウェイト・トレーニング関連の雑誌を開けば、

必ず目に飛び込んでくるのが、サプリメント関連の広告です。

 

実際、早く筋肉を増強して体重を増やしたい場合に、

こうしたサプリメントは非常に役に立つものではありますが、

すべての誇大広告を信用するべきではありません。

 

また、サプリメントはあくまでも筋肉増強の

補助をするものであって、

適切なトレーニング以外に近道はないことを覚えておきましょう。

 

サプリメントは、一連の筋肉構築のプロセスの最後の部分、

つまり必要な栄養を体に与える部分に当たります。

 

リフティングをしている人の多くは、

メニューに沿ってトレーニングを続けていくことはできても、

筋肉が必要とする正しい食事を常に摂取するのは

簡単ではありません。

 

ここでサプリメントを用いれば、トレーニング後に筋肉が回復し、増強するために必要な栄養素を確実に体に与えることができます。

 

サプリメントは、いくつかのカテゴリーに分けることができますが、何を補うかは個人の目標によって変わってきます。

 

ウェイト・トレーニングをする人が主に利用しているのは、

タンパク質やクレアチンなど筋肉の増強をサポートするもの、

ファットバーナーなど代謝を上げるもの、

グルコサミン、MSMなど関節の健康を回復、促進するものです。

 

タンパク質は筋肉構築に欠かせない成分の1つで、

体内に保管できないために、

常に外部から摂取して満たす必要があります。

 

高タンパク質な食事は同時に脂質も高く、一方で

高炭水化物の食事は、低タンパク質のものが多いという事実から、体脂肪率を減らしたいボディビルダーやウェイトリフターたちは、良質のパウダータイプのタンパク質を補っています。

 

このタイプには、

種類(ホエイプロテインや大豆プロテインなど)や

フレーバーのバラエティが多く、ドリンクとしてだけでなく、

調理にも利用することができます。

 

あなたに最も適したタンパク質のサプリメントについては、

パーソナル・トレーナーや医師などに相談してみましょう。

 

タンパク質は筋肉を構築しますが、それを動かす燃料となるのが、ATP(アデノシン三リン酸)として知られる化学物質です。

 

ウェイトリフターたちに人気がある、もう1つのサプリメントが

クレアチンですが、これは肉や魚に自然に含まれていて、

筋肉に入るとリン酸塩と結合してATPを作成します。

 

ATPが多ければ、

それだけ筋肉は強くなり、疲労に対する抵抗力もつきます。

 

 

最後にお話しするのは、いわゆるステロイドの代わりになる、

サプリメントです。

 

ステロイドの危険性については、すでにご存じでしょうが、

この潜在的な問題を避け、

かつ同様の効果を安全に得られる方法として、

ハーブなどの天然成分を組み合わせて作られたものがあります。

 

これにより、テストステロンの分泌を自然に高め、

筋肉を大きくすることができます。

 

これらの製品は一般に安全ですが、

体内のホルモン活動のレベルを変える可能性があるので、

ティーンエイジャーや女性が使用する場合は十分な注意が必要です。


2.さまざまなメリットがあるホエイタンパク

 

 

タンパク質は、筋肉を増強するための必須栄養素ではありますが、体内に格納することができません。

 

また、筋肉を鍛えれば鍛えるほど、

それだけ多くのタンパク質が使われ、

同時に摂取する必要も出てきます。

 

これを食事だけでまかなうのは、不可能でないにしても、

非常に大変なことです。

 

さらに、高タンパク質の食物は、

同時に脂質も大変高くなっています。

 

よって、ウェイトリフターのほとんどは、

パウダータイプのプロテインシェイクを利用しています。

 

通常、ウェイトリフターが利用するプロテインパウダーの成分は、大豆かホエイ(乳清)です。

 

最近では、大豆が

テストロテンの分泌を抑えることが明らかになったこともあり、

ホエイパウダーの方が好まれています。

 

また、ホエイタンパクは肝機能を改善し、免疫システムを高め、

抗菌、抗ウイルスの働きがあることが明らかになっています。

 

さらに、ホエイは牛乳に由来した成分で、

生物価(体内に吸収された窒素量のうち体内に蓄えられた量の百分比で表したもの)が非常に高いとされています。

 

 

同様に、生物価が高いタンパク質源として、卵が挙げられますが、卵には脂質やコレステロールも含まれています。

 

ホエイにはこうした成分がない上、

ウェイトリフターに欠かせない必須アミノ酸が多く含まれている

ことが分かっています。

 

ホエイパウダーは、さまざまなメーカーが製造しており、

フレーバーのないものや食物やジュースに混ぜられるもの、

シェイクやドリンクにできるフレーバー付きのものなど

バラエティも豊富です。

 

牛乳からできているという理由からか、

フレーバーなしが一般に好まれているようですが、

いずれも個人の好みによります。

 

脂質や乳糖、コレステロールがなく、天然成分で低カロリー、

高品質のものであれば、どのメーカーのものでも理想的です。

-第14章-

パーソナル・トレーナーと取り組む

ウェイト・トレーニング

 

 

1.パーソナル・トレーナーから適切なテクニックを学ぶ

 

 

ウェイト・トレーニングは、特にフリーウェイトを使用する場合は、最初に適切な指導を受けることが大切です。

 

ウェイト・トレーニングで報告されるケガのほとんど、

そして目標達成できない理由のほとんどは、

間違ったテクニックが原因となっています。

 

基本的なエクササイズについては、

ビデオやバーチャル・プログラムから学ぶことができますが、

それでも、やはりパーソナル・トレーナーと取り組むのが

1番と言えるでしょう。

 

プロのパーソナル・トレーナーは、

適切なテクニックを教えてくれるだけでなく、

あなた自身の進歩や変化に応じて、

適宜メニューをカスタマイズしてくれます。

 

また、目標達成のために、

ライフスタイル全般からサポートしてくれます。

 

正しい食事やサプリメント、効果を高めるトレーニングなど、

1から細かく指導してくれるでしょう。

 

では、あなたにぴったりのパーソナル・トレーナーは、

どこで見つければ良いでしょうか?

 

1番良いのは、近所のスポーツジムをあたってみることです。

 

スポーツジムには、スタッフとしてパーソナル・トレーナーを置き、会員になれば、プログラムを組むサポートをしてくれます。

 

トレーナーがいなければ、紹介をしてくれるでしょう。

 

パーソナル・トレーナーは、

JPTA(日本パーソナルトレーナーズ協会)や、

NESTA JAPAN(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会:NESTA の日本協会)など、

信頼できる機関から公認された人を選びましょう。

 

トレーナー歴がどのくらいか、

生徒を何人抱えているかなどの情報も入手し、

フィットネス関連のなんらかの証明があれば、

それも見せてもらいましょう。

 

ある特定の目標や医療状況がある場合には、

そのエリアで知識と経験のあるトレーナーを選ぶことが大切です。

 

例えば、あなたの目標がボディビルダーなのに、

パワーリフティングのコーチと組んでも、効果はあまり望めません。

 

腰や心臓にトラブルがあれば、

そのようなコンディションの人向けにデザインされた、

トレーニングに熟知したトレーナーの方が良いでしょう。

 

 

 

トレーナーを決める前に、

スポーツジムでいくつかのセッションを観察し、

あなたに合った人がいないかチェックしてみるのも大切です。

 

通常、パーソナル・トレーナーと取り組むセッションは

約60分です。

 

初回はあなたの体力を評価し、身体測定を行ないます。

 

目標に焦点を当てたプログラムを組んだら、

それに沿ってトレーニングメニューをこなしていきます。


2.ウェイト・トレーニングを安全に行なうために

 

 

ウェイト・トレーニングは、

楽しく体を鍛えられる優れた方法ですが、

どの運動にもあるように、ある程度のリスクが伴います。

 

ただし、すべてとは言わなくても、

ほとんどのものは正しいテクニックを学び、

適切な安全対策を取ることで防ぐことができます。

 

ウェイト・トレーニングに最も多いのが、腰のトラブルです。

 

ほとんどが、テクニックやウェイトの重さが適切でないこと

が原因で起こるもので、

いずれも気をつければ十分に避けられるものです。

すでに腰痛のある人は、スクワットやデッドリフトなど、

腰に負荷がかかるトレーニングは控える方が良いでしょう。

 

初心者の場合は、

フリーウェイトよりもマシーンを使ってトレーニングする方が、

ケガのリスクは少なくなります。

 

フリーウェイトの正しい使い方を学ぶチャンスがない場合は、

マシーンを使うことをおすすめします。

 

マシーンは正しい姿勢とポジションで

機能するようにできていますし、

使用中にウェイトを落とす可能性も、まずないと言えるでしょう。

 

ただし、いずれの場合でも、怠ってはいけないことがあります。

まず、フリーウェイトを使用する場合は、

必ずスポッターやスクワットケージ、

あるいはウェイトを置くためのベンチを用意しましょう。

それから、フリーウェイトでもマシーンでも、

ウェイトを扱う際には、グローブを使って手を保護しましょう。

 

その他、リストストラップやリストフックも

手や手首のケガを防ぐと同時に、サポート力を高めてくれます。

 

ニーブレスやバックベルトも、適宜利用しましょう。

 

さらに、ウェイト・トレーニング用のシューズを履けば、

バランスと安定性が確保できます。

 

扱うツールは、きちんと機能していることを確かめた上で

使いましょう。

 

ピンやクリップがすべて安全であることを確認し、

トレーニングの場所に、

障害やその他リスクにつながるものがないことを確実にします。

 

ウェイトは必要以上に重いものにせず、

少しずつ重さや回数を増やしていくようにしましょう。

 

「限界まで挙げる」という誘惑に、かられてはなりません。

 

ある程度の筋肉痛は問題ありませんが、激痛は正常ではありません。

 

そうした場合、やり方が正しくないことが考えられますから、

すぐにトレーニングをストップしましょう。

 

安全に正しいテクニックで行ない、かつケガを防ぐためには、

資格のあるパーソナル・トレーナーと取り組むのが一番です。


3.場所よりも方法を重視すべき

 

 

これからウェイト・トレーニングを始めようと決めた時、

迷うのはトレーニングを

スポーツジムと自宅のどちらで行なうかでしょう。

 

どちらにもメリット、デメリットがあるため、

専門家たちは、トレーニングの場所よりも、

その方法を重視すべきだと口を揃えます。

 

内容をきちんと理解して正しく行なえば、

いずれで行なう場合にも、同様に成果を上げることが可能です。

 

スポーツジムで行なうか、自宅で行なうか、これはある意味、

マシーンか、フリーウェイトかという問題でもあります。

 

バーベルのセットは、安価でスペースもさほど必要ないため、

自宅でも、スポーツジムと同様なトレーニングができるでしょう。

適切に行なえば、

マシーンと同様、あるいはそれ以上のことができます。

 

ただし、正しく行なうことが重要になるため、

自宅で行なう場合には、

ビデオやパーソナル・トレーナーのサポートが必要になります。

 

全くの初心者で、マシーンの方がやりやすいという場合には、

現在では昔ほどスペースを必要としない、

上質なマシーンも販売されています。

 

自宅でのトレーニングのメリットは、

なんと言っても家にいられることです。

くつろいだスペースで、やりたい時に取り組めます。

一方、定期的にきちんとこなすためには

ルールと自覚が必要になるため、やる気を失わないためには、

スポーツジムのメンバーになる方がいいという人も多いでしょう。

 

スポーツジムの場合は、

スタッフとしてトレーナーがついているというメリットがあります。

 

また、人と交流するのが好きだという人や、

他人に自分の姿を見られるのが快感だという人もいるでしょう。

 

逆に、自宅の方が、プライベートを守れるからいいという人もいて、最終的には個人の好みによるところが大きいようです。

 

スポーツジムのもう1つの大きなメリットは、

エアロビクスや水泳など、

他の有酸素運動と併せて行ないやすい点です。

 

一方、自宅の場合でも、ランニングマシーンやエアロバイク、

あるいはシンプルにジョギングや自転車を

有酸素運動として取り入れることも可能です。

 

ただし、私の知り合いが言うには、

あらゆるマシーンを揃えてせっかく自宅でジムを作っても、

テレビや冷蔵庫、子供に妻など、集中できない要因が多い

というネガティブな理由も挙げています。


 

結局、彼はすべてをeBayで売り叩いて、

スポーツジムのメンバーになりました。

-第15章-

プロがすすめる

最高のトレーニング法とは

 

 

1.生涯にわたり健康改善に向けて取り組める

 

 

ウェイト・トレーニングは、性別や年齢に関係なく、

誰でも取り組むことができる優れたトレーニング法です。

しかし、全員が同じ内容のメニューで、

同じ効果が得られるわけではありません。

 

骨粗鬆症を改善したい70歳と、ボディビルダーを目指す24歳

の人とでは、当然、取り組む内容は異なってきます。

つまり、その人の目標と体力に合った内容で行なうことが大切です。

 

最高のトレーニング法とは、目標を明確にして、

プロのトレーナーと一緒に取り組むこと、

どんなトレーニング内容であれ、スタート前には医師の診察を受けることです。

 

ウェイト・トレーニングで、

引き締まった筋肉を構築するための基本となるのは、次の通りです。

 

・1日に1つの筋肉グループだけをトレーニングし、
週に2日は休む。

 

・スクワットやデッドリフトなど、
重いウェイトを使った複合エクササイズは、
複数の筋肉グループに働きかける。

・大きな筋肉に働きかけるエクササイズから取り組む。

 

・個別のエクササイズの前に、
複合したウェイト・トレーニングを行なう。

 

ウェイト・トレーニングがすばらしいのは、

生涯にわたって全身の健康の改善に向けて取り組める点です。


フィットネス界の先駆者、

Jack La Lanne(ジャック・ラ・レーン)は、

90歳を過ぎた今でも、ボディビルをしています。

 

また、特定のスポーツや特定の筋肉に働きかけたり、

骨粗鬆症や関節炎などの進行を遅らせることもできます。

 

最大限の効果を出すためにプロがすすめているのは、

複合運動を増やし、重いウェイトを少ない反復で挙げる方法です。

 

筋肉を増強させるためには、

疲労を感じるポイントまでウェイトを挙げることが大切で、

これには重いウェイトの方が効果があります。

 

「苦しみ(痛み)なくして得られるものはない」

と良く言われますが、これはウェイト・トレーニングに痛みが伴うという意味ではありません。

 

「痛む」のは、トレーニングによって疲労した筋肉組織であり、

これが回復する際に、

さらに大きく成長して筋肉が発達していくのです。


2.世界記録を知ればモチベーションも刺激される

 

 

ウェイト・トレーニングは、

健康的な毎日を送るための優れた方法であるだけでなく、

競技の1つであることも忘れてはなりません。

 

ここでは、ウェイト・リフティングの世界記録をご紹介しましょう。

 

スポーツとしてのウェイト・リフティングは、

IWF(国際ウェイト・リフティング連盟)が管轄しており、

ここで、ご紹介する記録はIWFによって認可されたものです。

 

IWFは1905年に設立されましたが、

競技のウェイト・リフティングは、それ以上に長い歴史があります。

 

現在のオリンピックで行なわれるウェイト・リフティングは、

1950年代に特にアメリカで人気を博しましたが、

1950~80年代にかけては、

主にロシアや東ヨーロッパの選手が上位を占めていました。

 

旧ソ連時代のVasly Alexeyev(ワシリー・アレクセーエフ)は、

1970年代に80もの世界記録を出し、金メダルも2つ獲得、

現在でも最強のパワーリフターと言われています。

 

しかし、愛国的なアメリカ人としては、

1980年に行なわれた偉大なウェイトリフターの投票で、

アメリカのトミー河野が選ばれたことを忘れてはなりません。

 

彼は世界記録を26も更新し、金メダル2つと銀メダル1つを獲得、さらに4つの階級で、世界記録を保持する

唯一のウェイトリフターでもあります。

 

最近の男性のジャークの公認記録は、イランのパワーリフター、Hossein Rezaradeh(レッザーデ・フセイン)による

263.0kgですが、これまでの最高は、

ソ連のLeonid Taraneko(レオニド・タラネンコ)が

1988年に出した266.0kgです。

 

またレッザーデはスナッチでも213.0kgの記録を出しています。

 

スナッチでの最高記録は、

ブルガリアのAntonio Kraslev(アントニオ・クラスレフ)が

1987年に出した216.0kgです。

 

女性では、中国の唐功紅が2004 年のシドニーオリンピックで、

ジャークで182.5kgという記録を出しています。

 

その他にも、「非公式」の驚くべき記録はたくさんあり、

この点でもウェイト・リフティングの記録は非常に魅力的です。

 

これを見ると、あなたのモチベーションも刺激されるでしょう。

 

ギネスブックによると、1時間のベンチプレスの最高記録は、

アイルランドのEamonn Keane(エイモン・キーン)が保持する

200 ポンド(20.72kg)を1,280回と

100 ポンド(45.36kg)を493回、

トータル305,300ポンド(138,500kg)というものです。

 

2006年 のWorlds Strongest Man大会で優勝した

米国のPhil Pfister(フィル・フィスター)は、

決勝戦で合計330.2kgになる2台の車を12回デッドリフトし、さらに4つの石

(103.0kg、109.8kg、124.7kg、133.4kg)を

頭上に持ち上げてタイトルを獲得しました。

-第16章-

ウェイト・トレーニングと

ボディ・ビルディング

 

 

1.ボディビルダーとウェイトリフターの違い

 

 

ウェイト・トレーニングとボディ・ビルディングは、

違うものなのでしょうか?

 

答えは、もちろんイエスです。

 

これは、ボディビルダー、あるいはウェイトリフターに

同じ質問をしてみれば、飽きるほどの答えが返ってくるでしょう。

 

どちらもウェイトを使ってトレーニングしますが、

特にプロのレベルになると、全く異なった目標を持った、

全く異なるスポーツなのです。

 

ボディビルダーは、主にルックスに焦点を当てている一方、

ウェイトリフターは、主に筋肉とスタミナを増強することが

目的です。

 

どちらもウェイト・トレーニングをしますし、

多少重なる部分もあるために、混乱を招きやすいのも事実です。

しかし、そのトレーニング法やライフスタイル、

特に食事と栄養に関しては、大きな隔たりがあります。

 

ボディビルの究極の目標は、引き締まった筋肉、

つまり最大の筋肉と最少の脂肪の体を作り上げることです。

ボディビルダーは、体脂肪0%を求めて努力し、たいていは

2~4%の範囲にキープしますが、この数値は

ウェイトリフターが考えるものより、ずっと少なくなっています。

 

ウェイトリフターの目標は、最大のウェイトを挙げること、

これに尽きます。

 

ですから、必要な筋肉を最大限まで鍛えるのです。

 

一方、ボディビルダーにとって「勝つ」というのは、

どれだけのウェイトを持ちあげるかということではなく、

全身をいかに美しく見せるかです。

 

よってボディビルダーは左右の筋肉を均等に鍛える必要があります。

 

どちらかの競技に参加するつもりでなければ、

2つを区別することは、それほど重要でないかもしれません。

 

しかし、ウェイトを挙げる理由について明確にしておくことは、

非常に大切です。

 

あなたは体型を改善したいのですか?

 

それとも、スタミナをつけたいのですか?

 

あるいはその両方ですか?

 

目標を明確にすれば、

それだけトレーニングのメニューが組みやすくなり、

それに応じてライフスタイルを変えていくことができます。


2.効果的な有酸素ウェイト・トレーニング

 

 

これまで、フィットネス界のリーダーたちは、

ウェイト・トレーニングは有酸素運動ではないため、

心臓血管や全身の健康改善にはならないと非難してきました。

 

現在では、ウェイト・トレーニングにも

有酸素の要素が含まれていることが証明され、

有酸素運動と結びつけた「有酸素ウェイト・トレーニング」

というトレーニングの考え方に変わりつつあります。

 

伝統的なウェイト・トレーニングでは、

各エクササイズの間に休憩時間を取ることが主張されていましたが、有酸素ウェイト・トレーニングの場合は、

サーキットトレーニングの考え方が取り入れられています。

 

つまり、休憩しないで、次のエクササイズに移行するのです。

こうすることで、体内に酸素や血液を送る必要性から、

肺と心臓が強化されます。

 

自宅でトレーニングをしている人で、これが難しい場合は、

次のエクササイズをセットする間に、

縄跳びなどをすることで同じメリットが得られます。

 

有酸素ウェイト・トレーニングをした後では、

あまり筋肉痛になりません。

これは、休息時間がないために

体内の毒素が取り除かれやすいからです。

 

休息時間があると、毒素は筋肉内で増えてしまいますが、

これを有酸素運動に置き換えることで、

血液が流れ続けて毒素が排出されやすくなるのです。

有酸素運動とウェイト・トレーニングを組み合わせることは、

特に中高年の健康にメリットがあることが証明されています。

 

米国・予防医学ジャーナルで発表された最近の研究によると、

55~75歳の人たちに、6ヶ月間

有酸素ウェイト・トレーニングのプログラムを続けてもらった結果、メタボリック症候群のレベルが41%も下がったそうです。

 

有酸素ウェイト・トレーニングは、

ウェイト・トレーニング単独のような単調さもないので、

飽きることなく続けられ、両方の楽しさとメリットを

一度に実感することができます。


3.筋肉は脂肪を作らない

 

 

ウェイト・トレーニングが、

健康を維持する方法としてすばらしい理由は、

ルックスが良くなるだけでなく、新陳代謝が上がることから、

さまざまなメリットを得られることです。

 

減量を考える時、新陳代謝というのが大切なことは、

ご存じでしょう。

 

新陳代謝が悪いと、それだけ脂肪は燃焼しにくくなります。

 

新陳代謝が悪くなる理由は、数え切れないほどあります。

 

ライフスタイルや食習慣はもちろんのこと、

遺伝子も関係しています。

 

そして、誰でも加齢とともに、代謝は悪くなっていきます。

 

ここで明らかなのは、筋肉は新陳代謝を上げることができますが、脂肪はできないという事実です。

 

筋肉は活動的な繊維として知られ、

体が休んでいる間にもエネルギーを消費してくれます。

 

つまり、カロリーを燃焼してくれるのです。

 

筋肉が多ければ多いほど、より多くのカロリーを消費し、そして、その筋肉を構築するのがウェイト・トレーニングなのです。

 

ウェイト・トレーニングで筋肉が増えれば、

代謝が上がるという特典もついてきますが、

より効果を上げるためには、

有酸素運動を加えるのがベストだと言われています。

関節や骨も強くなるため、その他のスポーツも

パフォーマンスが向上し、ケガを防ぐことにもつながります。

 

ウェイト・トレーニングは、

代謝を上げる確かな方法ではありますが、

ここで忘れてならないのは食事です。

 

1番良くないのが、朝食を抜くことで、

新陳代謝は夜、体を休めている間は低下しますが、

翌朝にそのまま十分な栄養を与えないと、

代謝が上がらないまま、「飢餓」モードに入ってしまいます。

 

高い代謝をキープするには、体に脂肪を燃焼させ、

かつ食事を摂取することが大切です。

 

炉に木を投げ入れ続ければ、轟音をたてて炎が上がりますが、

燃料がなければ火は弱まってしまいます。

 

同じことが、体にも言えるのです。

-第17章-

年配者のウェイト・トレーニング

 

 

1. ウェイト・トレーニングで加齢によるトラブルを防ぐ

 

 

長い間、女性たちは、エクササイズが好きな女性たちでさえも、「筋肉ムキムキの男らしい体」になることを恐れ、

ひたすら有酸素運動ばかりをしてきました。

 

現在は、多くの女性が、これは単なる妄想であることに気づき、

無駄のない筋肉を構築する、

ウェイト・トレーニングのメリットを理解しています。

 

しかし、そのメリットは、

40歳を過ぎても得られることに気づいている人は、

あまり多くないのではないでしょうか。

 

最近の研究により、ウェイト・トレーニングをすることによって、加齢による数々の影響を減らすことができるのが分かってきました。

 

米国医学会雑誌(JAMA)の最近の報告では、女性が

ウェイト・トレーニングと筋力トレーニングを続けることによって、年齢を重ねても毎日の家事が、

よりスムーズに行なえることが明らかになっています。

 

女性は男性よりも筋肉が小さく、骨がもろく、

体脂肪が多いという生物学的な事実があります。

 

加えて、加齢とともに代謝が低下し、筋肉や骨密度が減る一方、

脂肪は増えていく傾向にあります。

女性は、骨密度や筋肉が初めから男性に比べて少ないため、

加齢によるトラブル、特に、骨粗鬆症など骨のトラブルは

必然的に高くなります。

 

しかし、ウェイト・トレーニングのような、

筋肉と骨を強化するトレーニングを行なうことによって、

特に閉経後の女性は、

こうしたリスクを著しく減少させることができます。

 

ウェイト・トレーニングは、有酸素運動だけを行なう場合よりも、減量に効果があることが分かっています。

 

有酸素運動は、

初めはウェイト・トレーニングよりも脂肪燃焼率が高いのですが、スポーツ医学の専門家による研究によれば、

ウェイト・トレーニングの後では、

最大2時間カロリーを消費し続ける一方、

有酸素運動では30分しか持続しないことが明らかになっています。

 

女性は30代になると筋肉量が減り始め、

40代でそれは加速し、さらに更年期によるホルモン変化によって、そのスピードは上がります。

 

筋肉がなくなれば、代わりに脂肪がついて新陳代謝が下がるため、食べる量が増えなくても太り始めてしまいます。

 

ウェイト・トレーニングによって、このプロセスを逆行させ、

より若々しい、引き締まった筋肉を取り戻すことができます。

 

ウェイト・トレーニングは、スタートする年齢にかかわらず、

心臓に良いことが明らかになっていますが、

特に40代の女性に注目してほしい事実があります。

 

それは、40歳を境に、心臓病のリスクが高くなるということです。

 

米国心臓病協会の調査により、

ウェイト・トレーニングで血圧低下、

脂質や血中コレステロールの増加を含む、

心臓発作のリスク要因を著しく減少させられることが

明らかになりました。


2.ビーチはウェイトリフターたちのお気に入り

 

 

輝く太陽、光る砂に寄せる波……。

ウェイト・トレーニングを行なう場所に関しては、

さまざまな意見がありますが、

ウェイトリフターたちの多くが気に入っているのがビーチです。

 

ビーチでのトレーニングと言えば、

最もポピュラーなのはカリフォルニア州のマッスルビーチであり、その象徴とも言えるのが、

現在、フィットネス界の伝説的人物として知られる

米国のJack LaLanne(ジャック・ラ・レーン)と

Vic Tanney(ヴィク・タニー)です。

 

Buster Crabbe(バスター・クラブ/フラッシュ・ゴードン誌)やJohnny Weissmuller(ジョニー・ウェイスミュラー/ターザン誌)、Steve Reeves(スティーブ・リーブス/ヘラクレス誌)に至るまで、筋肉で魅せるスターたちは皆、

マッスルビーチで筋肉を披露しました。

 

現在のカリフォルニア州知事、

Arnold Scharzenegger(アーノルド・シュワルツネッガー)も、

かつてはベニスビーチのアウトドア・ボディビル大会に

出場していました。

 

現在でも、フィットネス好きな人に

非常に人気があるトレーニングスポットであり、

子供が遊べるジャングルジムや、数々のトレーニングの他、

ボディビルの大会も多数行なわれています。

 

Joe Wheatlyプロダクションでは、8月~10月の毎週日曜日の

午後、マッスルビーチにて、参加者自由の大会を行なっています。

 

ウェイト・トレーニングとボディ・ビルディング、

マッスルビーチは、ハリウッドともつながりがあり、

2001年のマッスルビーチ大会では、

俳優のMark Forest(マーク・フォレスト)、

Ed Fury(エド・フューリー)、

Mickey Hargitay(ミッキー・ハージティ)、

Reg Lewis(レグ・ルイス)、

そして「スパイ大作戦」で重量挙げの元世界チャンピオン、ウィリー・アーミテーを演じたPeter Lupus(ピーター・ルーパス)が、スペシャル・アチーブメント賞を受賞しました。

 

このようなビーチは、カリフォルニア州だけではありません。

 

11月には、フロリダ州マイアミのサウスビーチにて、

ゴールド・ジムが、毎年「マッスルキャンプ」を開催しています。

 

普段はセレブやスポーツスターたちのプレイグラウンド

となっているこの場所も、この期間だけは

Jay Cutler(ジェイ・カトラー)やShawn Ray(ショーン・レイ)、Milos Sarcev(ミロス・シャシブ)など、

ボディビル界のトップたちが、その名を連ねる場所となります。

 

3日間にわたってトレーニングセッション、

プロによるワンポイントレッスン、そして大会が繰り広げられます。


3.何もしなければ、10年ごとに筋肉を2~3kg失う

 

 

最近の研究により、ウェイト・トレーニングは、

スタートする年齢にかかわらず、

肉体的なメリットを得られることが証明されています。

 

現在、50歳を過ぎていて、

これまでウェイト・トレーニングをはじめ、

筋力トレーニングを1度もしたことがない人でも、

今こそスタートする時なのです。

 

筋肉量は加齢とともに失われていきます。

これは、紛れもない事実です。

 

エクササイズをしないと10年毎に筋肉は2~3kgずつ失われ、

代謝が落ちるので、その分脂肪の量が増えていきます。

 

ウェイト・トレーニングを行なえば、

このプロセスを遅らせることができるだけでなく、

失った多くの筋肉を取り戻すことができます。

 

また、年齢とともに骨粗鬆症や関節炎、高血圧、心臓病などの

症状も起こりやすくなりますが、ウェイト・トレーニングを

適切に続けることで、これらの予防にもつながります。

 

50歳以上の男性に最も多い、膝や腰、関節の再生手術も、

ウェイト・トレーニングによって、

その必要性を減少させられることが立証されています。

 

また、年配の人に最も多いとされる、

転倒による手首や足首のねんざや骨折も、ウェイト・トレーニングによって、骨とバランスを強化することで防げます。

最もすぐれたアンチエイジング法は、

ウェイト・トレーニングであると、

医師やフィットネス界の人たちも認めています。

 

もちろん、特に初めてウェイト・トレーニングをする年配の人は、スタート前に、医師の診断を受けることが強くすすめられます。

 

医師によるゴーサインが出たら、早速スポーツジムに入会するか、バーベルのセットを入手して、自宅でトレーニングを始めましょう。

 

年齢の分だけ、ケガのリスクも必然的に大きくなるため、

1番良いのはスポーツジムに入会し、きちんとしたテクニックを

パーソナル・トレーナーに学ぶことでしょう。

 

パーソナル・トレーナーは、

あなたの明確な目標と個人的なニーズに合わせて、

メニュー作りをサポートしてくれます。

 

また、プロたちが軽視しがちなマシーンも、

年配の初心者にはおすすめです。

 

使いやすいうえに、

初めからきちんとしたテクニックで取り組めるためです。


4.手や手首の保護に欠かせないグローブの着用

 

 

ウェイト・トレーニングで最も一般的なのは、腰のケガですが、

それに次いで多いのが、手のケガです。

 

完璧なテクニックで、肘や膝、肩の関節炎は予防できても、

手に影響が出てしまうアスリートたちはたくさんいます。

 

骨が50以上も集まっている手は、

それだけリフティングの影響を受けやすいのです。

 

しかし、大抵の手の痛みは、

グローブなど適切なアクセサリーを使えば、避けることができます。

 

ウェイト・トレーニング用のグローブは、

水ぶくれやタコなどを防ぐと同時に、

しっかりとグリップができるように設計されています。

 

価格は1,000円程度で

、革やスパンデックス伸縮素材で作られており、

他のスポーツや運転用のグローブと大きな違いはありません。

 

品質、価格ともに高いものは、

通常パフォーマンスグローブと呼ばれ、

基本的なグローブに加えて腕のサポーターがつき、

手のひら側にはパッドが内蔵されています。

 

さらなる安全機能として、フックや紐がついているものもあります。

 

リフティングストラップは、手や手首の痛みを防ぐ効果があり、

より長く、回数を多くリフティングできます。

 

プロ仕様のグローブは、週に5日以上、重いウェイトを使って

トレーニングする人を対象にデザインされたもので、

手首には調整可能なサポーターが、

手のひら側には、滑り止めが強化されています。

 

価格は3,000~4,000円ほどしますが、

最高のサポート力と心地良さを実感することができます。

 

手や手首に関節炎を患っている人のために、

グリップ力をさらに改善した、

新しいデザインのものも市場に出始めています。

 

素材はネオプレン樹脂で、より分厚いパッドが内蔵され、

多くのパフォーマンスグローブのなかでも、

1番手を保護してくれます。

 

グリップ力が強化されるうえに痛みも軽減されるので、

関節炎を患っている人だけでなく、誰にでもおすすめできます。

-第18章-

アスリートのための

ウェイト・トレーニング

 

 

1.スキーヤーに必要な四頭筋のトレーニング

 

 

ウェイト・トレーニングがすばらしいのは、

健康全般を改善できるだけでなく、あらゆるスポーツに対して、

そのパフォーマンスを改善する目的でカスタマイズできる点です。

 

例えば、スキーもその1つです。

 

普段スキーをしない人は、これが、

いかに肉体的要素を求められるスポーツかをご存じないでしょう。

 

スキーでは、極端なダウンヒルでなくても、

上半身と下半身の筋肉に大きな負荷がかかります。

 

ウェイトを使ったトレーニングを定期的に行なっていない場合は、スキーに備えて、全身の筋肉をくまなく鍛えておくことを

強くおすすめします。

 

多くの人にとって、スキーは年に1度だけのスポーツですが、

それまで特にトレーニングをしていないとすれば、スキーのためのコンディションは、全く整っていないことになります。

 

スキーには、柔軟性と筋力を増強する、

ウェイト・トレーニングがおすすめです。

 

特に、四頭筋を鍛えるトレーニングを盛り込むと、

急激なストップやターンによって起こりやすい膝関節のダメージを防ぐことができます。

四頭筋を鍛えるには、レッグリフトとレッグプレスが最適です。

 

背もたれに背中をしっかりとつけて座り、

フットパッドに足首をかけ、背筋をしっかりと伸ばしたまま、

適度なウェイトで10回(筋力がついてきたら12~15回)の

リフティングを3セット行ないましょう。

 

ウェイトを半分にして、

片足ずつ4~8回のリフティングにもトライしてみましょう。

 

レッグプレスも、四頭筋の筋肉を鍛える効果が非常に高いもので、スポーツジムのほとんどには、専用のマシーンが用意されています。

 

また、レッグエクステンションの時と同じマシーンや

ベンチを使って、スキーに必要なハムストリングの強化など、

その他のエクササイズも行なうことができます。

 

スキーには強いふくらはぎも求められますが、

これはバーベルでも行なえます。

その他、下半身を強化したければ、

スクワットとランジが効果的ですが、

ウェイト・トレーニングの経験が浅い人には難しいでしょう。

 

週に少なくとも2日行ない、その後2日は筋肉を休ませます。

 

この間に上半身のトレーニングをしても良いですが、

2日続けて同じ筋肉を鍛えるのは、おすすめしません。

 

こうして、シンプルなウェイト・トレーニングをするだけでも、

短期間でスキーで滑る準備をすることができます。

2.テニスでは腕の強化に焦点を当てる

 

 

テニスそのものも、1つのエクササイズとして、

あらゆる世代の人に人気がありますが、パフォーマンスの向上には、

ウェイト・トレーニングがおすすめです。

 

ウェイト・トレーニングは、健康全般を改善できるだけでなく、

テニスなど、あらゆるスポーツのパフォーマンスを改善するために、特定の筋肉に焦点を当てて取り組むことができます。

 

テニスは、フォアハンドやサーブに、

いかにパワーとスピードを出せるかが大切です。

ウェイト・トレーニングは、

パワフルでコントロールの効いたショットが打てることを目的に、腕の強化に焦点を当てると良いでしょう。

 

これまで、スポーツ選手は筋肉の硬直を防ぐために、

ウェイト・トレーニングをすべきではないと信じられてきましたが、それは単なる思い込みであることが分かりました。

 

テニスに必要な足の速さやバランス、機敏さなどは、

すべて筋肉の働きによるものです。

足の筋肉が強ければ、

それだけコートで十分な力を発揮できるだけでなく、

テニスによくある靱帯損傷などのケガを防ぐこともできます。

 

上半身、下半身ともに鍛える、

全身のサーキットトレーニングを行なえば、

テニスのように何セットも続くハードな試合にも

耐えられるようになります。

 

テニスを行なっている人は、ウェイト・トレーニングをすることで、大きなメリットが得られるでしょう。

3.陸上競技に有効なインターバルトレーニング

 

 

ひと昔前まで、アスリート、特に陸上選手のように

スピードが求められるアスリートには、

ウェイト・トレーニングはふさわしくないというのが常識でした。

 

筋肉が硬直しすぎてしまううえ、重くて大きな筋肉がつけば、

パフォーマンスに支障が出ると考えられていたのです。

 

その後、スポーツ医学の専門家やプロのトレーナーたちの研究

により、それは真実でないことが分かりました。

 

ウェイト・トレーニングは、陸上選手も含めた、

あらゆるアスリートに、その能力を改善させる効果があるのです。

 

今日の陸上選手は、みな筋力トレーニングをしています。

 

引き締まった筋肉に覆われた強い足と、しなやかな体が構築され、内胚葉型の肉体にもなれるとされています。

 

陸上選手にとっても、最も不可欠な要素はスピードです。

 

ウェイト・トレーニングでは、スピード強化のために、

インターバルトレーニングを行ないます。

 

限界まで、速い動きでウェイトを挙げて脂肪を燃やし、

新陳代謝をアップさせるのです。

 

どのくらいの間隔で、

どんなエクササイズを行なうかが大切になってくるので、

インターバルトレーニングを行なう場合は、プロのトレーナーや

フィットネスのコーチと一緒にプログラムを組むと良いでしょう。

陸上選手でなくても、

趣味でランニングやマラソンを楽しんでいる人もいるでしょう。

 

プロの選手にはインターバルトレーニングが望ましいですが、

それ以外の人には、別のリフティング、例えばスクワットなどが

最適です。

 

適切に行なえば、主要な筋肉すべてに効果があるため、

トライアスロン選手やフィットネスのプロたちは、

スクワットを「完璧なエクササイズ」と称しているほどです。


4.野球選手に理想的なメディシンボール

 

 

チームスポーツと聞くと、野球のトレーニングキャンプに、

大きなウェイト・トレーニング室がある様子を

イメージする人もいるでしょう。

 

事実、野球選手の多くは、

ウェイト・トレーニングで体を鍛えています。

 

最近のパワーヒッターたちの腕が非常に鍛えられているのを、

あなたも見たことがあるでしょう。

 

最近は、

パフォーマンスを高める薬が議論に上がることが多くなっています。

 

確かにプロならば、競争に勝たなければならないのですが、

そんななか、ウェイト・トレーニングは最も確実で安全、

そして正当な手段と言えるでしょう。

 

全身のスタミナやスピード、バランスが改善され、

ケガも防ぐことができます。

 

野球は、さまざまな筋肉を使うスポーツで、動きも断続的です。

 

じっと立っていたかと思えば、突然、全速力でボールに向かって

走ったり、盗塁したりする必要があります。

 

よって、パフォーマンス向上のためには、

フリーウェイトやマシーンだけでなく、メディシンボールやクラブ、その他、さまざまな箇所に負荷をかける、

できるだけさまざまなトレーニングが必要になってきます。

 

メディシンボールは、

野球選手にとって理想的とされるツールで、

スタミナがついて、筋肉のバランスが良くなります。

 

ボールを胸の高さに持って、バスケットボールのように、

誰かにパスするような動きをしたり、

しゃがんで壁にボールを押しつけて

30秒の間にできるだけジャンプをしたりといった方法で利用します。

 

野球選手の場合、下半身には重いウェイト、

上半身には軽いウェイトでトレーニングするようにし、

肩の筋肉を使うエクササイズには、

特に意識してケガを防ぎましょう。

 

野球に詳しい人であれば、野球選手に致命的とも言われる、

ローテーターカフ(回旋腱板)のことはご存じでしょう。

 

ウェイト・トレーニングには、腱板を強化して、

ケガを予防するトレーニングもあります。


5.サッカーにはプライオメトリックスが最適

 

 

「サッカーママ(子供の課外活動に熱心な母親)」

という言葉があるように、サッカーは現在、子供たちの間で、

最もポピュラーなチームスポーツとなっています。

 

パフォーマンスを向上させて、ケガを防ぐためには、子供たちにもウェイト・トレーニングをさせることをおすすめします。

 

サッカーは、多くの筋肉を使うスポーツで、肉体的にも過酷です。

 

長く走り、強いボールを蹴るためには、

それなりのスタミナが求められます。

 

サッカーには、下半身と脚力の強さがなにより求められますが、

ボールを保護したり、

相手から防御するためには強い上半身も必要です。

 

また、強さと同じくらい大切なのがスピードですが、

ウェイト・トレーニングでは、

いずれも強化できるようにカスタマイズすることができます。

 

サッカーには、プライオメトリックスと呼ばれる、

ウェイトで鍛えた筋力を

最大のスピードに結びつけるトレーニング法が適切とされています。

 

このため、

まずはウェイト・トレーニングで筋力をつけることが求められます。

 

サッカー選手として、最も強化したいのは下半身ですが、

ウェイト・トレーニングで

スクワットを行なうことで達成できます。

 

スクワットは下半身を強化すると同時に、

持久力をつけるためにも最も効果的です。

 

他には、レッグリフトやハムストリングカール、

サーキットトレーニングもおすすめです。

 

多くの筋肉が鍛えられると同時に、

試合で求められる瞬発力のシミュレーションにもなります。

 

 

~終~

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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